4話 マオウの選択
──。とある村にはマオウと直に呼ばれる者が居ました。
マオウは今年で13歳。
マオウが生まれたのと同時期にまるで神がその身に宿っているかの様な苍い目をしたユウシャが生まれました。
その子は天使あるいはユウシャと呼ばれました。
マオウが生まれた時を知っている者は私達に居ませんでした。
物心着いた頃には自分は居てはいけない存在だということを知りました。
それにより、激昂し我を忘れたマオウは愚かにも村の人々を喰い尽くしました。
元々化を身に宿したマオウが人々を喰らい力をつけていったのです。それはそれは恐るべき力を持ちました。
それは、マオウに他の化が依り付かない程でした。
マオウはユウシャになら私を償わせてくれるかと考え至りました。
マオウはこれ以上、村を壊さぬように、己を抑えるために各地に旅しに行きました。
可怪しいのです。マオウが行った街は何もせずとも戦争後の荒野のように木々は痩せ細り息1つ感じ取ることはできませんでした。
時は今に戻る。行ける限りの地を回りました。
最後に残ったのはたった1つ自らの生まれた村でした。
私は村に行き、ユウシャと相対しました。
自らのけじめを付けるため。
私の魂を葬り去り、もう2度とこの地に居り立たぬように。
もう対して制御の効かないこの身体を最大限に抑え込み、ユウシャと戦いました。
ですが...ユウシャは私に勝てなかった。
彼女が死ぬ寸前の事でした。私に語りかけ、そっと笑ったのです。
何かを例えたのでしょうが生憎私には学が足りず意味を理解することはできませんでした。
私にとってユウシャは唯一の救いだった。
だが、それを裏切るかの如く。
私は刹那ほどの合間もない速度で力を吸い取られました。
マオウの魂はその時点でこの世とは乖離していました。
ユウシャは最後、私を救ってくれた。
最後の最期まで、私を想ってくれていた。
私はその場に残る耀に魅了されていた。
これは、まるでパズルのようにぴったりと重なり惹かれ合う物語。
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