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探偵は女子高生と共にやって来る。- 精神 -【読み切り特別篇】  作者: 飛鳥 進
特別編-精神

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11/16

精神-11

 チュイ~ン


 ヘルメットを付け公道を走る女子高校生。そう、羅猛燐である。


 長四郎の命により、今、第一の事件現場へ向けて走っていた。


 走りながら、長四郎に言われた事を思い出していた。


「良いか? 犯人なりきって運転しろ。そして、夜の交通量もイメージしながら走れよ」と。


「イメージって、湧くわけねぇっつうの!!」


 燐は赤信号で停車する。


 そうしてると、信号機についているオービスに目を向ける。


「これ使えないのかな?」


 信号機が青になり、燐は再び走り出す。


 それから、連続殺人事件現場を回った燐は長四郎が待つ事務所へ戻った。


「ただいまー」


 事務所のドアを開けると「お帰りぃ~」そう言って、絢巡査長が出迎えた。


「あれ? 長四郎は?」


「今、お風呂に」


「はぁ?」


「さ、座って。座って」絢巡査長はソファーに腰掛けるよう促す。


「あ、はい」


 燐は素直に従って、ソファーに腰掛ける。


「ああ、疲れたぁ~」

 背もたれにもたれかかり、燐は天を仰ぐ。


「お疲れ様。で、どうだった?」


「それなんですけどね。走ってたら、ほら速度測る機械あるじゃないですか」


「オービスのこと?」


「そうです。そうです。それで顔照合できないのかなと思って」


「成程。その着眼点はなかった。うん、調べてみる。他に何か分かった?」


「いや、ただ走っていただけです」


 燐はふぅ~とため息をつく。


「おう、お帰り」


 バスローブ姿の長四郎が姿を現した。


「あんた、酒は飲むわ。風呂に入るわ.真剣に捜査する気あるの?」


「Off Course.(訳:勿論)」と答える長四郎は、冷蔵庫から缶ビールを取り出しプルタブを開け飲む。


「ぷはぁ~」


 それを見た絢巡査長は欲しいなぁ~ と思う。


「絢ちゃんも飲みなよ」


 長四郎は缶ビールを放る。


「冷たっ!! ありがとうございます」


「私にも」


「ったく、しょうがねぇなぁ~」


 燐にはキンキンに冷えたスポーツドリンクを渡す。


「ありがとうっ!!」


「成果を聞こうか」


 燐は絢巡査長に話した内容をそのまま伝えた。


「ふ~む。オービスねぇ~ ラモちゃんにしては良い目の付け所。素晴らしい」


「ありがとっ!!」燐は素直に喜ぶ。


「けっ!!」


 長四郎は悪態をつきながら、ビールを流し込む。


「長さん。これからどうするんですか?」絢巡査長は質問された長四郎は「う~ん。気になったことが一件だけあるから。それを片したらかな?」と答える。


「気になることって何よ」


「ん~ それは秘密」


「でた。いつものパターンだ」


「絢ちゃんの方は?」


「はい。絶賛、調べている最中です。オービスも追加で調べます」


「ありがとう。よろしく」


「ねぇ、教えなさいよ」


「ラモちゃんは、プリンは好きか?」


 そう言う長四郎はニヤリと笑う。

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