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蒼ノ旅人 ー蒼風のヘルモーズー  作者:
『オルカストラ』編〈2〉
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第87話 風に何を求めるか

 常人離れしている脚力で駆け回り、車道を走っている馬車を悠々と置き去りにしていく僕は、こうすれば移動するときに必要になる運賃はかからないんだけどなぁ——と思いつつ。

 凄まじい速さで駆ける僕を見て『何だアレ!』と指差して目を輝かせる子供や、驚愕で目を見開く大人達が向けてくる視線を注目を一身に浴びてしまうため、この移動は目立ちすぎるし、もうしないかなと。好奇の視線を浴びて小恥ずかしさを感じた、さらに走る速度を一段上げた。


「ふぅー。ここは、ミファーナのどの辺りなんだろう?」


 額に小粒の汗が滲んでいる。ワイシャツが背中にくっつく。

 ざっと二時間は全速力で走った。さすがに疲れを感じてしまった。

 移動する際に使っていた公道。そこを外れた路地に入って、その先に広がっていた、空き地があるからと適当に作ったのだろう公園に立ち入り、苔でやや汚れているベンチに腰掛ける。

 結構な時間走り続けたけど『ミファナの星』っていう世界三大劇場は全く見えてこなかった。 街が広すぎるせいなのか、もしかして走る方角を間違えてしまったのか。

 背の高い建物に囲まれているせいで、今の状況を確認できないことに少々心配なりながら、ふぅと息を吐く。掻いていた額の汗をワイシャツの袖で拭った。

 ふと見上げると、空は高層建築物により、ほとんどが塞がれて見えなかった。

 見えるのは、屋根も遮りもない僕の真上だけ。

 僕が今いる都会の空と、今まで見てきた田舎の空との違いを実感。もう一度深く息を吐いた。

 そういえば、フリューに行った時はエリオラさん達と出会って、その日の内に拾われて、三人と一緒に行動を共にしていたから、こういう、言ってしまえば『無駄な時間』を過ごしていなかったな。

 サクラビの時も忙しかったしなぁ。よく思えば。

 フリューやサクラビにもこういう何も無い、周囲を塞がれた寂しげな公園があったのかな。


「…………」


 至極無駄な思考を重ね、過ごしていく、無駄すぎる時間の浪費。それは『無駄』と言うものの究極形のようでありながら非常に落ち着いていて、何だか心地が良い。

 無一文で食事も摂れない。宿無しの緊急事態であるにも関わらず、今の僕には余裕が満ち溢れていた。それは僕が馬鹿なだけなのかもしれないけれど、確かに充実している感覚がある。


「休憩はこれくらいにして、また都市の中部に向かって走るか〜」

 

 ググッと背伸びをして、横に置いていたバックを背負った僕は。都市中央にあるという劇場へと出発する意志を確固とし、来た道を戻って再び公道に出た。そして全速で走る。


「速っ!」


「すごーい! 馬より速いねー!」


「剣を腰に差してるし冒険者か? スゲーのが居るなぁ」


 車道を、馬車を追い越す凄まじい勢いで走っている僕を見て、純粋無垢な好奇の視線を向けながら、口々に思ったことを言う老若男女に、やや恥ずかしくなりつつも走ることを止めない僕は、こういうのもこれからの旅の中でたくさん経験していくのかなと思ったりして、好奇の視線を誤魔化し、剣は半分折れてるよーと言いたい衝動に駆られながら、走り続けたのだった。


 + + +


「はっはっはっ……あっ! もしかして、あれが——」


 傷だらけのコートの補修を『ロッキィの仕立て屋』に依頼した正午から、かれこれ五時間が経過した、夕暮れの時間帯。

 息を盛大に切らしながら、全力で車道を走り続けていた僕は、全身に多量の汗をかきつつも、まあまあの余裕を残しながら。

 縦に揺れる視界の先に徐々にその姿を現してきた、超が付くほどに巨大な、僕の短い人生の中で見てきた人工物で最大級と言えるドーム型の大劇場——世界三大劇場と呼ばれている、名を『ミファナの星』を視界に収め、僕は興奮からくる笑みを浮かべ、さらに走る速度を上げた。


「あれが、ミファナの星か…………でっか」


 視界前方に広がりつつあった超大劇場の前まで走っていった僕は、見る見るうちに大きくなっていく建物に合わせて首を持ち上げる。

 見上げるほどに巨大な、世界的にも有名なそこを見忘れしないようにまじまじと見つめた。

 建物の高さは優に『一〇〇メートル』を超えている。

 地上近くまで降りてきている冬雲なら届くのではないかと思わせてくるほどの威容。

 その広さは僕の目に収まり切らないほど。

 これは劇場内の移動も大変そうだ。

 周回するだけでも馬車が必要にあるくらい一苦労だろう。

 知識に存在していた、僕に一般常識、勉強を教えてくれた先生であるカカさんが「いつか二人で行こうね♡」と言っていただけはある、この威圧感と厳めしさ。

 これは素直に来てよかったと思える。しみじみと世界三大劇場の威容を感じ入った僕は、あらかた満足した様子で首を下げ、辺りを見回した。


「…………そういえば、歌姫ってここにいるのかな?」


 僕は噂に聞く『歌姫』のことを、劇場から吹いてきた風によって思い出し、居るわけがないとは理解しつつも、その姫君を探すように劇場の周りを歩く。

 劇場の周りには法的な規制がされているのか、露店などの店が無く、時間帯も時間帯なので人通りも少なくて、やや寂しく感じた。

 聳え立つ三大劇場により生み出されているはずの暗影は、等間隔で設置されている魔石街灯によって退けられており、綺麗に舗装されている道を歩く僕の視界を妨げるものは何一つ無い。 散歩には良いところだなという印象。


「…………」


 先程まで美しい蒼穹が広がっていた天空の一面は移ろい、瞳が焼け付くような朱に染まっていたはずの空の彼方から何よりも暗い闇が這いずりつつある現在。

 あれだけ街中で動いていた人波は何処へかと消え去っている。

 僕の視界には、何もない、誰も居ない世界が広がっていた。

 カツカツという足音と、仲間と帰路に着くのだろう鴉の歌声が響く。

 不思議な、不思議な感覚。

 まるで世界から『人』が消え去ったのではなかろうかという錯覚を覚えさせる、黄昏時。

 そんな、言葉も出ない時が過ぎ去っていく僕だけの世界の中で、一際の『異彩』を放つ存在が目の前から歩いてくる。

 彼女は履いているロングスカートを、前方から——僕の後方から吹いている微風で靡かせながら、驚くほどに手入れがされているはためく紫の長髪を煩わしそうに手で押さえつつ、目の前から近づきつつあった僕の存在に気が付いた。


「…………」


「…………」


 僕と彼女は正真正銘の赤の他人。このまま名も姓も知らない状態で、お互いにすれ違って道を進んで行き、人々が織りなす世界の中を必死になりながら生きていく。

 それなのに僕は、前から来る、宝石のような紫の瞳を驚愕で見開いている彼女から変な『違和感』を感じてしまう。

 それを不思議に思いながら、僕と彼女は視線を交わせながら一歩、二歩、三歩と歩み続けた。 お互いの距離は約二メートル。

 手を伸ばせば届きそうな距離で、目の前から歩いてきていた彼女は僕が行き進むはずだった道を塞ぐように、両腕を組みながらの仁王立ちで立ち止まった。

 その突然の謎行動に対して分かりやすく驚愕した僕は、ど、どうしたんだ? という怪訝な眼差しを一言も喋らない彼女に向けながら、口を開く。


「ど、どうされました?」


「茶髪に濃緑の瞳。コートは着てないけど白のワイシャツを着ていて、腰に剣を差してる。それに『風の加護』を受けている少年——って、あなたのことよね?」


「…………は?」


 僕の全身を上から下まで隈無く見てから、おもむろに口を開いた彼女の言葉を聞いて、堪らず『キョトン』という反応を取った。唐突に僕の身体的な情報を語り出した彼女の意図が読めていない僕は、眉を顰めたまま硬直してしまう。

 そんな僕に意を介さず、容姿の非常に整っている自他共に認められているだろう美少女——謎に強気で気丈な彼女は、突然固まったままでいる僕の腕を掴み、強引に引っ張った。


「へっ、は、ちょっ!?」


「いいから一緒に来て!」


「ちょちょちょ、ど、どこに行くの!?」


「私の家!」


「なんで!?」


 腕を力尽くで振り解けばいいのだが、何故か『ついて行った方がいい』という確信があった僕は、彼女に腕を引かれたまま、彼女が来た道を彼女なりの全速力で走っていく。

 闇に染まっていく空とは違い、彼女の声からは万人を照らすほどの『光』を感じた。

 天照らす太陽のように明るく笑いながら混乱の絶頂にいる僕を引き走る彼女は、小一時間ほどの走りで盛大に息を切らしてしまいながら、アエルさんの屋敷にも見劣りしないほどの『豪邸』まで、強引に僕を連れ去ってしまったのだった——


 * * *


「はあ、はあ、はあ……やぁっと着いたわね〜」


「あの、何なんですか、突然……。初対面ですよね? そんな僕に一体、何の用ようなんですか? っていうか、だ、誰?」


 気持ちのいい汗を掻いたと言わんばかりの、晴れ晴れとした表情をしている、名前も知らぬ女の子に、僕は今の状況が何一つ分からないんだがという顔をする。

 無理やり連れてこられた豪邸に目を向けた僕は、切らしていた息を整えていた彼女へと向き直り、なぜ唐突に気を抜きまくっていた僕の腕を鷲掴みにして、見ず知らずのこんな場所まで引っ張ってきたのか。その理由を問いただした。 


「私はラーラって言うの。さ、こっちよ。ついてきて」


「は…………はあ?」


「ほら! 早く来てよ!」


「…………は、はい」

 

 今だに混乱の最中にいるせいで、分かりやすくオドオドしてしまっている僕に対して、喝を入れんばかりの強力無比な眼力を向けてきた『ラーラ』という名の少女は、気の強そうな感じを醸し出しながら耳心地の良い声で僕を呼び、彼女の家だという、三階建ての豪邸を指差した。

 そして豪邸の玄関口へと向かって歩いていくラーラの背中を呆然と、

『一体、何の用なんだ?』

 と探るように僕が見つめていると、唐突に振り返った彼女は、

『ついて来てないじゃないの!』

 というような不機嫌顔で睨みを効かせてきた。

 それに対してギョッとした僕は、この状況はよく分からないんだけど、逃がしてくれる感じではないな——と思考し、仕方なしに「早く来てよ!」と声を張っている彼女の後に続いた。


「もう、ウジウジしすぎよ。女を待たせるとモテないらしいわよ? それでもいいわけ? えーっと——名前は?」


 異性にモテたいなんて気は、僕にはサラサラ無いんだけど。と、若干の苦言を口籠もりさせつつ、先に名乗っていた彼女に対して僕が名乗らないのは失礼かと思い、口を開いた。


「僕は、ソラ。ソラ・ヒュウル。えっと、僕たち初対面だよね? そんな僕に何の用があって、家まで連れてきたの?」


「ソラ、ソラ、ソラ・ヒュウル……うん。いい名前。ええ、確かに私とソラは『初対面』ではあるのだけれど『用』はちゃんとあるのよ? その話は家の中でね。さ、入って」


「え、あ、うん……」

 

 話は家の中でね。と言われても、家の中に入ったら暴漢が居て『金目の物を寄越しな!』って羽交い締めにされながら言われたりしないよな? まあ、ラーラが『美人局』という感じはないんだけど、ぶっちゃけ僕はそういう人に出会ったことがないから断定はできないんだよな。


「もう! さっきからウジウジしすぎよ! ほら、早く来なさい!」


 彼女は美人局の可能性があるのでは?と怪しみながら家の中に入ることを渋っていた僕を見たラーラは、分かりやすいくらいの『ムッ』とした表情を浮かべて、ここに連れてきた時と同じように、僕の腕を鷲掴みにしてしまった。

 そうして広い豪邸、彼女の家の中へと引っ張られて行く。

 もはや僕に『拒否権』というものは残されていないようだ。

 半ば達観した無抵抗の状態で、彼女なりの力尽く——僕からすれば弱すぎるくらいの力——で屋敷内を歩き進まされる僕は、何故かこんなに広い屋敷であるにも関わらず、誰も居ないということに一抹の不安を抱えつつ、彼女が目指していた部屋の扉の前に到着し、歩みを止めた。


「ここよ。この扉の先に家のリビングがあるの。外に出掛けてなかったらここに私の『お婆ちゃん』がいるはずよ」


「お、お婆ちゃん……? え、お婆ちゃんに合わせるために僕を連れてきたの? な、なんで……? 僕と知り合い?」


「? ソラと私のお婆ちゃんは知り合いじゃないでしょ? だって、私はソラのことを何も知らないもの」


 僕のことを何も知らないって言ってるけど、さっき劇場の所で対面した時に僕の身的情報を口に出してたじゃんか。

 というか、マジで何の用なんだ? まさか、メイリエルさんみたいな『婚約者』探しをしているとかじゃないよな? いや、それはラーラの雰囲気的になさそうだな。


「え、本当に何の用? つ、美人局じゃないよね……?」


「は? 私がそんなことするような女に見えるわけ? ねえ、ソラにはそう見えるわけ? はっきり答えなさいよ」


「み、見えないけど……い、一応ね。都会でグイグイ来る女性は怪しんだ方がいいって村の人が言ってたから……」


「………………ふーん。ま、いいわよ。勝手に思っとけば。ソラをここに連れてきたのはそんなのが理由じゃないって、お婆ちゃんと会って話せば分かるしね」


「あ……うん」


「ああ、言っとくけど、お婆ちゃんって『超すごい人』だから気をつけといてね。じゃなきゃ刺されちゃうかも……なぁんてね! ふふっ。さっきの『失・言』のお返しよ」


「し、心臓に悪いこと言わないでよ……!」


 殺害予告とも取れる唐突な『低声』に肩を揺らした僕は、してやったりとニヤニヤ笑っているラーラに表情を歪める。そんな僕の反応が面白かったのか、ラーラは明るく笑った。


「ほら、リビングに入るわよ。しゃんとして!」


「えぇ、あ、うん」


 快活な笑みを浮かべていたラーラに『バシンッ』と背中を叩かれた僕は、ワイシャツ姿なのもあり——人生で一度も付けたことはないけど——ネクタイを締める真似をする。

 そして言われたシャキッと通りに背筋を伸ばしてから息を整えて、ふと冷静になった。 

 今のこの状況はまるで、ラーラの両親——相手はお婆ちゃんだけど——へ結婚のための挨拶をしに行くみたいではないだろうか? 

 やっぱり僕は何らかの罠に嵌められてしまったのか?

 一抹の不安。それを心の中で生み出してしまった僕は、緊張で一筋の汗を流しつつ、ラーラが手を掛けたリビングへと続く扉の先へ意識を向けて、全身全霊の戦いを行う気概で集中した。

 もしも、今の状況が『罠』だった場合は走って逃げようと心に決めて、いざ。


 勝負だ——ッッッ!!


「ゴラァアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!」


「「ひっ」」


 リビングへと続く扉を開けた瞬間に轟いてきたのは、ラーラが言っていたお婆ちゃんの声。 どころではない、どこまでも響きそうな、ドスの効いた『デスボイス』だった。


「ラーラァッ! 今まで門限を破ってどこほっつき歩いてたってんだい!? 死にてえのか……ああ? その男はどこのどいつだ?」


 魔獣以上の威圧感を与えてくる『狂声』を真正面から浴びせられ、反射で小動物のように身を縮ませてしまったラーラは、さっき会ったばかりとは思えないくらいの動きで、同じく肩を思いっきり跳ねさせた僕の背中に回り込み、文字通りの『肉盾』にしてしまう。

 そのせいで僕は轟くレベルの『デスボイス』を発したにも関わらず、喉を痛めた様子のない初対面の老婆と視線を交わすことになって、その襲い掛かってくる緊張感のせいでドッと汗を噴き出させた。

 一歩も下がらせてくれない、僕という盾を構えるラーラと、一歩も動かしてくれない、アロンズにも負けず劣らずな凄まじい眼力を向けてくる老婆。

 それらに挟まれてしまった僕は、半ば諦めたように脱力し、

『もうどうにでもなれ——!』

 と顔を大きく引き攣らせながら『挨拶』をする姿勢をとった。


「こ、ここ、こっ、こんにちは…………」


「………………あ゛?」


「お、お婆ちゃん! ほら、見てよ! ほらほら!」


「ちょっ、は? お、おお、押さないでよ……っ!」 


 何とか必要最低限の挨拶を行い、それを成し遂げた僕は、無許可で家に来て深々と丁寧に腰を折った。

 彼女からして見たら『謎な人物』であることに変わりない僕を見て、心底『意味不明』というようにドスの効いた声を発した老婆に対し、滂沱の汗を流す。

 そして謎に「見て見て!」と僕の背中を押してくるラーラに『なにしてんの!?』という文句を口から出そうとして、咄嗟に唇を閉じて塞いだ。

 さっき冗談っぽく言っていた、お婆ちゃんは『超すごい人』だから失礼があったら刺されるかもよ——という目の前のご本人を見て『本当なのでは?』と思えてきてしまった僕は何も言えなくなり、僅かな抵抗も虚しく、リビングの暖炉の前に置かれているロッキングチェアに腰掛けていた、決められていた門限を破って怒髪天を衝く老婆の前まで連れて行かれてしまった。


「あ゛ぁ……ああ? ああ! アンタはまさか、例の!」


「そう! そうなのよ、お婆ちゃん! ね? ね!? 聞いていた『噂』の通りで分かりやすいでしょ!!」


「って、馬鹿野郎ォオッ! アンタが門限を破ったのは許してねえぞ!! まあいい! そこの——名前は?」


「ぼ、僕!? 僕は『ソラ・ヒュウル』です、はい……」


「ヒュウル! こっちに来て椅子に座りな! ラーラ! 客人が来てんだよ!! さっさと茶を淹れんかい!! 極天茶葉だよ、いいね!?」


「ら、ラジャー!!」


「え、え、え?」


「ヒュウル!! こっちに来なって言ってんだよ!!」


「ら、ラジャー!!」


 もう敵も味方も分からない、極限すぎる混戦状態。

 戦場とも言えるそんなリビングの中を忙しなく『無駄すぎる無駄な動き』で駆け回るラーラに翻弄されながら、僕は気が強すぎる老婆が指差していた、木製の椅子に慎重に腰掛けた。


「遅えぞ、ラーラ!! 早く済ませてアンタも座んな!!」


「ラジャー!!」


「………………」

 

 マジで、これから僕はどうなってしまうんだ……!?

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