真名津姫女 ②・ニニルリ・メルリ②
「…あ、あれ? えっ?」
ある日の休み時間。
数日後にGWの始まりを控えた平日の午後。
偶然、授業の間の休み時間に廊下を歩いていた時、黒鋼マリーは意外な出来事に遭遇したのである。
「マリーちゃん、おひさしぶり!」
「ひ…姫女? え? なんでこんなところに…?」
後ろから聞き覚えのある声がし、振り返るとそこにはよく知った顔があった。
予想外の人物と予想外の場所ということを含め、マリーが間抜けな声を上げたのはそういう理由からだ。
真名津姫女 --- マリーの中学の時のクラスメイトであり、また卒業時に「告白」してきた相手である。
「えっと…ん-? 姫女ってさ、同じ学校だったっけ…?」
マリーは頭に浮かんだ、今一番の疑問を率直に姫女に尋ねてみる。
姫女がマリーと同じ高校にいたなどというのは初耳だったし、正直マリーにとっては少し気まずい相手でもある。
だからこそ安心していた矢先の出来事だ。
さりとて中学を卒業したといっても、ほんの二ヶ月前の出来事だ。
小学生の頃からたまに同級生になったのは何度かある。
マリーにしてみれば、姫女とは特段仲が良かったという印象もなく、よくいる同級生のひとりというだけの存在と考えていたのだ。
そもそも周りからは「優等生」という評価を受けていた姫女と、テストの平均点が五十点辺りをウロウロしている自分とはクラス内ヒエラルキーが違うと、マリーは昔からずっと考えていた。
目立つ容姿のわりに、これといった自慢できる部分がないマリーにとって、少々のコンプレックスを刺激する相手がまさに姫女という存在なのだ。
今は普通の家庭だとは何かの拍子に聞いた覚えはあったが、代々続いた神社の家系である姫女は、少し浮世離れしたところがあり、それもマリーが一抹の苦手意識を持つ原因でもあった。
「ううん、違うよ? 編入試験に合格したから、今日は学校の資料をもらいに来ただけだよ」
笑顔でマリーの問いに答える姫女。
自分と同じ制服を着ている姫女を見ながら、廊下を通り過ぎる生徒たちに紛れても全く違和感がないなとマリーはそんなつまらない感想を持つ。
それはいいとしよう。
しかし、マリーにとって意外に思えたのは、「なぜわざわざうちの学校を選んだのか?」という点である。
姫女の成績ならもっと学力が上の、高い偏差値の学校にも余裕で入学できたはずだ。
「あのさ…姫女は進学校に行くと思ってたからさ…えっと、どうしてうちみたいな普通レベルの学校に?」
「ふふっ」
本当に嬉しそうに笑う姫女の表情を見て、マリーは口にこそ出さないが、あの中学卒業時の「告白事件」を思い出し、少しだけ後ずさる。
--- まさか…ストーカーとして?
「マリーちゃんに迷惑はかけないよ」
「えっ?」
見透かされたのかマリーはその言葉に大きく反応した。
「マリーちゃんが嫌がることはしないよ。私はただ、マリーちゃんと同じ場所にいて、同じ思い出を作りたいだけ」
「…姫女」
「だって、マリーちゃんは私の特別だからさ」
信じていいのか迷ったものの、マリーは姫女のその切実そうな言葉を、一旦は信用しようとは思った。
「特別」という響きに少しの戸惑いは覚える。
平々凡々な自分の何をもって「特別」なのか見当はつかない。
けれども、自分を気に入ってくれる友人は、自分に自信のないマリーにとって心強い存在である。
「自分を認めてくれる仲間がいてこその人生」とは親父殿の言葉だったな ---
まだ入学してひと月にも満たない高校生活。
マリーにとって、同級生たちや、雛・魅麗・アリス、そして霧島瞬という、すでに仲の良い友人ができたのは嬉しい誤算だった。
よほど前世は悲惨だったのかな、そんな愚にもつかない考えをマリーは頭の片隅に抱く。
「だから、これからもよろしくね、マリーちゃん」
「あ、うん。そう…だね、よろしく」
マリーの手をそっと掴み、両手で握手する姫女。
その躊躇のない行動は少しマリーに勇気を与える。
「うん、良かった。私、マリーちゃんに嫌われてたらどうしようかと思ってた」
姫女にしても、口には出さないまでも「告白事件」は腫物に触る思いなのは違いない様子に見える。
お互いに思うところは同じだったが、やはり少しの気まずさは残っている。
「けど、後悔はしてないからね?」
「…えっ」
「あはは、じゃあまずは『ただの同級生』でいいよ」
心情の一片を吐露する姫女に対して、マリーは「自分と同じ弱さ」があるのを感じた。
頭の出来が違うから、という理由で、自分は姫女を無意識に遠ざけていたのかもしれない。
なんとなく言葉にはできないまでも、そういった考えがあったのは否定できなかった。
「あ、それでさ、話は変わるだけど…なぜか私も一緒にテーマパークに行くことになったんだ」
「…は?」
「職員室でさ、先生と話してる時に、えーと、鈴木君だっけ? 私が同じクラスの編入生だと聞いたみたいで誘われちゃってさ」
「はぁぁぁぁ⁉」
--- 恐るべし同級生・鈴木。
職員室で臆することもなく、堂々と見知らぬ女の子を誘う勇気に敬服するマリーだった。
「…あっ…あぁぁーーー!」
「ん? どうかした?」
「あっ、そういえばさ、GWゴールデンウィーク明けに女の子が一人、うちのクラスに編入されるらしいよ」
「編入生? 転校生じゃなく? え? こんな時期に?」
以前に雛の会話で、近々編入生が同級生になるという内容の話をしたことがあったのを、マリーはようやく思い出した。
「あ、あれってもしかして!」
「あれ? 話題になってたんだ。たぶんそれ私のことだと思うよ」
「マジすかぁ…」
意外な編入生の正体に驚きながらも少しマリーは安心を覚える。
それはマリーに面と向かって「好きだ」と告白してきた唯一の人物である、姫女のその後も気になっていたのもあるが、噂の編入生が嫌な人だったらどうしようという不安が払拭されたからという理由だ。
「けど私、また姫女と学校生活をおくれるなんて思ってなかったし、えっと…あのあとどうなったのか…ちょっと、ちょっとさ、心配だったし」
「はは、ごめんね。うーん、そうだね。まぁ、正直に言うとさ、あの後はショックでずっと引き籠ってたからさ…」
「…えっ…あ、な、なんか…ごめん」
「あはは、いいんだよ、マリーちゃんのせいじゃないからさ」
「…いや、私のせい以外にないし(困笑)」
「もしかしたら入院でもしてたのかも」
「あー…そういうことか、そういう理由もあるんだね」
「…理解した。ただ、他の理由の可能性も考える。例えば…失恋とか…」
「アリスはおバカだねぇ~(笑)、どこの世界に失恋で入学しないヤツがいんのよ(爆笑)」
「…むぅ~…おバカにおバカと言われるの、意外にダメージキツい」
「…アリス、当たってんじゃん…」
どこの世界に失恋で入学しないヤツがいるのかと、魅麗は笑ったが、本当にここにいた。
答え合わせは無事完了してしまったと理解したマリーは、えも言われぬ脱力感を感じてため息をつく。
「けど、姫女も行きたいんだ、テーマパーク」
「そうだね、せっかくのお誘いだしね。GWって意外に長いし、休み明けまで待ちきれないのもあるけど、何より私も早くクラスメイトと仲良くなりたいからさ」
屈託なく笑う姫女の顔は、嘘をついていないと思える。
二ヶ月という間、引き籠っていたのはやはり寂しかったのだろう。
マリーの知っている姫女は社交的で、欠点など持ち合わせていないのだろうといつも思っていたのだけど。
「あ、そろそろ授業が」
廊下にいた生徒たちが一斉に動き出すのに気付いたマリー。
「ごめんね、時間取らせちゃったね」
姫女は、マリーに一言謝罪の言葉を投げると、続けて今日はこのまま帰宅すると告げた。
「じゃあまたね、マリーちゃん。これからよろしくね」
「うん、姫女、またね」
お互いが笑いながら手を振り合う。
些細な心配事として残っていた姫女の件が、偶然(?)とはいえ、意外な形で解決したことで、心のわだかまりが少し消えたように感じる。
けれど、自分が姫女にとって「特別」という言葉から、もしかしたらまだ想いを引き摺っているのではないかという、そんな推測も浮かんでくる。
なぜそんな「恋愛事」に関する事案だけに変に敏感になっているのか、マリーは自分自身わかってはいない。
「片想い」に関しては、実は他人事じゃないとマリーが気づくまで、あと少しの時間が必要だった。
「--- つまり、この数式においては」
本日の最終授業、数学の話などマリーの頭は全てシャットアウトしていた。
春の陽気が青空の下へと誘っているかのようだから。
「ふわぁ…」
大あくびを教科書で隠しながら、マリーは睡魔と戦うだけに授業時間を費やした。
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「では次! 十七番!」
「はいっ!」
異世界アークエスタ、本日はついに「魔法職昇給試験」が執り行われている。
とはいえ、試験会場は特別な場所ではなく、華やかな垂れ幕や飾りなども一切見られない。
単に王宮の広い中庭の片隅で、数名の試験官がそれぞれの受験者の能力を測っているだけ。
高齢だが現役魔法職の試験官の前で、魔法生成の技量を披露するといった、説明すると簡単な内容だ。
しかし、魔法生成自体は決して簡単とは言えない。
生成したい物質の化学式を詠唱と共に魔法粒子に書き込む。
動作としては単に指で空気をなぞるだけだが、鉄なら鉄の化学式を、銅なら銅の化学式を全て再現する必要があるため、当てずっぽうでできる代物ではない。
全て暗記が必須、そしてその種類は数百点に及ぶため、才能だけ・努力だけではまず「魔法使い」への転職など不可能だ。
本物の才能と努力、その両方が必要なのだ。
今、ニニルリ・メルリは、ピークに達した緊張を背負いながら、試験官の前に立っていた。
「では、受験番号十七番、ニニルリ・メルリ。今から私が言う素材を生成してもらう。準備は良いか?」
「はいっ!」
今日のために連日、終業後の連夜、寝る間も惜しんで魔法生成の腕を磨いてきたニニルリ。
それはツラい現状を変えるため、そして、故郷で孤独に暮らす母親と、自分に期待してくれているラライナのためであると言えた。
普通の人は「魔法生成書」など手に入れることはできない。
それは魔法職における「秘伝書」と呼べるほどのものだからだ。
それをニニルリは、ラライナから借りただけとはいえ、それを手に取り、また熟読するまでに至っている。
それは紛れもなく「幸運」であり、同じく魔法職を目指す他の受験生には妬ましい立場だった。
---『必ず合格してみせる』
試験官の前まで進んだニニルリの心には、不退転の決意が沸々と灯っていた。
「…ちょうど試験中かな、今は」
午前の公務を終えたラライナ。
王宮の自室でひと休みしようと考え、広い廊下を歩いている。
すぐ近くの中庭で試験が執り行われているはずだが、残念ながらラライナが今いる場所からは見えない。
ただニニルリのことが気になっているのは当然としても、それとは別の意味で、ラライナが気になっているのはククロエ・ミツキの存在である。
およそ五十年間の出生記録にもその名前は見つけられない。
真っ先に想いついたのは、「ククロエ・ミツキ」という名が偽名である可能性。
本名はおそらく違う名前だと考えるのが妥当だろう。
ラライナは単純にそう考える。
--- けど、なんのために?
なぜ偽名を名乗る必要があるのか、ラライナの推測はそこで止まる。
過去に犯罪歴があり、その素性を隠したい?
しかしここ数十年、アークエスタではおよそ重犯罪とは無縁だった。
気候が温暖かつ、過ごしやすい風土のせいなのか、人々の気質は穏やかである。
貧富の差や、ちょっとした諍いからの喧嘩や、そこから殴り合いに発展する時はあれど、それが元での重犯罪が起こったとの記録はない。
偽名を名乗る可能性に関連する起因は、ここ二日間でラライナは全て調査済みだ。
当然、出生届けに書かれてある人物の行方は全員調べさせてある。
だが、ククロエだけが書類から漏れている。
--- 一体どういうことなのか?
「天才魔法使い」と呼ばれるラライナでさえ、ククロエの謎に辿り着く術を思いつかない。
そんなラライナが最終手段として思いついたのは
「本人に聞く」という手段だ。
おそらくはそれが一番手っ取り早いのは言うまでもない。
「…けど、なぜ戻ってこないの?」
街の外に飛び出してから二日間、ククロエは今どこでどうしているのやら、ラライナには見当もつかない。
街の周辺は一定の区間しか、まだ整備されてはいない。
基本的には村と村の行き来のためだ。
店売りの商品の仕入れや行商、または戦士や王宮兵士などが通るための舗装された道。
もちろんアスファルトなどこの世界にはなく、単に大きな石などを取り除いただけの簡素な舗装だ。
王宮のある都会、そして各村々の近辺に獣は出没しない。
命を落とす危険性は少ないとはいえ、何よりも行き来する人の安全性を考慮した結果だ。
というよりもそれは実は逆の話で、そもそも巨大な獣がいる場所は避け、人は街や村を作ったのである。
このアークエスタという名の文明を享受する人々が生息する地域は、星全体の百分の一の面積もない。
残りの百分の九十九は完全に未開、どのような巨大な獣がいるのか想像もつかないのだ。
少なくとも人が住む周辺はある程度安全とはいえ、それは過去の前例に過ぎない。
絶対に安全だという保障はないのだ。
そういった危険性も考慮したうえで、ラライナはククロエの行方を考え続けている。
ニニルリにとってはククロエは大切な部下だというのはラライナも承知してはいる。
しかし、ほんの少しだけよくわからない、もやもやとしたわだかまりが胸に残るのも事実だ。
ラライナ自身、恋愛などといった非効率な現象は一切興味がなかったし、また興味の対象外でもある。
ましてや「同性同士」など、ラライナには想像の遥か外の出来事だ。
だからなぜかは不明だけど、イライラする気持ちが起きる解消として、ククロエに八つ当たりしてやろう ---
ラライナはそんなことを考えながらククロエの帰還を待ち続けていた。
「はぁ…はぁ…」
「うむ、ご苦労であった。試験は以上となる」
「あ、ありがとうございました!」
銅・鉄そして硝子といった素材の生成を、試験官から言われるままニニルリは生成し続け、精神的にも体力的にも限界が近くなった頃、ようやくそこで試験は終了した。
どうやら全ての課題をやり切ったようで、試験官が少し微笑むのを見たニニルリは、ほんの少しだけ安堵する。
「結果は追って発表する。結果いかんによってはそなたの人生は一変するが、その覚悟はあるか?」
「もちろんです!」
「わかった、帰って休むがよい。大儀であった」
--- そしてニニルリはピークに達した疲労を抱え、自宅の安普請なベッドに倒れ込む。
何も考えられないまま、まだ日も暮れていない時間だというのに、そのまま深い眠りについた。
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「さて、授業も終わったし帰…あれっ? マリーちゃんどうしたの? 眉毛が『への字』だよ?」
一日の日程を終え、隣の席の雛がマリーに声をかけようとして、少し驚いた声をあげる。
「ん-…いや、ちょっとね」
姫女の件を好意的に考えようとしてはいたが、それでもやはり考えれば考えるほど余計な心配が頭に浮かぶマリー。
--- 「だって、マリーちゃんは私の特別だからさ」
「あれってつまり…そういうことよね…?」
「ん? なにが?」
「ん-…『特別な存在の人』って、普通どういう時に使う?」
「えー(笑)、なになに? マリーちゃん、そういう人がいるの?」
雛はいつもと違う、妙にニヤニヤとしたいやらしい笑いを浮かべ出す。
実は恋バナが大好きな雛である。
「そうだねぇ~、私もそういう人がいたらいいなぁって思うよ。あっ、私実は『大恋愛』の末に結婚するのが夢なんだ 」
「いや、聞いてねーし」
話が長くなりそうだと予想したマリーは雛の会話を無情にも遮った。
「マリーちゃん冷たい!」
「はいはい、また時間がある時にね」
帰る間際にそんな話をされるなどちょっと勘弁して欲しい。
こういう話は他に人がいない時にするものでしょ!
ふくれっ面の雛を納得させるため、マリーは適当なことを言ってごまかした。
(んんー…けど、やっぱりそうかぁ、まぁ普通は色恋沙汰で使う言葉よね)
一応自分も乙女の端くれという自負をマリーも持ってはいる。
それは間違いなく「心がときめく人」に向ける言葉以外にはありえないと思う。
「羨ましいなぁ~マリーちゃんは『そういう人』がもうできてさぁ~」
「は? え⁉ いや、いないいない、そんな人なんて」
雛に誤解されるのも困ると考えたマリーは慌てて否定する。
「え? いないの? なんだー、すっごく残念」
「なにがよ」
「だって素敵じゃない(笑)? 好きな人がいたら、毎日幸せな気分でいられるんだよ?」
「いやいや、それはつきあってる場合でしょ? 片想いなんてたぶん地獄…」
「片想いだって、なってみないと地獄かどうかわからないよ?」
確かに、経験してみないとわからないという雛の意見も正論だが、マリーの考えとしては、そんな浮かれポンチな気分で毎日を過ごすのは御免こうむる。
わざわざそんな疲れる日々を送りたいとは一切思わない。
「わかってないねマリーちゃん」
「なんなのよぉ~、じゃあ雛にはわかってるわけ?」
人それぞれではあるも、恋愛に関して雛はまるで、その道のオーソリティーかのようなドヤ顔をマリーに向けるて答える。
「片想いは『やってみる』んじゃなく、『なっちゃう』もんだよ」
「⁉」
まさにド正論を突かれたマリーは言葉を失ってしまう。
「誰かを好きになる」のは自らの意思ではない。
気がついたら「なっちゃってる」ものなのだ。
「黒鋼」
「えっ! あ、はい!」
唐突に男子生徒から声をかけられるマリー。
それはなぜかやたら聞き覚えのある声だと最近は感じている。
その不思議な感覚は困るような、少し嬉しいような複雑な感情を帯びていた。
「元気か?」
「えっ、あぁ霧島君? う、うん元気。今日も元気だよ私」
「そっか、良かった」
「…え? あれ? それだけ?」
「あぁ、じゃあな」
「んんー…」
どうやら先日の宇宙人の件もあり、マリーがまた危ない目に合ってないのかという心配なのだろう。
しかしマリーの頭は残念ながら、そこまで理解できてはいなかった。
「もうー…なんなのよ…マリー(呼び捨て)でいいのに…」
ぶつぶつとマリーは独り言をつぶやくが、目ざとい雛にとっては一目瞭然である。
「(・∀・)ニヤニヤ」
「ん? どうしたのよ雛?」
「ウヒヒヒヒ(笑)」
「えっなに? キモッ!」
マリー自身にはまだ自覚が一切ない模様であるが ---
「ううん(笑)」
「なによ~? 雛、ちょっと変だよ」
「…待たせたな皆の衆」
「ごめーん、ちょっとHRが遅くなっちゃってさぁー」
アリスと魅麗のふたりがいつものように堂々とマリーたちの教室に入って来る。
そしてその日もまた、何事もなく四人は一緒に帰路に着いた。
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「…私は何ができる…? あの遠くから迫る『悪意』に対して…」
アークエスタの中心都市から遥か離れ、村を繋ぐ舗装された道からも外れた場所。
ククロエ・ミツキは問い続け、逡巡しながらあてもなく歩みを止めずにいた。
「守りたいの…みんなを…大事な人たちを…全員…」
空の果てから感じる悪意、その正体さえもわからない。
いざとなればこの身を差し出してでも ---
ククロエの心はすでに決まっている。
その覚悟は、人々と共に暮らす中から生まれたものだ。
「…隊長…お守りします…絶対」
だが、そんなククロエの決意とは裏腹に、悪意の塊は今、アークエスタに住む全ての人々にその牙を剥こうとしていた。
ようやく書き上がりました(;´・ω・)うぃ~疲れた。
いやー、前回の後書きで「次から色々えらいことに」とか言ってましたけど、時系列を考えたらちょっとまだ入れるエピソードがありまして。
異世界の話自体は順調に進んでいますが、こっちの地球ではもう1エピソード必要でした(;^ω^)スマソ
一応はちゃんと考えながら書いてるつもりなんですが、たま~にそういうややこしいところは抜けてたりしますね。
もっとチェックをきっちりしとかないといけないですね。
まぁ元々はAI音楽でエピソードを作ってたので、それを今度は各キャラの心情描写も必要なんで、色々と大変ではあるんですけど、かなり楽しいのはホントですので。
実際はコイツらとももう二年以上のつきあいですから、「あ、コイツはこう考えるヤツだったな」と、今更キャラの性格に迷うことが全くないのは楽ですよホントに(*'▽')
もうちょっとぐらいはスピードアップしていきたいんですが、なんせ他にもやること山積みなんで許してください皆様。
あぁ、あとですね、この小説を書くにあたって、指針になる曲を予め作ってたんですよ、当然AIで。
「こういう雰囲気の内容にしよう」という、作品全体のテーマになる曲ですので、まぁよかったら聞いてもらって、「こういう雰囲気を書きたいわけか」とわかってもらいたいなと。
非営利のうえ、自作ですので違法ではないですからね。
変なサイト誘導ってわけでもなく、ただのYouTubeのページですのでご安心ください。
読んでいただいている皆様には感謝しながら書いております。
よろしければこれからも読んでいただければ非情に嬉しく思いますYO(*'▽')ノ
ではまた、できるだけ早く書きますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。
星々が歌う物語 → https://www.youtube.com/watch?v=0l_RbEhN5MU




