クレーマーとお母さん
「カエデさんお久しぶりです。」
「ラムさんも元気そうですね。」
「ええ、私の方は何も変わりなく。相手方はもうすぐ到着されると思いますので掛けてお待ちください。」
「は~い。」
よっこいしょっと。
あ、今のなんかおばさん臭いぞ!気を付けろプリンセスあたし。
「もうお住まいの方も決まったみたいでよかったです。」
「はい、この間ここに連れてきてくれたいっくんの家と、同じタイプにしました。」
「そうで「だ~か~ら~!あたし達は早く仲間のところに戻んないといけないのよ!」
ラムさんの声を遮って、二つ隣の窓口から女性の大きな声が聞こえてくる。
全く!せっかくの女子トーク邪魔してくれちゃって。相当大きな声で話してるみたいね。
「何かあったのかな?」
「そうですね、かなり気が立っているみたいです。
全く知らない世界に来て、気が動転される方も結構いらっしゃるので、珍しくはないですが・・・。」
そう言いながら、ラムさんが温かいお茶を出してくれた。
ラムさんかわいそう、毎日クレーマーみたいな人達が来て都度対応してるんだろうなぁ。
あたしはあんまり無茶言わないようにしよう。あ、お茶がうまい。
「わかんない人ね!楽の天才魔術師、嘉手納いやしを知らないの?愛の鉄拳喰らわすわよ!」
「ちょっと姉さん!」
騒いでる女性の妹だろうか。困った表情で騒いでる女性をなだめている。」
「ですから、まずは座って話を聞いてください。このままでは何も進みません。」
受付担当の人も両手で座るように促している。
魔術がどうとか言ってるし、ちょっと頭があれな人なんだろうなぁ。
よし!触らぬ神に祟りなし!知らないふりをしよう。
あ、茶柱立ってる。
「すみません、お待たせしました。」
背中の方で女性の声がする。
「ああ、ご足労頂きありがとうございます。
カエデさん、そちらの方がカエデさんよりも前にカムニアに来られた、
日本からのドリフターです。」
「あなたがお話の。わたくし、新居ハナコと申します。」
胸の前に赤ちゃんを抱いた女性が自己紹介する。
お母さんなんだ。
「嵐山カエデです。今日は色々お話聞かせてくださいセンパイ!」
あたしよりも少し年上だろうか?
凄く落ち着いた雰囲気の女性だ。
リゼちゃんとは真逆のタイプ。
「ハナコさん、どうぞお掛けください。」




