ねえ
「ただいま~。」
リゼちゃんと一緒に買いに行ったカートリッジや化粧品を床の上に置いた。
重たかった~。
「ねえっ・・ゲホッ、ゲホッ、おかえり、カエデ。遅かったね。」
「あ、また咳してる!風邪ぶり返してきたの?」
「いや違うよ、・・・ちょっと埃が入っただけ。ほら、熱もないでしょ?」
いっくんがおでこをあたしのおでこに当ててくる。
きゃー!近いー!
なんかいい匂いするんですけど!
・・・うん、確かに熱はないかな。
ていうかそれ、病人側からするやつじゃないからー!
「ご飯食べよ、お腹空いちゃった。」
「待ってたの?」
「うん、一人で食べるより二人で食べたほうがおいしいし楽しいでしょ?」
・・・
「じゃあ住むところは決めたんだね。」
「うん、2等区画にした。3等区画でもよかったんだけど、せっかくポイントもあるから。
逆に1等区画は高すぎて断念。」
「いくらだった?」
「月100ポイント。」
「高いね。」
「リゼちゃんも値段聞いて膝から崩れ落ちてたよ。」
「ハハ。あのこオーバーリアクションだよね。」
「うんうん。」
「そっか。・・・でも明日からカエデいなくなっちゃうのはちょっと寂しいな。」
「大丈夫よ。同じ2等区画だし、あたし暇だから、毎日会いに来るわ。」
「それはそれで迷惑。」
「えー、寂しいとか言ってた癖に。」
「ハハ。」
・・・
「で、京都っていう所には昔の人が作った建築物が今もたくさん残っているの。
他の国の人達もそれを見るために旅行にきたりするのよ。
金ぴかの建物もあるわ。金閣寺って言うんだけどね。」
「へ~。金ぴかの建物か~。見てみたいな。光る建物ならカムニアにもあるんだけどね。」
「そうなの?」
「アートスクエアっていって、娯楽施設がいっぱい入ってる建物。ライブビューイングだったり、
没入型バーチャルソリッドビジョンとか。」
「よくわからないけど面白そうね。」
「今度の休み一緒に行く?どうせ暇なんでしょ?」
「行く!どうせ暇だから!」
「わかった。じゃあ詳細決まったらトランスレーターに連絡するよ。」
「あ、そういえばこれ借りてていいの?」
「いいよ、使ってないし。というか今それ取り上げたらカエデ困るでしょ。」
「困る。」
「だから貸しとく。」
「ありがとう。」
「おっと、そろそろいい時間だね。お風呂入ってきたら?俺カエデが帰ってくる前に入ったから、後寝るだけだし。」
「そうね、そうしようかしら。ちょっとぐらいなら覗いてもいいのよ?」
「はいはい。早くしないと電気消して先寝るからね。」
「わ~。待って待って。」




