家探し2
「ここからが1等区画。あたしも入ったことないや。」
無機質なゲートの前でリゼちゃんがこっちを向いている。
その横にカードリーダーのようなものが見える。
あそこにVポイントカードをかざせば良いのかな。
取り出したVポイントカードをリーダーにかざしてみる。
「ゴールドカードを確認しました。」
ゲートがスッと開く。
「おお~。それも知り合いから借りたの?」
「そうそう、そうなの。」
まあ、嘘なんだけどね。
「いけないんだ~。管理カードの貸し借りはダメなんだよ~?でも今日は内緒にしておいてあげる。」
リゼちゃんがいたずらっぽく笑う。あたしもこんな感じで振舞えば、元の世界でモテたのかもしれない。
そう思いながらゲートをくぐる。
「ビーッ!シルバーカード以上の管理カードを提示してください。」
あたしの後ろに赤外線のような壁が現れ、リゼちゃんがそれに阻まれている。
「ぎゃ~。」
ふざけてリゼちゃんが倒れる。
「ええ、どうしたらいいの?」
「同行者許可してもらわないと入れない~。」
「同行者許可ね。えーっと・・・。」
ジェネラルを起動し並んだボタンを上からなぞる、・・・あった!これだ!
周囲のユーザーの欄にリゼの名前が表示されている。
「・・・同行者許可を確認しました。『リゼ』にゲスト権限を付与します。」
アナウンスと同時に赤外線のような壁が消え去る。
「ふい~。ちょっと焦ったね。」
「ぎゃ~とか言ってふざけてたじゃん。」
「えへ。それで見に行くお家はどこなの?」
「えっとね、ここから右上に2ブロック行ったところかな。」
「行こ行こ!」
・・・
「で、でかい・・・。」
「すごいね~!」
リゼちゃんと二人で見上げる1等地の賃貸物件。
「早く早く!」
「はいはい、住居見学っと。」




