↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】無職独身アラフォー女子の異世界奮闘記  作者: 杜間とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
111/303

111 釣れた

 さぁ、初日の食事は乗り切った。

 このままこの状態が続くのであれば、城の者たちが何人も口にする食材に毒を入れるなんて馬鹿なことはエロキモ陛下でもしないだろう。

 いや、呪いに信憑性を持たせるために多くの人の命を犠牲にしちゃうかな?それが一番怖い。

 人々に、白薔薇宮で配られるものを食べるのを禁止する可能性もある。もし毒を盛ることを考えているならそれが一番よい方法だろう。

 私が狙っているのは、キモエロ陛下も食べたいと思わせることだ。

 男は胃袋でつかめ作戦の成功は、まさにそこ。

 キモエロ陛下の分も作れと言われれば大成功。

 そうすれば、流石に自分が食べる物に毒混ぜるわけないよね?

 美味しいものが食べられるのならと、色々な材料ももっと横流ししてくれるようになるよね?

 

 夜は、トゥロンの家で食卓を囲んだ。

 一家団欒にお邪魔する形だし、私という存在が、家族の棘みたいになってるけれど、皆にこやかに食事を楽しんだ。

 良い人たちだ。

 男は胃袋でつかめ作戦、どうか成功しますように。

 毒が盛られないということは、毒を盛ることを命じられることもなくなるわけで……。これ以上、この家族を苦しませないで欲しい。

 メイヤさんとランちゃんがここから逃げ出せればいいのに。

 そうだ、例えばキュベリアの王城で侍女として働けないかな?そうすれば安全だよね?

 サマルーとか口利きしてくれないかな?

 トゥロンが間者をしていたと分かったら、メイヤさんやランちゃんも間者じゃないかと疑われちゃうかな?流石に王城は無理か。

 まぁ、メイヤさんやランちゃんなら、畑仕事とかも慣れてるから街や村で暮らすのもいいけれど。

 エロキモ陛下がなぁ。追っ手を放つとかないかな?連れ戻される危険ないかな?それを考えると、ちょっと身の安全も確保できるところじゃないとなぁ。


 部屋に戻り、ベッドに横になる。

 今日は疲れた。

 明日は、どんな料理で釣りをしようか……

 そんなことをつらつらと考えていたら、またもや気がついたら朝!

 あれ?私、何か忘れてるよね?


 そうだ!ユータさんのお母さんからの手紙!

 ポッケに手を突っ込み鞄の中をあさる。

「おはようございます!」

 そこにランちゃんのさわやかな声。

 手紙は、うん、朝ごはんの後にでも読もう。


 朝食は、昨日考えていたきな粉メープルシュガー団子にすることにした。

 白薔薇宮のドアを出ると、昨日とは違う顔ぶれの兵が2人立っていた。

 あれ?男子高校生(仮)は?と思って見回せば、宮殿の西側に配備されている。ちょっと悲しそうな顔をしてこちらを見ている。

 どうやら、一番たくさんご相伴にあずかれる場所とあって、交代させられたようだ。

 庭の周りには、昨日よりも多くの人が遠巻きにこちらを見ている。

 んー、幾つくらい作らないといけないんだろうなぁ。

「今日は、グランラのある地方の特産のお米を使った団子です。大豆を炒って粉にしたものと、キュベリア特産のメープルシュガーをまぶしてあります」

 今日も、昨日の皿を返すという名目で調理場から1人きていた。

 そして、その横には大層な銀食器を手にした執事服の男性が1人。

「こちらにも、分けていただけますかな?」

 銀食器には、ドーム型の蓋がある。

 随分立派な器だけれど、これって……

「どなたが食されるのですか?」

 と、尋ねてみたものの、執事服の男性は答えなかった。

 エロキモ陛下じゃないのかなぁ?だとすれば作戦成功なんだけど。側室の誰かかもしれないし。取り巻きの貴族かもしれない。分からないなぁ。

 しばらくして、執事さんが再びやってきた。

「お代わりをいただけますかな?」

 あら、気に入ってくれたようだよ。謎の人物。

「どうぞ」

 今度は三つのせる。

 団子とはいえ、朝食なので串団子とおはぎの中間くらいの大きさがある。さっきのとあわせて4個も食べれば結構お腹膨れるよ?

 ところが、執事さんは、3度目にやってきた。

「あと3つほど」

 と言う。食べすぎだろー。

「申し訳ございません、他の人の分が無くなってしまいますので……」

 今度は断ってみた。

 すると、執事さんは困った顔をして、他の人に聞こえない声で耳打ちする。

「陛下が御所望です。このことはご内密に」

 やった!

 大物が釣れました!

 作戦大成功です!


 これで食の安全確保できそうです!

 

 やはり、あの体系から食べるの大好きだと思っていたが、想像通りだったか!それにしても早いな!

 もうちょっと様子を見てからとか思わないのか?

 逆に私が毒を盛って城の人間を害しようと考えているとか思わないのか?大丈夫か、エロキモとその周りの人間。

 いや待て待て、周りの人間は、そうなったらラッキーと考えている人もいるのか?

 そして、その責任を私に負わせる。

 さらには、吾妻さんやラトのせいにするみたいな?

 ちょっと、勢力争いに巻き込まないで欲しい。後でトゥロンに相談しよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。