清々しい朝
清々しい朝だ。
昨日はあれからゆっくり眠れた。
おかげで寝起きもバッチリ。
もうご飯も済んで、街にくり出すのを楽しみにしている。
顔も洗ったし、置いてあったブラシで念入りに髪を梳かした。
準備はバッチリだ。
革袋をズボンのベルト紐に硬く結びつける。
これで盗られないだろう。
鏡で最後の確認をしていた。
すると軽くドアが叩かれ、開く音がする。
「……」
深刻そうな顔をしたレイブンだった。
「おはよう。ん? どうしたの?」
気になって声をかけてみる。
「……いつ出て行かれる予定なんですか?」
憂いを帯びた微笑で聞いてくる。
「えー? うーん、まだ決めてないけどー……あはは」
苦笑。
今日支度をして、明日出て行こうとは思っているが……レイブンに言って、何かと理由をつけてまた閉じ込められても困るので誤魔化す事にした。
レイブンは鼻で笑うと、「分かりました。今日はこれから行かなければならないところがあるので、行動を共にできませんが……。街ではお気をつけて」と扉を閉めて出て行った。
なんだったんだ。
まったく、子供だと思って……。
少しテンションが下がったが、大丈夫。
私は私。
これから何も帰る事に障害もない。
きっとこれから何もかもうまくいくんだ。
そう思って、部屋のドアを開ける。
廊下では、昨日と同じ様に城の人達は忙しくしているようだ。
色々な書類を持って歩いている。
私の存在は気にも留めていない。
それがまた心地よかった。
何にも縛られない、本当に自由だ。
朝の陽射しが私を包み込むのが分かる。
最高の気分で城の入り口を外へと歩き出した。




