本当は誰が死ぬべきなのか
うるさいな
うるさいよ
わかってるんだ、そんな簡単に死ねないってことくらい
わかってて、それでも嫌だからこんなに言ってるんだろうが
なんでわかってくれないんだ
なんで気づいてくれないんだ
お前はわたしを見捨てたのか
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「誰が見捨てたなんて言ったんだ。ぼくがお前を見捨てたりするもんか。気づいてないわけじゃないさ、いつだって気づいてて、それでもお前と向き合いたくないから、だから、こうしてるんだよ。わかんないのはお前の方だ、どうして邪魔ばかりするんだ、今までずっと黙ってた癖して。いきなり出てきたと思ったらすぐこれだ。いい加減にしてくれよ。もううんざりなんだよ。だからお前と話すのは嫌なんだ、頭の中ぐちゃぐちゃにされるみたいな気がしてさ。なぁ、もういいだろ? 彼女が待ってるんだ。せっかくのごはんが冷めちゃうから、早く呼びに行かなきゃいけないんだ。だからもう出てってくれよ。頼むからさ」
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どうして彼女を助けようとするんだ
放っておけばいいじゃないか
わたしたちには先にするべきことがあるだろ
それは何よりも優先すべきことのはずだ
ずっとずっとそうだったじゃないか
だから手首も切ったんだ
何回も何回も何回も何回も
動脈なんて何度切れたことか
何度死にかけたことか
何度死ねなかったことか
それをわたしが
どれだけ悔しく感じてたことか
彼女には言わなかったな
お前が彼女と同じだってこと
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「うるさいな。何が同じだ。彼女はぼくとは違う。段違いさ! 比べものにならないよ、遠すぎて高すぎてぼくなんかにはどうやったってつかめない憧れの存在だよ! だけど彼女でも知らないことはある、それをたまたまぼくが知っていただけだ、それだけの話なんだ。優位性なんて微塵も感じてない、ただぼくは、このままじゃ彼女は不幸になるって、そう思っただけだ。あのまま死んだら、彼女は不幸なまま死ぬことになるって! ……でもそれじゃダメなんだ。楽して死ぬことなんて誰にもできない。安楽死のための薬なんてこの世のどこにも存在しない! だから苦しいんだ、簡単に死ぬなんてできないからみんなみんな生きることに必死になるしかなくてだからこんなに苦しいのにそれでもまだ生きてるんだろうがッ! だってそれしかないから、そうするしかないから! なのに――なのに、そこから逃げてどうなるんだ? もしも本当に逃げられたとして、それがいったい、ぼくらにとっての何になるっていうんだ……」
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気持ち悪い
こんなにも箱庭的で
唯我的で
疑惑的で
偽物じみてて
嘘だらけで
汚くて
グロテスクで
どうにもならない世界なのに
どうにもならない人生なのに
どうして捨てちゃいけないんだ
生きることが嫌なら死ぬしかないだろ
これは逃げじゃない
そこにしか道がないからだ
それ以外に道なんてない
だからさっさと死ねばいいんだ
そうすればすべて終わる
きっと
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「バカ。バカ。バカ、バカ、バカ!! なんなんだよ、なんなんだよもう! 何も信じられないなんて言ってたじゃないか、それなのに死ぬことだけは盲目的に信じやがって!! 死んだら本当に抜け出せるとでも思ってるのか!? それこそお前が言うみたいに何の説得力もないただのバカな思いつきだろ! いいか、お前は都合よく考えすぎてる! 期待しすぎなんだよお前は、結局何の解決にもなってないじゃないか! 死んだら全部終わるだなんていつどこの誰が言ったんだよ!? これだから嫌なんだお前と話すのは、頭が割れそうになる、どこまでもわがままで自己中でご都合主義で子供っぽくて!! そんなにぼくの邪魔がしたいのか!? ぼくが必死に大人になろうとがんばってるのに、新しい道を探そうって努力してるっていうのに!! なんでそれを踏みにじろうとするんだ!? いい加減にしてくれよ!! 早く……早く、大人になってくれよ」
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大人になんてなりたくない
子供だと言われたっていい
だけど
これ以上生きるのだけはごめんだ
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「ああ、そう。じゃあ




