第七幕 集落での一時
またまたお久しぶり。
集落は驚くべき光景であった。
だがそんな集落でもまだ人がたくさんおりそれぞれが街の復興につとめていた。
「おぉレイズ。戻ったか。」
俺たちの方に老人と若い男性が近寄ってきた。
「レイズ。ココを荒廃させるきっかけを作った輩を成敗することはできたか」
老人がそう尋ねていた。やはりその輩とやらを狙っている。
だが目の前の2人は急に静かになった。
そしてその2人の視線が自分に向かってきているということに気づいた。
「貴様がもしや...」
そう言い出した。
老人がそう言うと若い男性が俺に向かって剣を振り上げた。俺わ慌ててその斬撃をかわした。
「村長!違うのです!彼もかの魔獣を討伐するためにこの集落に来たものなのです!」
そう聞いた時に若い男性の動きが止まった。
どうやら自分の行動の過ちに気がついたらしい。
「大変申し訳ありません。少し焦っていまして。」
やはりいた早くそのボスを倒したいらしい。
「ところでレイズ。あの集団の情報を何かつかめたか?」
「いえ、結局何の手がかりも得られませんでした。」
「そうか...もう諦めて滅亡を待つしかないのだろうか...」
みんな魔獣たちの集団の手がかりを得ようとしていたようだ。レイズもそのために森に出ていたのか。
どうするべきだろうか。そんなことを考えている暇はない。
「その魔獣討伐、俺にも手伝わせてくれないか。」
もうこれしかない。正直一人でそんな強い
ボスを倒すのは不可能だ。でも今の俺は蛇だ。それもただの動物の。そんな俺をこの村は受け入れてくれるだろうか。
「分かりました。喜んで受け入れましょう。」
「そうか。ありがとう...へ?いいの?」
「ええ、もちろんでございます!」
「それは俺が喋れる蛇っていう特殊な存在だからか?」
もしかして俺を捕らえて売っぱらおうとしている可能性も疑った。だが返ってきた回答は別のものだった。
「確かに喋れる蛇は特殊ですが違います。
あなた様から溢れ出ている漂魔がとても強大なものですから。あなた様はきっととてつもなくつよい存在なのでしょう?」
俺は耳を疑った。漂魔?とてつもなくつよい?
『漂魔とはそのもののうちに秘められてエネルギーのことです。基本的な生物のほとんどが漂魔をまとっております。その漂魔は生物の生命力であり、その個体の強さと比例すると言われてもいます。』
だから俺のことを強い奴だと思ったのか。
でもそうすると俺は漂魔がすごいということになるのか?
『我が主から漂魔が溢れ出ている理由として私の存在が大きいでしょう。私は天使。故に存在値や漂魔が共に大きく我が主の体から漏れ出してしまったのでしょう。』
なるほど。つまり俺の強さではないってことか。とほほ...ついに暴食以外の強みを見つけたと思ったのに
「なあガブリエル。今俺の周りに漂魔がどれだけ漂っているか俺にだけ見えるようにして見せてくれ。」
『分かりました。』
ガブリエルから返答があってすぐに目にフィルターのようなものがかかった。するとそれは驚くような景色だった。
「うわ!なんだコレ気持ちわりぃ!」
俺の体からは神々しい明るい光のエネルギーと紫や黒で構成された禍々しい闇のエネルギーが漂っている。
『驚きました。どうやら私だけではなく我が主も相当な漂魔を纏っているようです。量だけで行ってしまえば私と同等...いえそれ以上にもなるかもしれません。』
どうやら俺自身からも強大な漂魔が漂っているようだ。まあ暴食なんていう能力が使えたり、暴食の大罪を背負っているとか言う話的に俺からも漂魔ぐらいでててもおかしくないとは思っていたが、まさかガブリエル以上のものだったとは。正直色んな人に自慢したい。だが
「ガブリエル先生。俺と先生の漂魔を体内にしまうことはできるか。なんかみんなビビっちゃってるし。」
『もちろん可能です。…はいこれで大丈夫です。』
きっとガブリエル先生が閉まってくれたはずだ。
「いやはや驚きました。まさか自分で漂魔の量をいじることができるとは。」
どうやらまたすごいことをした判定らしい。
このまま先生に頼っていたらいつかなんでもできる人とか言うレッテルを貼られてしまうかもしれない。それも悪くはないが。
「本当に俺を受け入れてくれるのか?」
「もちろんでございます。」
どうやらここに滞在することができそうだ。
そうだ!条件をつけるなら今しかない。
「あともう一つだけお願いしてもいいか?」
「な、なんでしょうか。」
「もし俺がその魔獣たちの討伐に成功したら俺をココのメンバーに加えてくれ。」
「い、いいのですか?あなた様ほどの強大な力を持つ方はもっと、いろいろな場所に行ったほうがいいのでは?」
「いや、たくさんの場所を巡るよりもココにいたほうが楽しそうだし。」
「ありがとうございます。共に魔獣討伐に向けて頑張りましょう。」
「ああ、よろしく。」
俺は村長と握手をして、約束の証しとした。
こうしてまた俺の冒険が進んだのだった。
いつもより短かったかな。




