第六幕 Who are you?
マジで久しぶり。モチベがなかなか上がらなくて
旅を始めて1日が経った。
果てしない程長い森を歩いてかなりの時間が経ったが風景は変わらない。たまに魔獣ではなく普通の動物が視界に映るぐらいであった
「この森ってどんくらいしたら抜けられるの?」
『後半日ほどで抜けられるはずです。』
まだ半日も歩くの?もう限界よ?
と言いたいところだが実は疲れていないんだなこれが。ダンジョンで手に入れたスキル
体力減少防止の効果で俺に二度と疲労は来なくなった。だとしても半日は長いよ?
そんな事を考えていると妙なことが起こった。気配を感じる。だがその気配は小さく
人数的には一人分といったところだ。
『何者かの敵意を感じます。』
ガブリエルも気づいたようだ。自分はすぐに戦闘態勢に入った。すぐに炎を撃てるようにしておいた。
「くらえ!」
いきなり前方から敵が向かってきた。
手には短刀が握られておりこちらを狙っている。
「炎!」
思いっきり魔法をぶっ放したら見事に的中した。だがやりすぎたようだ。相手の服が燃えて、
「あじゃ、あちっ!あちぃーーー!」
やばいやばい、早く消火しないと。無駄な人殺しはしない主義なんだ。
「水鉄砲!」
相手の服に向かって魔法を撃つとなんとか消火することができた。
「あ、ありがとうございま...で、でもこの人俺の集落を襲ったやつだよね?じゃあ感謝するよりも一旦殺すべきなんじゃ...」
ボソボソと話している声が聞こえてくる。やばいやばい。早く止めないと、俺が殺される。
「あの...」
「はい。なんですか...じゃなくて、何だ貴様!」
俺のことを丁重に扱いたいのか敵視したいのか分かんないなこの人。
『あの人。我が主のことを貴様と?一度私があの世へと...』
やばいやばい。早くしないとガブリエルさんが暴走する。
「なぁ、俺この森に来たばっかりなんだけど」
「...へ?そうなんですか?」
やっと気づいてもらえたようだ。
「すみません!自分の集落が襲われて壊滅状態だったもので色々と焦っておりまして。それにあなたからはただならぬエネルギーが漂っていたものですから。」
なるほど。ってもしかしてドライアドが言っていた集落ってのは。
「なあ。もしかしてその集落って山の麓になかったか?」
「そうですよ。よく分かりましたね。最近山の上から攻めてくる動物や魔獣の集まりいまして集落がほぼ壊滅した状態なのです。」
ビンゴだ。だったら行かない手はないだろう。
「なあ、俺をその集落に連れて行ってくれないか?もちろん迷惑はかけないからさ。」
「別にいいですけど。本当に味方なんですよね?実は彼奴等の手先で俺たちの命を今でも狙っているとか?」
「本当だよ!別にお前らと敵対する気はない。それに俺もその魔獣たちを討伐しなければいけないんだ。そこのリーダーを倒していかないと。」
「あなた、本当に初めてきたんですね。普通の人ならこの森の魔獣のリーダーを倒すだなんて言いませんよ。」
そんなにヤバいのかその魔獣は。
そんなことを考えているときに
「ところであなたの名前は何です?」
そう聞かれた。そのまま本名を答えるのはおかしいし。
「俺の...名前は...」
俺は名乗った。
「ヴェルだ。よろしく。」
勢いで名乗ってはみたものの意外といい名前だな。
「ヴェルさんですね。よろしくお願いします。」
今日から俺はヴェルだ。肝に銘じておこう。
「ところで君の名前は?」
「レイズです。よろしくお願いします。」
彼はレイズというらしい。覚えておこう。
『ヴェル、いい響きです...』
ガブリエルさん、何かテンションがおかしいな。
レイズと共にさっきと同じ方向にまた歩き続けた。かなりの時間が経って光が見えてきた。
「着きましたよ。ここが僕たちの集落です。」
そう言われて森を抜けると目の前には衝撃の光景が広がっていた。確かにそこは集落だった。だがその場所は荒廃していてもはや集落とは呼べない状況だった。
「ほんとにひどい状態だな。」
「そうなんです。もはやこの集落の機能がほぼ止まっていて...最近ドライアドの加護もなくて」
なるほどここまでひどいとは。そいつらはなんてひどいことをするんだ。絶対に許さない。そんな思いを胸にいだいたのだった。




