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#024


 部屋を出ると先ずは普段使う教室から案内された。

 アンジェが入る一年生の教室は三階にあった。

 それから他の教室の案内が続く。

 アンジェは案内されながら気づいた事をモーリスに質問する。


「さっきから校舎内に誰も見かけないけど如何してなんですか? 夏休みでも誰かいると思うんですけど」

「夏休みは用事のない教師や生徒は学園に来ないんだ、まあそれだけではなく今日は学園長が試験に必要な者以外来ないよう指示していたんだ、だから今日学園にいるのは私達含めて五人だけだ」

(それで誰も見かけないんだ……あれ? それにしては……)


 アンジェがモーリスの発言に疑問を感じ考え込んでいると、突然大きな爆発音が聞こえてきた。

「なんだいまの爆発音は!」

 モーリスが窓に駆け寄り爆発音がした方向を見る。

 アンジェも遅れて窓に駆け寄りモーリスが向いている方向を見る。

 そこにはマントを羽織り姿を隠した何者かが校舎内に入る姿があった。


「緊急事態だ、君は学園長がいた部屋に戻り侵入者の事を伝えてくれ。私は侵入者の排除にあたる」

 モーリスはそれだけ伝えると、アンジェの返事も待たずに駆け出して行った。

 アンジェは一瞬自分も侵入者の所に向かおうかと考えたが、頭を振りモーリスに指示された通り真っ直ぐ学園長がいた部屋に向かって走りだした。




 同刻同じく爆発音を聞いていた学園長達。

「何だ今の爆発は!」

「直ぐに解決しますのでご安心ください」

 ハロルド父が学園長に問いかけるが、学園長は自信たっぷりに言ったその言葉にハロルド父は押し黙る。


「モーリス君が既に爆発したところへ向かっている筈ですので、直ぐに事は落ち着きますよ」

 学園長は笑顔を浮かべたまま、部屋の外で気配を消していた女の教師に指示を出した。

「モーリス君の事ですからアンジェ・クウォークさんをこちらへ向かうよう指示しているでしょう。彼女を迎えに行ってください、そしてこの部屋に連れてきたらその後はモーリス君の援護に向かってください」

 その指示を聞いた女教師はアンジェの気配のする方へと歩き出した。


 学園長は立ち上がり空になっていたカップにお茶を注ぐ。

「貴方も飲みますか」

 学園長のその質問にハロルド父は首を振る。

「そうですか、それでは待っている間に何かお話をしませんか」

「お話とは?」


「例えば……貴方の娘さんの事についてとかですかね」

 学園長のその言葉にハロルド父は表情を変えずに応じる。

「アンジェは世間知らずの所がありますから、そちらでフォローしてくれると助かります」

 学園長もハロルド父もアンジェが部屋に来るまで会話を続けた。


「おもしろい」「続きが気になる」

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