#022
モーリスがまた壁のところを操作すると次はアンジェより一回り大きいゴーレムが現れた。
「ゴーレムですか初めて見ました」
「最後の実技試験はそのゴーレムとの戦闘だ魔術も自由に使っていいぞ」
「わかりました」
アンジェは剣を上段にか構え、ゴーレムの動きを観察する。
ゴーレムの動きは通常のゴーレムとは比べ物にならない程早く正確に攻撃してくる。
普通ならその早さに驚き隙が生まれ対応が遅れるのだが、アンジェは通常のゴーレムを知らないので、ゴーレムの攻撃を落ち着いて対処する。
ゴーレムの拳や蹴りはこと如くアンジェに避けられてしまう。
そしてゴーレムに生まれた隙をついて斬る。
だがゴーレムは頑丈にできており少ししか傷つかない。
その上できた傷は即座に消えていく。
(流石にこれに勝つのは難しいか)
モーリスがアンジェの動きを観察しながらそんなことを考えていると突如アンジェの動きが変わった。
今まで隙をついて一斬りするだけだったのを、そこで終わらせず二撃、三撃と続けていく。
ゴーレムはアンジェの剣を防ごうとするが、アンジェの剣速に追いつかず斬られ続ける。
斬られるのは体だけではなく防ごうと動かした腕も斬られてしまう。
ゴーレムは防ぐのは無理だと判断して距離を取ろうとするが、それをアンジェが許すはずもなく。
後ろに跳ぼうと踏み込んだ脚を斬られゴーレムはバランスを崩し倒れてしまう。
その直後アンジェはゴーレムの首と残っていた手脚を斬ってしまう。
手脚と首を切断されたゴーレムは修復される事はなく停止した。
(なんて速さだ、これで十五歳か……いったいどんな訓練をしたらあれ程までに剣速を上げられるんだ……そして使った魔術は身体強化のみか、他の新入生は魔術を全力でぶつけてやっと壊せてたくらいには頑丈なんだぞ……規格外だろこれは)
モーリは自分でも気が付かない内に、アンジェに対し畏怖の念を抱いていた。
「……あ……の……あの! 試験ってこれで終わりですか?」
モーリスは考える事に夢中になっていてアンジェが話しかけている事に気が付かなかった。
「ん? あっ、ああ試験はこれで終わりだ後残っているのは面談だけだぞ」
アンジェはモーリスの反応がおかしかったのが気にはなったが、今日会ったばかりの人でもし機嫌を損ねてしまったら学園に入れなくなるかもしれないと訊こうとしなかった。
結局アンジェはモーリスが何を思っていたのかを知る事はなく、面談の為に移動することなった。
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