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銀山に憑りつかれた男 -あの時代で銀山をもう一度-  作者: 有坂総一郎
天文5年 楽市楽座と経済成長優先政策
13/23

土木器具と輸送手段開発というチートを今更思い出して作る

こんにちは尼子詮久(2周目)です。


戦争経済もいいですが、高度経済成長というのもいいものですね。


ヒトが集まり、モノが集まり、経済が動く。素晴らしいものです。


我が出雲国も未曽有の活況でウハウハ。

天文5年(1536年)


 楽市楽座政策により、周辺国から流民が流入し、遠くは若狭や越前などから商人が商売拠点もしくは本社機能の移転をしてきたことで出雲国東部の経済発展が著しくなった。


 特に鍛冶師などの技術者が製鉄業の勃興に大きく寄与し、年始から春までの3か月間で前年に匹敵するほどの鉄製品の生産を記録し、たたら製鉄業者はフル生産体制で応えた。


 製鉄能力の向上と鉄製品の供給拡大はそのまま巨額の運上金となって尼子家の財政を潤わせた。



「殿?」


 白露、どうした?


「今思ったのですけれど、スコップやシャベルをどうして作っていないのかしら……真っ先に作って量産すれば土木工事に大きく貢献したのではないかしら?」


 ――。


 今、言われて初めて気付いたよ……この時代には鋤や鍬はあってもスコップやシャベルはないんだ……。


「呆れましたわ……」


 製鉄能力が向上した今なら、土木器具を量産する好機だね……。ついでだから、大八車じゃなく、リヤカーの開発と量産を進めよう。鍛冶屋に頼めば資材があれば今日中にでも試作品が出来上がるだろうしね。


「やるべきことの順序が逆ですわ……先にやっておくべきことだったと思いますわね」


 そう思うなら、半年前に言ってくれよ……。


「殿が戦争経済と音程の外れた歌を歌っているのが鬱陶しいのがいけないのです」


 まぁ、確かに半年前は戦争経済をスローガンに出雲統一戦争やってたけどさ……。


 さて、ここで駄弁っていても仕方ないから富田城下の鍛冶屋に行ってくる。あと、先の街道整備で活躍した土木工事集団のとこに出向いて、土木器具の量産後に大量配備して出雲国東西横断街道の整備を依頼してくる。そうだ、塹壕用シャベルを全軍に装備させよう。あれなら、一つでシャベル、鋸、ツルハシ、鍬の4つの機能を有してる!最高じゃんか!


「ええ、わかりましたわ。その間、ここにある書類に決裁印を押しておきますわ」

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