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心の震える思いがした。大学を卒業したやつ、大学に残りいまだに勉強しているやつ、最近も私に乗ったばかりのやつ。久しぶりなやつ、懐かしいやつ。
私は記憶の渦に翻弄されながら、しかし喜びに包まれていた。決して通じることがないはずの私の想いは、彼が用意した私への感謝の会という形で果たされた。
「ああ、この傷俺がピッケルでつけちまったやつだな。いまだにくっきり残ってる」
「このシートの跡って俺がゲロった時の……」
「言うな汚い!!」
口々に思い出話を語りだす彼とその仲間たち。
私は、勘違いをしていた。
私は彼に、彼らになにも思われず、なにも残さず廃車になるのだと思っていた。
でも、違った。確かに私の想いは彼らに通じない。だけど、彼らの過ごした日々の記憶の中には、確かに私という存在があったのだ。




