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孤独なダンジョン攻略  作者: 主食がお菓子
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命の輪

今回は少し暗めの話になります。

嫌いな方はごめんなさい。

あれ? 体が動かない。

あ…そっか、また壊しちゃったんだ。


痛くないけど、苦しい。


どうしよう、全部なくなっちゃう。


『いいかい。君たちは新しい自分を手に入れたんだ。けどそれば、いつか壊れてしまう』

『えー、俺たちを作ったんなら完璧にしろよ』

『そうだそうだ』

『ははは。天才の俺様でも限界はある。故にお前達にもある。いいかい。この器が限界に来たときは…』


「究極魔法……○○○○○」


体がミシミシ鳴ってる。私の体から何かが出てくる。



□□□□□□□□□


ルコから岩が消えていく。いや、腹部についているチャックが空いているその中へ、飲み込まれている。


「うそ、あの子なに考えているの」


ローラが慌てて、俺たちをその場から遠ざけた。


「いきなり、どうしたんだよ」

「ごめんなさい。でも、あそこは今危険な状態なの。さっき受けた攻撃が、私たちの大事な生命線である宝石を傷つけた」

「それが、危険とどう関係あるんだ」

「私たちにはそれぞれ死の淵に陥ったときに使える、とっておきがあるのよ」


周辺の土がパカッと割れた腹部から伸びる手によって、その中へ運んでいく。


「そのは特殊でね。私たちが受けた死の恐怖を体現して起こるの。あの子は…戦闘妖精になる前は、身体を家族に食べられていたの」


「その名もカニバリズム」


伸びた黒い手がモンスターを掴み飲み込む。それでもまだ足りず、その手はこちらにも牙をむく。


「あわわわ、逃げるわよ!って高橋くんなに立ち止まってんの」

「ルコは…ルコはもともと戦闘妖精という種族じゃなかったのか」

「そんなことは今はいいでしょ。早く逃げないと私たちが食べられちゃうのよ」

「ルコは」


ルコは本当は何者だったんだ?


手が俺の頭を掴み、裂け目の口へ持っていく。

あぁ、こんな俺でもルコの役に立てるなら、こんな力のない主人がお前を救う事ができるなら。


この体をあげてもいいよ。


俺はそのままルコの体内へ沈んでいった。

奥へ落ちていく間、ルコの記憶が伝わってくる。


俺と会う前の、戦場に駆り出される様子。仲間とのお喋り。研究所の中。

その先は、


『ママ…私の腕』

『生きる為なの仕方ないのよ』

『パパ…私の脚』

『お前だって家族を失うのは悲しいだろ。』

『お兄ちゃん、痛い痛い』

『うるさい。お前の目なら買うって言われたんだよ』


『私の身体を返してよ』


そっか君は、本当は普通の女の子だったんだね。

俺と変わらない人間だったんだね。なのに、大事なモノを家族に取られちゃって。


『もう怖がる事も、失う事もないよ。天才である俺様が君に新しい体をあげよう』


人間を辞めちゃったんだね。





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