第六十五話 相性
イフリートを倒すには一旦トルテさんに下がってもらって、私とアクアさんで水属性の魔法で攻撃する必要がある。それに倒れている二人の天使を眺めて、イフリートが広範囲の攻撃を使う前に仕留めないと、周りの被害がっても多くなる。如何にかして、早めにイフリートを倒したかった。
「トルテ、お前は一旦下がってろ。」
水の魔法を使っても、腫れが全然収まらないことに気がついて、アクアさんはトルテさんをじっと睨むように見つめた。トルテさんは、アクアさんの言葉を無視するかのようにイフリートに向けて連続で攻撃を加えた。
「トルテ!いい加減にしろよ!」
アクアさんはそう叫ぶと、トルテさんの腕を掴み、イフリートから離した。
「どういうつもりですか?」
トルテさんは睨み付けるように、アクアさんをじっと見た。けど、私もトルテさんがこのまま戦闘を続けるのは危ないと思っていたので、便乗するようにトルテさんを抑える。
「駄目です。」
「魔王様…。」
これだけは絶対に譲れない、とばかりにトルテさんにしがみ付いた。けど、そんな空気をモンスターが読む事などあるはずもない。イフリートは私たちに向かって、溶岩の様なものを吐いてきた。
「おい、トルテあんまり俺を見くびるなよ。」
アクアさんは水の魔法で、イフリートの出した溶岩の様なものを全て受け止めていた。そしてジューッと音がすると、溶岩のようなものは真っ黒に固まっていた。
トルテさんも私も驚いた。確かに水の魔法を当てれば、溶岩の様なものはこういう感じになるのかと予想はしていた。けど、私はアクアさんを眺めながら思った。こうも、簡単に受け止めきれるなんて。
「今回は、躑躅も一緒に戦ってもらうぜ!流石に1人で伝説急に挑むのは、ヤバイ!」
水の魔法で受け止めてはいたものの、冷や汗を流しながら私に協力を求めた声に、私は少し笑い了解の返事を返した。
「はい!私、頑張ります!」




