縁の下で、日向ぼっこ。
「双子くん、すっかり馴染んだな〜! 」
「初見思い出したよ。君がその子を攫った時のーー」
「思い出さないで仕舞っておいてくれよ、その思い出ーー俺たちの出会いは。」
「ーーそうだね。だけど、お兄さんくんは忘れているみたいだから……。」
「お、覚えてる! 覚えてた!! 覚えていてくれていないかもと!! 良かった。夢じゃ無いーー夢じゃ無いんだ……。あんた達とは、二回目だ! 再会だ! 再会した! 出来た!! 何も出来ない俺じゃ無いーー……。」
「ーー胸、痛いのか? 」
「大きな声を出し過ぎだよーー」
「それじゃあ酸欠になる。」
「な、た、ーーなった、酸欠かーーそうか、息を沢山吸って、吐けば良いんだ、忘れてた……。忘れていた! 」
「ーー息を忘れる事ってあるのかな? お兄さんくん、頭にも地雷がありそうだよ? 」
「ある! 腫瘍がーー俺にも、こいつにも! ーーだから、こうーーあんまり話とかは、苦手な部分がある……。」
「話じゃなくて、機能だよ。話は達者だと思うからね、僕らは」
「同級生の中では、お前がーー兄さんが一番まともだ。」
「ーー! 」
「兄さんって呼ばれる度にじ〜んと感動し合うの、どうにかならない? 」
「呼ばれて、呼んだ方がじ〜んとしているのを見て感動するのもね。もう結構長いだろう? 君たち。」
「兄弟になってーー丁度一ヵ月か! 」
「そろそろーーそうだな。一ヵ月とかならーー、駄目か。分かった。」
「まだ許されてない感じ? 」
「頑固親父より頑固なんだ……。」
「認めて無いーーって事もない! ーーけど、けどな、もう少し、ーーもう少しだけ、俺の双子の兄弟で、こいつを俺の双子だってさせててくれ! 」
「『させていてくれ』だろう? すっかりここに馴染んでーー君達に馴染んでしまったね。」
「ああ。兄は大分要領が良いみたいだからな。」
「うちは兄達がーー姉も要領が良いからなぁ〜。」
「そうだなーーぅあっと!? またトラックだ……。神社に乗り入れて来るなよ〜って言いたいんだけどな〜……。」
「業者さんだよ……。僕らを剪定してくれたりもする……。」
「ひぃっ! ーー、今日は痛くしないでね? 前回あいつが痛がってたから! 」
「こいつが痛がりなんだよ。」
「バーナーとか使われたら痛いとかじゃ……。」
「焼かれたもんな、近くのーー足元の雑草。」
「可愛い者たちな。」
「また生えて来る♪ 」
「生えない様にも出来るんですがーー神通力で……。ですが、そうするとその子が」
「そいつが悲しんでその子がーーだな! わかった! わかってきた、神様の事が。」
「神様に好かれてるよね、兄さん。そこの双子の。」
「こっちも双子だよぉ! 双子でしょ? 」
「ーーうん。姉さん」
「可愛いっ! 」
「ーー可愛いのは、ほら、いっぱいいるからな。大丈夫だよ。気にしなくて。」
「ーーーー(ちっともそう見えない様に見せるの上手いよな。)」
「ーー(お前には甘えてるんだぜ? あ、いるんだぜ、か。)」
「こそこそ喋っている奴! ら、ーーあんまり、俺の言った事、は、気にしないでくれーー好きに会話を……。」
「ぐぅ。眠いや。」
「ーーぐぅ。本当。お休みーー少し、お昼寝せな……。」
「良い天気ーーになりそうだからなぁ〜。あいつ来る前に全員眠れるか? 」
「もう着くんじゃない? 」
「ヒーロー登場? でもそのシーンで、」
「全員、おやすみ。」
「うんーー……。」
2024.6.24




