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ブラック企業で過労死した私、召喚された先で魔族の少女に癒されています。  作者: 宝妖夜るあ


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24/36

24話:人魚の国へ、再び

24話です

人魚の姉妹が再会するシーンです

それでは、どうぞ

転移門の前まで、馬車が進むと、魔族の護衛達が周囲を確認し、ゆっくりと門へ入っていった。


青白い光が馬車全体を包み込む。


次の瞬間ーー。


私達は再び美しい海中都市へと到着していた。


透明な結界の向こうには、色とりどりの珊瑚や、光を放つ魚達が泳いでいる。


以前来たときと変わらない、幻想的な景色だ。


すると、転移門の近くから元気な声が聞こえてきた。


「また来てくれた〜〜!」


人魚の少女ーー人魚の国のお姫様であるロレッタちゃんが、こちらへ駆け寄ってくる。


私は馬車から降りると、笑顔で挨拶した。


「ロレッタちゃん、2日ぶりです!」


「美桜ちゃん、また来てくれた!ルミちゃんも!」


ロレッタちゃんは嬉しそうに私の手を握り、それからルミナちゃんの方へと飛びついた。


「急にどうしたの?また遊びに来てくれたんの?」


「それなのじゃが……」


ルミナちゃんは少し真剣な表情になった。


私は、馬車の中にいるレティシアさんと海莉ちゃんを見ながら説明する。


「実は、帰り道でこの親子にであったんです」


「親子?」


ロレッタちゃんが馬車の中を覗き込む。


そこには、横になっている人魚の女性と、隣で心配そうに座っている少女がいた。


「この女性は、ロレッタちゃんのお母さんの妹のレティシアさんなんです」


「え……?」


ロレッタちゃんの目が大きく見開かれる。


「ママの……妹?」


「はい。森の奥で暮らしていたんですが、体調を崩していて……。それで、ヴァレリア様に会ってもらおうと思って連れてきました」


ルミナちゃんも頷く。


「レティシアさんは、長い間行方が分からなくなっていたヴァレリアの妹なのじゃ」


ロレッタちゃんはしばらく言葉を失っていた。


やがて、レティシアさんの顔をじっと見つめる。


「本当に…お母様の妹なの?」


レティシアさんは穏やかに微笑んだ。


「ええ。貴方が生まれる前にはもう私はいなかったもの」


「じゃあ……あ母様がずっと探してきた人が帰ってきたってこと?」


ロレッタちゃんの表情が、パッと明るくなった。


「すぐにお母様に知らせなきゃ!」


「待つのじゃまずは落ち着いて、ヴァレリアのいる部屋に案内するのじゃ」


ルミナちゃんがそう言うと、ロレッタちゃんはコクコクと頷いた。


「うん!こっちだよ!」


魔族の護衛達はレティシアさんを乗せた馬車を慎重に動かし、海莉ちゃんもその隣を歩く。


私は海莉ちゃんの側に寄り添いながら声をかけた。


「大丈夫。ヴァレリア様はきっと、貴方達を歓迎してくれますよ」


「……本当に?」


海莉ちゃんは不安そうに私を見上げた。


「うん。ヴァレリア様はずっとレティシアさんの事を心配していたんです。恐るためじゃなくて、会いたかったんだと思います」


海莉ちゃんは少しだけ表情を和らげた。


「……そうだといいな」


「きっとそうですよ」


ロレッタちゃんは先頭を歩きながら、何度もこちらを振り返る。


「お母様、びっくりするだろうなぁ〜!」


「かなり驚くと思うよ」


私はそう答えながら、胸がドキドキしてくるのを感じていた。


(ついに再会するんだ……。長い間離れていた姉妹が…)


王宮へ続く大きな道を進むと、真珠で飾られた門が見えてきた。


その先には、以前訪れたヴァレリア様の部屋がある。


ロレッタちゃんが扉の前で立ち止まり、振り返った。


「お母様、今この中にいるよ」


ルミナちゃんがレティシアさんを見る。


「準備は良いのじゃな?」


レティシアさんはゆっくりと頷いた。


「えぇ……。少し怖いけれど、会いたいわ」


海莉ちゃんは母親の手をギュッと握る。


私はその様子を見て、静かに息を吸った。


そして、ロレッタちゃんが扉を開く。


「お母様!大変!合わせたい人がいるの!」


部屋の奥にいたヴァレリア様の視線が、馬車から降ろされたレティシアさんへと向けられる。


ヴァレリア様の表情がゆっくりと変わっていった。


「…まさか」


レティシアさんは、懐かしそうに微笑む。


「久しぶりね、お姉ちゃん」


部屋の中に、長い年月を越えた再会の言葉が響いた。

作者コメント

見てくださりありがとうございます

見てくれただけ書く気力が湧きます


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