↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブラック企業で過労死した私、召喚された先で魔族の少女に癒されています。  作者: 宝妖夜るあ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
18/36

18話:帰り道で見つけた、謎の人物

人魚の国での滞在は1週間ほど続いた。


私達は市場を見て回ったり、海中の庭園を散歩したり、珍しい料理を食べていた。


ロレッタちゃんとも仲良くなり、毎日のように一緒に遊んでいた。


そして、いよいよ魔王城へ変える日がやってきた。


「また来てね!」


ロレッタちゃんが手を振る。


「絶対に来ます!」


私は大きく手を振り返した。


「次はもっと面白いものを作ってくるからね!」


「楽しみにしてる!」


「ルミナちゃんも、ロレッタちゃんと手を合わせた。


「また勝負するのじゃ」


「次も私が勝つよ!」


「負けぬのじゃ」


私達は人魚の国を後にした。


転移門を抜け、馬車に乗り込む。


帰り道の景色は、行きとは少し違って見えた。


来る時は楽しみでいっぱいだったけれど、今は少し寂しい。


「楽しかったですね」


「そうじゃな」


「ロレッタちゃん、元気でしたね」


「昔からああいう性格じゃ」


「ルミナちゃん楽しそうでした」


「……そうか?」


「はい」


ルミナちゃんは窓の外へ顔を向けた。


けれど、道の先に人影が見えた。


「あれ?」


私達は窓から外を見た。


道の端に、頭からマントを被った人物が立っている。


全身を隠すような格好で、こちらを警戒しているようだった。


「誰でしょう?」


ルミナちゃんも外を見た。


「旅人ではないのか?」


その時、強い風が吹いた。


マントの端が大きくめくれた。


一瞬だけ、その人物の腕が見えた。


「………え?」


腕には、鱗のようなものがついていた。


人間の肌ではない。


キラリと光る、青灰色の鱗。


人物は慌ててマントを押さえた。


そして、私達の馬車を見ると、急に走り出した。


「あっ!」


私は思わず声を上げた。


「今、鱗が見えませんでしたか?」


「見えたのじゃ」


ルミナちゃんが目を細める。


「魔族……ではないようじゃ」


「人魚でしょうか」


「しかし、ここは海から離れておるのじゃ」


その人物は、街道を外れて森の方へ走っていった。


マントをしっかりと押さえながら、何かから逃げるように進んでいる。


「……気になります」


「美桜?」


「何か事情があるのかもしれません」


私は窓の外を見つけた。


あの慌てた様子。


鱗を隠そうとする姿。


誰かに見つかることを恐れているように見えた。


「追ってみてもいいですか?}



「危険かもしれぬぞ」


「分かっています。でも、放っておくのも気になります」



ルミナちゃんはしばらく考えた。


やがて、小さくため息をつく。


「……少しだけなのじゃ」


「ありがとうございます」



馬車を止め、私達は護衛たちと共に森の方へ向かった。


しかし、あの人物の姿は既に見えなくなっていた。


足跡だけが、森の奥へ続いている。


「こっちです」


私は地面を指差した。


「まだ新しいです」


「よく見つけたのじゃ」


「逃げた方向は分かりました」


私達は足跡を追い、森の奥へ進んで行った。


やがて、木々の間から古びた家が見えてきた。


屋根は壊れかけ、壁にはヒビが入っている。


窓は小さく、庭には雑草が伸び放題になっていた。


「……あの家でしょうか」


ルミナちゃんは慎重に家を見つけた。


「気をつけるのじゃ」


私達は物陰に隠れながら、家の様子を伺った。


作者コメント

読んでくださりありかとうございます

見てくれただけでも書く気力が湧きます!

次は19話です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。