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ブラック企業で過労死した私、召喚された先で魔族の少女に癒されています。  作者: 宝妖夜るあ


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14/36

14話:人魚の治めるのは、女王様!?

14話

人魚の国の女王

姉

ヴァレリア・グラシェール

髪型:長い髪の毛

髪色:ミットナイドネイビー

性格:凛とした女性

子供の頃はおてんぱ

ロザリアとは親友



ロレッタ・グラシェール

髪の毛:長い髪

髪色:ミットナイドネイビー

性格:元気いっぱい

お母様と呼ぶ

ルミナと友達

(ルミちゃん呼び)


王宮の広間には、静かな水の音が響いていた。


壁際には大きな水晶が並び、その中には淡い光が閉じ込められている。


まるで星空を海の中に持ち込んだような、美しい空間だった。


女王様は王座から立ち上がると、私達の方へ泳いてきた。


「美桜さん、遠い所からよく来てくださいましたね」


「こちらこそ、迎えていただいてありがとうございます!」


「ロザリアから、貴方のお話は聞いています」


「えっ、ロザリアさんが?」


「ええ、可愛い服を作ってくれる人だと」


ルミナちゃんが慌てて口を挟んだ。


「そ、それだけなのじゃ!」


「他にも聞いていますよ」


「母上と何を話したのじゃ!?」


「推し活という物をしているそうですね」


「っ……!」


ルミナちゃんの顔が真っ赤になる。


「ヴァレリア様までご存知なんですね…」


「ええ。とても面白い活動だと思いますよ」


「ありがとうございます!」


次は深々と頭を下げた。


ヴァレリア様は柔らかく笑った。


「それにしても、ロザリアとは昔からの付き合いですから、貴方がここに来てくれた事を嬉しく思います」


「ロザリアさんとは、昔からお知り合いなんですか?」


「えぇ、昔からの友人…いえ、親友といった方が良いのでしょうね」


「親友!」


私は目を輝かせた。


「魔族の王妃様と、人魚の女王様が親友って、凄く素敵ですね!」


「フフ。昔はよく一緒に遊んだものですよ」


「どんな遊びをしていたのですか?}


「王宮の自室で話したり、互いの国を訪ねたり。時には、2人でこっそり人魚の国の街へ出かけたこともありましたね」


「ヴァレリア様がこっそり街に!?」


「若い頃の話ですよ」


ヴァレリア様は少し恥ずかしそうに笑った。


「ロザリアは昔から穏やかでしだが、私は今よりずっと活発でした」


今も十分優しそうに微笑んだ。


その時、ロレッタちゃんが元気よく手を挙げた。


「お母様、ルミちゃん達に街の案内してもいい?」


「もちろんです。ただし、迷惑をかけないようにしなさい」


「分かってる!」


「ルミナも、美桜さんをよろしくお願いしますね」


「任せておくのじゃ!」


ルミナちゃんは胸を張った。


ヴァレリア様は私に向き直った。


「美桜さん。この国には、珍しい物が沢山あります。どうぞゆっくり楽しんで言ってください」


「はい!ありがとうございます!」


「滞在中は王宮の客室を使ってくださいね」


「えっ、王宮に泊まっていいんですか!?」


「もちろんです」


「凄い…」


私は思わず周囲を見回した。


(王宮に泊まるって、普通に考えたら一生に一度あるかないかの経験では!?)


しかも海の中の王宮。


現実では絶対にできない体験だ。


ルミナちゃんが私の袖を引っ張った。


「美桜、行くのじゃ」


「はい!」


「まずは街の案内してやるのじゃ」


「お願いします!」


私達が広間を出ようとした時、ヴァレリア様がふと口を開いた。


「そうそう。美桜さん」


「はい?」


「もし困ったことがあれば、遠慮なく言ってくださいね」


「ありがとうございます」


「この国は、美桜さんを歓迎してますよ」


その言葉がとても温かく感じられた。


私は笑顔で頭を下げた。


「はい。お世話になります!」


王宮の廊下へ出ると、ロレッタちゃんが楽しそうにこちらを振り返った。


「それじゃあ、まずは中央街から行こう!」


「中央街?」


「人魚の国で一番賑やかな場所だよ。市場もあるし、遊ぶ場所もあるし、美味しい物もいっぱいあるよ!」


「美味しい物?」


私は即座に反応した。


「ぜひ行きましょう!」


「美桜は食べ物に弱いのじゃ」


「異世界の料理は全部気になります!」


「そう言えば、魔王城でもよく食べておったな」


「食事は大切ですから!」


ロレッタちゃんは楽しそうに笑った。


「ルミちゃん、本当に面白い友達を連れてきたんだね」


「だから友達…」


「友達でしょ?」


「……そうじゃ」


ルミナちゃんが小さく頷く。


私はその瞬間、胸の奥がじんわり温かくなった。


(ルミナちゃんが、私の事を友達って認めてくれた…!)


推しから友達へ


これは大きな一歩なのではないだろうか。


私は心の中で静かにグットポースをした。


そして私達は、人魚の国の中央街へ行かって歩き出した。


海の中に広がる美しい街。


優しいヴァレリア様


元気いっぱいのロレッタちゃん。


そして隣には、私の大切なルミナちゃん。


初めての異世界旅行は、まだ始まったばかりだった。

作者コメント

読んでくださりありがとうございます

書く気力が湧きます

次は15話です

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