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ブラック企業で過労死した私、召喚された先で魔族の少女に癒されています。  作者: 宝妖夜るあ


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13/36

13話:ようこそ、人魚の国へ!

13話です

人魚の国に到着した私達は、専門の広場へと案内された。


広場の床は白い貝殻のような素材でできていて、足元には淡い青色の光が流れている。


周囲には美しい建物が並んでいた。


珊瑚で作られた塔。


真珠の飾りがついた橋。


水晶の柱が立ち並ぶ大通り。


そして、頭上を泳ぐ色とりどりの魚たち。


「凄い……」


私は何度も周囲を見回した。


「本当に海の中なのに、普通に息が出来る……」


「人魚の国の魔法じゃ。外から来た者でも呼吸出来るようになっておる」


「便利ですね……」


私は深く息を吸った。


水の中なのに、空気と同じように呼吸出来る。


髪や服も漏れていない。


不思議すぎる。


「ルミナちゃんちゃん!」


突然、遠くから明るい声が聞こえてきた。


振り向くと、こちらへ向かって一人の人魚の少女が泳いでくる。


長い髪が水の流れに揺れ、下半身の尾びれがキラキラと輝いていた。


少女は広場に到着すると、勢いよくルミナちゃんへ近づいた。


「久しぶり!」


「おぉ!元気そうじゃな!」


2人は嬉しそうに手を取り合った。


「ずっと待ってたんだよ!」


「相変わらず元気なのじゃ」


「ルミちゃんこそ、少し背が伸びた?」


「当然じゃ!」


「本当かな?」


「当然じゃ!」


2人のやり取りを見て、私は思わず笑ってしまった。


「仲良しなんですね」


「そうなのじゃ、昔から幼馴染じゃ」


人魚の少女は私の方を向いた。


「貴方は誰?」


「あ、初めまして!青葉美桜です!」


「美桜?人間?」


「はい。異世界から来ました」


「へ〜ルミちゃんが人間のお友達を連れてくるなんて珍しいね!」


「友達……」


ルミナちゃんが少しだけ顔が赤くした


「べ、別に友達という訳ではないのじゃ…」


「え?違うの?」


「…いや、友達じゃ」


「どっちなの!?」


私は思わず笑った。


「私はルミナちゃんの推し活をしている者です!」


「推し活?」


「簡単に言うと、ルミナちゃんを応援しています!」


「へぇ、面白い人だね!」


人魚の少女はニコニコと笑った。


「私はこの国を案内するから、何でも聞いてね!」


「ありがとうございます!」


「まずは王宮へ行こう!」


「王宮!?」


私は再び目を輝かせた。


「王宮があるんですか!?」


「もちろん!この国の女王様が住んでいる場所だよ」


「女王様…」


私達は人魚の少女の案内で、街の中を進んで行った。


街には様々な人魚たちが暮らしていた。


魚を売っている店。


貝殻で作ったアクセサリーの店。


水晶を加工している職人。


子供達が遊ぶ広場。


どこを見ても海の中らしい景色で私は興奮しっぱなしだった。


「見てください、ルミナちゃん!あのあ店、真珠がいっぱいありますよ!」


「人魚の国では真珠は珍しくないのじゃ」


「でも綺麗ですよ!」


「欲しいのじゃな?」


「えっ、いや、見ているだけでも楽しいですよ!」


すると、人魚の少女が振り返った。


「後で市場寄ろうよ〜ねぇルミちゃん」


「是日お願いします!」


暫く進むと、巨大な王宮が見えてきた。


白い珊瑚と青い水晶で作られた建物で、屋根には大きな貝殻の飾りが付いている。


入口には美しい人魚たちが並んでいた。


「お帰りなさいませ、お嬢様」


「ただいま!」


私はその言葉に反応した。


「…お嬢様?」


人魚の少女が固まる。


ルミナちゃんも少し目を逸らした。


「えっと…もしかして…」


私は少女を指差した。


「貴方はお嬢様なんですか!」


「…バレちゃった」


少女は照れくさそうに笑った。


「私はこの人魚の国のお嬢様だよ〜」


「えええええっ!?」


私の声が王宮前に響き渡った。


「ルミナちゃんの幼馴染が、お姫様!?」


「うむ。そうじゃ」


「先に言ってくださいよ!」


「聞かれなかったのじゃ」


「いや、普通に気づきませんよ!」


お姫様は楽しそうに笑った。


「驚いた?」


「物凄く驚きました!」


「じゃあ、王宮に入ろう。お母様が待っているよ」


「お母様……?}


「人魚の国の女王様だよ」


私は緊張しながら王宮の中へ入った。


広い廊下には、青く輝く水晶の柱が並んでいる。


壁には海の生き物を描いた美しい絵が飾られ、天井からは真珠の飾りが静かに揺れていた。


やがて、大きな扉の前に到着する。


扉が開くと、そこには王座に座る一人の女性がいた。


長い髪。


気品のある表情。


穏やかで優しい目。


そして、王族らしい堂々とした雰囲気。


「ようこそ、人魚の国へ」


女性は微笑んだ。


「私はこの国を治める女王です」


私は慌てて頭を下げた。


「は、初めまして青葉美桜です」


女王様は優しく笑った。


「貴方のことは、ロザリアから聞いていますよ」


「ロザリアさんから…?」


「えぇ。娘のルミナと一緒に、異世界から来た方がいると」


「そうなんですね!」


「どうぞ、顔を上げてください。ここでは堅苦しくしなくてもよいのです」


「ありがとうございます!」


ルミナちゃんとお姫様は、女王様の前へ進み出た。


「お母様、ルミナちゃん連れてきたよ!」


「ええ、よく来てくれましたね」


女王様は二人を嬉しそうに微笑んだ。


その姿は、優しい母親そのものだった。

作者コメント

見てくださりありがとうございます!

書く気力が湧きます!

次は14話です

女王様とお姫様の名前が登場!


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