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第五十五話 大集合?


「やほ〜ユウタ! 今日は人多いね……ってマリー!?」


「ローゼおねぇちゃん!」


 立ち上がってローゼに向かって飛び付く。

 少し羨ましい。


「こんにちわユウタさん。何度もお邪魔してすいません」


「賑やかな方が楽しいですからね…構いませんよ。それにキースさんに頼みたいことがあったんで」


「頼みですか?」


「キースさんの友人に頼んでタコを大量に仕入れて欲しいんです。もちろんお金は払いますから」


「タコですか? お金なんて払わなくても沢山もらえると思いますよ?」


「これから商品になると思うんで買取にした方がいいですよ」


「商品ですか?」


「はい。たこ焼きを街で1日だけで屋台を開こうかと思ってまして。レシピと器具も公開して広めるつもりです」


「なるほどそうなれば皆家庭で作り始めますね。わかりました声かけてみますけどいつまでに?」


「明日からでも1週間分全部買いますよ。あまり高すぎると買えませんけど……」


「元がタダだったんですからそんなしないですよ。聞いてみますね」


「お願いします」


 これでひとまずタコの方も大丈夫そうだな。ローゼもきたし竹の容器も一気にやっちゃうか。


「ローゼ暇でしょ? 作業していってよ」


「暇じゃないし! てかその前にその子誰!?」


 暢気に無言でカツサンドを頬張り続けるアリス。

 お皿をみるとカツサンドだけ無くなっていた。

 こいつあれだけいったのにカツだけ食べやがって……。

 アリスをみると幸せそうな顔で最期のカツサンドを食べていた。


「あーこっちはアリス。まぁローゼと似たようなもんだよ。ローゼから阿呆さ抜いた感じの子」


「ん」


「ちょっと阿呆ってどういうこと!? アリスちゃんって言うんだよろしくね」


「ん」


「てことで働けローゼ」


「来ていきなりそれ? もっとゆっくりさせてよ」


「あ、はいこれサンドウィッチ。じゃ働こうか」


「ん」


「マリーも!」


「こんな小さい子達がやるって言ってるのおねぇちゃんのローゼちゃんはやらないんだねぇ〜?」


 こうやって軽く煽れば……ほら簡単。


「あ〜もうー! やれば良いんでしょ! 何すれば良いの」


「とりあえず竹全部洗って?」


 筒の方をアイテムボックスにしまって残りを指差す。


「これ全部?」


「そう」


「多くない?」


「今日は人多いから平気」


「多いったって子供2人じゃん……」


 ローゼより使える子供だからね?

 てか洗うより先に割ったほうが早いのかな。


「アリスこれ先に全部縦に真っ二つに割っちゃおうか」


「ん」


「それじゃ、アリスが割る係。マリーちゃんが整理係。ローゼが洗いで」


「えーと俺は……?」


「キースさんも手伝って頂けるんですか?」


「むしろここで1人だけやらない方が辛いですよ」


「それじゃぁ、洗った奴を干して行って貰ってもいいですかね?」


「わかりました」


「それじゃやりますか」


「ユウタは何するの?」


「ローゼと一緒に洗うよ」


 どうせ割る方が一瞬で終わってみんなで洗うことになりそうだけどね。

 既にアリスとマリーはパカパカ割って竹を積み上げていってる。


「ちょ、早すぎだって! 洗うの絶対間に合わないじゃん!」


「文句言ってないでほら洗うよ!」


 半分になった竹を持って川で洗っていく。

 隣ではぶつぶつ言いながら竹を洗うローゼ。


「それでローゼは今日何しに来たの?」


「煮干し作り」


「また作るの?」


「いくらあっても困らないでしょ? ラーメンのためにだよ」


「そろそろ違うの仕込みたいんだけど……」


「他何あるの?」


「鳥とか豚……モウスの骨がたくさん欲しいね」


「骨〜? どこで買えるのよ……」


「自分で捕るか肉屋さんに聞くしかないよ」


「他はなんかないの?」


 他かぁ……。


「もうだいたい作れるものは揃ってるからローゼができることはないねー


「ならもうラーメン食べられるの?」


「それはまだ」


「もう出来てるんじゃないの?」


「作れるやつはね? 完成するのにもう少しかかるものあるんだよ」


「なーんだ。なら大人しく煮干し作っておくよ」


 まだたくさんあっても屋台やるときに使うから困りはしないだろうしアリスも食べるからいいか。


「今は竹洗いね?」


「わかってるよ〜」


 竹を叩いてカンカンと音を響かせて遊ぶローゼ。


「割れたら困るからやめなさいー」


「はーい」


 しばらく洗っているとアリスとマリーちゃんがやってくる。


「おわた」


「マリー達も洗うよー」


「ありがと。やっぱ大勢でやると早いね」


「もー疲れたよ〜」


 毎度すぐ疲れるよねローゼって。

 みんなで仲良く竹を洗ってその後ローゼの持ってきた煮干し作りをした。

 途中アリスがつまみ食いしすぎてローゼにつまみ出されていたけど。


 みんなが帰ってから火を焼べて竹を1つ1つ軽く焼いていく。

 筒の方はどうやって使おうか。これ使って庭でも作るか?和裁庭園とかこの世界なら新しくない?

 まぁ、暇になったらやる程度にしよう。たこ焼きにラーメンにまだまだやらなきゃいけないことはたくさんある。


 明日はルネさんとソース作りだしね。忙しくなりそうだな。



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