22,義務教育と特別勲章
特別勲章の基準がガバガバかもしれませんがご愛嬌ということにしていただけたらと思います。
アナの誕生日から1週間が経った。
僕とディークはとても忙しくしている。
それもそのはず、ガラスペンのオーダーを受けたので王家に献上したところ、陛下が他国との交易の際に使用し、その場にいた貴族などから注文が殺到しているからだ。販売開始のアナウンスもしていないのに。
美しくて使いやすい。そんな風に評価されるのは嬉しいが2人では中々回らない。希望者を募ってみたが、元王子に竜の加護持ちで、沢山の精霊と契約していて好きに呼び出せる僕に皆恐れ多いと来てくれないのだ。
ヤケクソでクリスを引き抜きたくもなったが次期国王に工房に籠れるほどの時間もなく、頑張って2人で回している。
竜の加護持ちとは、アレル王国にいる竜が稀に与えるというもので、加護を与えられた者は誰であっても瞳の色が竜と同じ、赤になる。
赤の瞳は後天的に手に入れるものなのでそれを持っている人は必ず竜の加護を持っていることになる。僕は6歳の頃に怪我を負った人間を治療したところ、実は人化した竜だったということで彼が礼として加護をくれたのだ。
竜の加護を貰うと世界樹と呼ばれる限られた人しか入ることの出来ない場所に入ることが出来る。強く願えば戦争を回避し、国を守る。また、精霊眼というものがなくても話すことができる。
彼は人間の姿でいることが多いから作ったグラスをあげたいと思って作ったは良いものの、ガラスペン製造で竜のいる世界樹まで行けない。
せめてもう少し大人しくなれば良いが購入者の口から噂として広まり一切オーダーは止まらない。
寝具産業もプリザーブドフラワーも学校教師も新たにアストレア王国から流れてくる者が増えたので大分楽になったとメルが言っていたが僕とディークのスケジュール帳は工房作業の予定でびっしりだ。王宮にステンドグラスも献上したし色付きグラスも献上した。
つまり忙しい。そのお陰で売り上げは右肩上がり、王都にも平民向けの無償教育学校を作るだけの寄付金もして新たに2校、孤児院は専門学校に、宿や従事者向けのアパートを作るまでに栄えた。
陛下は法律を改定して初等教育を義務とし、事情があって難しい者には援助を出すと発表。貴族が平民を不等に扱った場合はそれ相応の処分を下すとも言い切った。
このことは世界で1番平民に優しい国だと他国で話題になった。
陛下の考えに影響されたのか罰を恐れたのか他の貴族も平民を見下すことはあまりなくなった。もともとアレル王国にはアストレア王国よりも平民を見下す貴族が少なかったのもあったのかもしれない。
因みに王都の専門学校は寝具ではなく、侍女として働きたい者や針子、料理人の育成など辺境とは違うジャンルに設定した。そしてこれらは王都ではとても重宝される職業だ。
普通教育、魔法教育しか受けることはない貴族や裕福な家に就職で対抗できる。貴族に就職制度があるかどうかはわからないが。多分ないな。下位の貴族の2番目とかだったらあるかもしれない。実際ウチにも何人かそういった人がいる。
そしてその基盤を作ったという僕は特別勲章なるものを貰ったが、これは魔物から街を救った者や戦争で活躍した兵士に与えるものてはないのだろうか。少なくとも本にはそう書いてあった。
流石王家だ。勲章を与える基準まで操るとは。
そして僕の補佐を行ったメルやアナ、王子3人衆にも貢献勲章が与えられた(名前なんかパッとしない)。
式の最中に陛下が「我が国の特産品は他国で未だ開発されていないガラス細工や質の良い家具や日用品になるだろう。そして花祭りの際にはラインスター領をはじめとして花の販売も行う。柔らかくて暖かいと話題の寝具も輸出の目処が立ち次第、輸出、一般販売をすることとする。それに伴い、専門学校の増設をするので講師を募集する」と言ったのでガラス細工以外は順調に進むことになる。
そして、職がない者がガラス以外で生徒として生産に貢献することになったので想定より早く輸出計画を実行できた。
相変わらず相当な魔力量を必要とする僕達の弟子はいないのだが。特産品なのに。
読んでいただきありがとうございます。
次話投稿は明日になります。




