一章-1「おはよう×2」
一章-1です!
ここから主人公の冒険がスタートします!
““巻き戻し異世界生活は甘くない!””
一章-1「おはよう×2」
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「んで、コレが“オレンビー”っつって、さっき説明した“ミガン”と同じ柑橘類――――――って、おい!おい!聞いてんのか!」
「ふぇっ…?」
乱暴な男の声で覚醒。
突然の出来事に、俺は頭を抱えて床に倒れ込んだ。
「あああぁ…!?ああ!あああああああ?!?!」
目の焦点が合わず、必死に床を転がりまくる俺を見て、さっきまで商品説明をしていた男が心配そうに
「だ、大丈夫かよ兄ちゃん…!どうしたんだいきなり………!おい!兄ちゃん!」
「あああああああ!!あああああ!ああぁぁぁぁあああああっ!!!!!」
おかしい。
おかしい、おかしい、おかしい。
「良い加減にせんかーッ!!」
バチィン!と平手打ちが俺の頬に決まり、ようやく俺は落ち着きを取り戻した。
「はぁ…はぁ…はぁ…!な、なんだ…。なんでっ…なんでぇ………?」
俺はマンホールに殺されたはずだ。
…い、いや、なんで俺は**殺された自覚**がある?
普通、死んだらそこで終わり。
何も分からないはずじゃ!?
いやまぁ、死者の気持ちなんて知る由もないけど…。
「ったくよォ。ウチの店でオレンビーとミガン買うんだろ?だから説明してやったのに…急に中身が変わったかのように暴れ回るんだから…………。で、大丈夫か?」
「……な、なんだよ…俺っ、そ…ほ…そんな……そんな記憶はぁ……」
冷や汗を垂らしながら、不格好に辺りを見回す。
木造建築、石造建築、火が灯されている街灯、竜が引く竜車…等など。
なんか、ファンタジー感溢れる街中だった。
「っ…!ここ、ど、どこだよ…!!なぁ…!教えてくれっっ…!」
「落ち着け兄ちゃん。自分で来ておいて何も分かってないようだな。―――まぁ教えてやる。」
恐らくこの果実?を売ってる店の店長であろう男、彼は手を大きく広げて声を張り上げた。
「ここは**“商業都市・ルミナス”**!!王国指折りの商業都市だ!!」
「商業………都市ィ…?」
言われてみれば、出店が多い気がする。
果実、道具、武器、生肉、魚類、、、。
それ故か人も多い、俺からしたら何たる地獄よ。
「つーか、アンタ**“冒険者”**だろ??商業都市くらい分かっておけよ。」
「えっ…?えぇ?俺……冒険者なの…???はぁ…?」
聞き覚えのない都市名、見たことの無い果実、商業都市、冒険者、ファンタジー感溢れる街並み、竜車。
何となく………理解した…。
「ま…さか…ぁ……?」
俺、**“異世界転生”**しちゃった???
「……!」
というか!
俺の身体がスリムすぎる!
腹筋もあって、腕もまぁまぁ太い。
腰には剣…?そしてマント!!
「マジかよ……!」
異世界転生…というよりかは、既存の人間に生まれ変わったって感じか……?
じゃあコイツの元の意思は何処へ????
ま、まぁいい!!
……うん、なんでもいい!
異世界に来れたんだ!!
あんなクソみたいな現実から、**逃げることが出来た**んだ!!!
「そうと決まれば……!―――うっ…!」
立ち上がった瞬間に恐ろしいほどの空腹に襲われる。
そういえば、俺朝から何も食べてなかった………
いや、コイツが何も食べてないから腹が減ってるのか?
ん?コレはどっちの空腹ですか?
「ハッハッハッ!腹が減ってんだからウチの店に来たんだろうが!うし、オレンビーとミガン、お買上げだな!」
「あ、嗚呼…!なんでも良いから食べるものをくれ……!」
「おう。えーと、**400ルドー**だ。」
「400るどー?」
そうだ、異世界なんだった。
この世界の通貨も単位も分かんねぇ。
「え、えーと、」
俺は懐から財布らしきものを取り出し、店長に渡す。
「あのっ、俺の財布から勝手にその400どるー、るどー?取ってってくれ。…あはは、いや別に計算ができないわけじゃないんだ。ただ、金って汚いだろ?」
「何言ってんだ。」
仕方なく、俺の財布から400ルドーを抜いた。
そして財布を投げ渡し、紙袋にオレンビーとミガンをひとつずつ入れ、手渡した。
「うっす…。ありがと、サンキューな…」
「さんきゅー?……まぁいいか、また来てくれよな。変わった冒険者さん」
さぁて、食料は確保できた。
んで、財布の中を見てみたところ…俺はまぁまぁ裕福っぽい。
金貨も沢山あり、紙幣らしきものも10枚ほどある。
元の人格……俺の身体がどんなやつかは知らないが…まぁ、赤ちゃんからスタートしなくて良かった。
「……とりあえず…どこか休憩出来る場所が欲しいな………。」
正直、身体というより脳が疲れた。
異世界転生……まさか本当に出来るなんてな。
これからの生活に希望や妄想を膨らませるのは別に罪じゃないはず。
「ただ困ったな。」
俺は、独りだ。
つまりは元の人格も孤独なのか。
似た者に似た者が入り込んだわけだな。
「神様ってのは意地悪だなぁ。俺にまた孤独を味わえってか。」
片手をポッケに入れたまま「はぁ…」と溜息。
その時だった。
「だっ、だ、誰かァ!」
助けを求める声が聞こえてきた。
「ん」
ふと叫び声の方を振り向く。
そこには、3人ほどの男性に群がられて、虐められている女性が居た。
「ハッハッ!叫んだって意味ねぇぜ?俺らは有名な悪党!!俺達を知るやつは誰も近づかねぇ!」
「キャッハー!良い気味良い気味!悪いなぁお嬢さん!俺ら三兄弟は、ボコボコにしてから犯すタイプなんだ!少々、調理に付き合ってくれよぉ!?」
「ふへへっ、兄貴達ぃ…!この女、胸がデケェでやんすなぁ……!ケツは小さいが、それもまた良きでやんすなぁ!!!」
…なんだ、異常性癖を持った男性陣か。
「―――しーらね。」
こういうのは無視無視。
これは逃げてない。良いか?
ネズミが自ら猫の口の中へ入るか??
家畜が自ら「食べてくれ」って鳴くか?
銀行員が強盗に金を素直に渡すか?
それと同じだ。
俺はネズミで、アイツらは猫。
つまりは戦力差がありすぎるってわけだ。
「さぁて、休憩出来る場所を―――」
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「んで、コレが“オレンビー”っつって、さっき説明した“ミガン”と同じ柑橘類――――――って、おい!おい、聞いてんのか!」
「ふぇっ…?」
乱暴な男の声で覚醒。
突然の出来事に、俺の喉からは間抜けな声が絞り出された。
「……な、なんだ…?―――は?またアンタかよ…!」
「はぁ?何言ってんだ兄ちゃん。俺達には初対面だろうが。」
「は?????」
え?ん?え?は?
何言ってんの???
「んで!どうすんだ?買うのか?買わねぇのか?」
「い、いや…さっき買った―――」
そういえば、手元に紙袋が無い。
どこかで落としたか?と思ったが……道にそれらしきものはない。
「……は、ぁ…?あああ?あああああああ…??」
なんで?なんで?
なんで!?なんでだ!?
「はぁ、どうすんだ兄ちゃん。買わねぇなら次の客も居るだろうしとっとと去れ。シッシッ」
「い、いや、買うよ…!買わせてくれ……!」
「よし決まりだ。そうでなくっちゃなぁ??冒険者さんよぉ」
不可解な現象だ。
俺は絶対、ここでオレンビーとミガン、更にはこの商業都市、ルミナスについても教えて貰った。
「……よ、400ルドーな…」
以前、店長が財布から400ルドー抜き取ったのを思い出し、それを真似して400ルドーぴったり支払う。
代わりに、紙袋に詰められたオレンビーとミガンを手渡された。
「……………あ、ありがとな…」
マジで理解できねぇ。
時間が戻ったのか??
どこで?なんで?どうして?
「!」
あのいじめの現場をスルーしたら…巻き戻った気がする…。
「まさか、アレは重要なイベントなのか??なら…」
もしもそうなら、助けるのが正解だろう。
これで助けたのに巻き戻ったら、俺はもう知らん。
「なるほどな……。」
紙袋片手にしばらく足を進めていると、予想通りの出来事が起こった。
「だっ、だっ、誰かァ!」
「よし来た。」
俺は女性の方へ歩み寄り、特殊性癖持ちの異常者三人に向かって声高らかに叫んだ。
「おいお前らァ!!可愛げな女の子を虐めるなんてサイテーだぞ!!!…お前ら、こんなことわざ知ってるか?―――**『驕る平家は久しからず』!!**要は、権力を持ってるからって、驕り高ぶんなってワケだ!」
頭の良い言葉を使いながら相手を圧巻させる。
これは俺が昔から使ってきた戦法だ。
へっへっ、一時期ことわざにハマってて正解だったな!(モテると思って勉強した)
「「「は?」」」
しかし特殊性癖持ち三人組はキョトンと首を傾げているだけだ。
「って、その反応……無理はねぇか。だってここは異世界、日本の言葉なんて―――ごぶぇっ!?」
突然右頬を強く殴られ、俺は紙みたいに呆気なく吹っ飛んだ。
「ごえっ!」
地面に叩きつけられ、身体を丸めて悶絶する。
「ハハッ!なんだこの間抜け冒険者。俺らを随分とナメてるようだなぁ?ああ?」
「ヒッヒッヒッ…俺らに楯突いたらどうなるか………教えてやるよぉっ!!!」
標的が女子から俺に切り替わる。
ああ、くそ…どうすりゃ良い。
いてぇ、いてぇ、やめろ、蹴るな、やめてくれ、
巻き戻らねぇし……コレが正解ってわけか?
ハハッ、ボコされるのが正解なんて……
あんま、笑わせんなよ、神様…
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主人公の冒険、スタート×2!
毎日投稿で活動します
書き溜めもあるので、日が大きく空いちゃうことは基本ないと思います




