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桜色に彩られた日々  作者: 彩未
開花 ―かいか―
12/13

十一話 真実を、知るために。

 春さんは、俺の頼み事を快く承諾してくれた。


 頼み事というのは、純が死んだ理由について。

 掘り返したくもなかったけれど、俺はこのまま忘れたくはない。

 それほどに、大切な人なのだから。


 真実を知るために。

 俺はまず、純の部屋に行く。

 思い出が、詰まった部屋に。


   ――***――


 見慣れたドアを開けると、そこは純の部屋だった。

 六畳半の、俺の部屋と同じ間取りの部屋。

 窓からは見事な桜が見え、もう二度と帰ってこない部屋の主を偲んでいるようにも見える。


「純って確か、日記をつけてたはずなんだよな……」


 幼なじみである俺にだって、隠し事はあるだろう。

 純は、そういう思いをすべて、日記にぶつけていた。

 一度だけ、見せてもらったことがある。

 友達の悪口、喧嘩、悲しかったこと、誰にもいえない本音。


――私は、汚い感情は全てここに置いて、綺麗でいなきゃいけないの。立派でなきゃいけないの。


 何でなのかと聞くと、苦笑いして答えた。

 親が、友達が。望んでいる『純』は、そういうものなのだと。

 そして、自分が目指しているのは、優美な女性だからだと。


「いっけね……」


 涙を拭き、本棚にあった日記を取り出す。

 ぱらり、と、俺はページをめくった。

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