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セカンドバージンのOLの私とセカンドバージンの彼が出会ってしまった件  作者: 坂本竜(リョウ)
おまけ

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19/20

おまけ(作中作)――君は待っていた。あのバス停で

このお話は第3章1話で、登場人物「カオリ」が書いた『小説』(作中作)――『ちょっとセツナイお話』を形にしてみたものです。

 私は存在しない。

 でも彼女――カオリはそんな私をバス停で待っている。今日もまた……



 そのバス停はバスはほとんど停まらない。止まってもただ駐車しているだけだ。路線維持のため週一回走っているバスのためのバス停だった。


 そのバス停でカオリはスマホを取り出し、web小説――恋愛小説を読んでいた。

 口元は少し微笑んでいた。


 周りを多くの人が通り過ぎる。ほとんど気にも留めてないが、何人かは『何故?』と言った顔をしていた。



 このバス停のある駅は『あの人』の小説の舞台だ。

 このバス停の存在は『あの人』もきっと知っているだろう。



 小説を読み終えたカオリは今度は感想を書き始めた。


 カオリはこれまでも感想を送っていた。


『素敵なお話でした。ドキドキしました。キュンキュンするってこういうことなんですね!』


 なんとあの人――作者の先生から返事が届いていた。


『読んでくれてありがとう。私も君に読まれてドキドキしているよ!』


 それからカオリは投稿される度、感想を送っていた。


『素敵です。私も主人公のような恋をしたい』

『私もペアルックでデートしたい』

『こんな素敵なファーストキスをしてみたい』


 ……


 今日は小説の最終話が投稿されていた。


 カオリは感想を書いていた。


『私も先生のような物語を書きたいと思って小説を投稿しました。読んでください』


 タイトルとリンク先も書いた。


 それは存在しない恋人を待つ、ちょっと悲しいお話だった。


 そのメッセージを送るボタンをタップしようとする指先が少し震えていた。

 私は彼女の前に出て大きくうなずいた。



 それからカオリは毎日バス停に行った。何かを期待しながら……

 私は彼女に付き合って一緒に待っていた。



 足音が近づいてきた。


 彼女がふと見上げた。


 彼女とおそろいのスキニーのジーンズに白いシャツが輝いていた。

 そこには存在しないはずの私が立っていた。


「……カオリさん?」 


 私は存在しなくなった。

カオリが、なぜ女性である私と『恋愛のリハビリ』をすることに向かって行ったのか、動機づけになるお話になればいいなと思っています。

皆さんはどう思いますか?


でもこれ、それを知らないで読むとホラーに……


さて、次回がグランドフィナーレです。

あの第1章6話で『……中略……』された内容を書き直しました。

お楽しみに!!


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