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23話

「いませんね。」


「いないな。」


 草原に来た。夕方っぽい。でも敵がいない。プレイヤーはいる。敵探しかな。リポップ時間はどれくらい?


「穴掘ればモグラか何か出るかな?」


「ここ地盤固そうですから出ますかね。第一掘る道具がありません。」


「森の方向に行きますか。いまなら監視付きだから余裕ですよ。超余裕です。」


「監視が監視言うのか。」


 結と話していると監視その1、アリス・パンドーラが声を出す。監視その2のなんとかさんはニコニコしている。外から見ればハーレムパーティーに見えるのだが、頭上のプレイヤーマーカーが若葉マークに。講習中らしい。何この制度。監視は2人とも執事服。僕は(´・ω・`)、結は(・д・)チッのお面をそれぞれつけている。というか外れない。_| ̄|○は取れたのに。なんでこれは外れないんだ。呪いの装備か? 防御力ないのだが。もしかして、頭上のはこれのせい?


 ちょいちょい結のお面の顔文字が濃くなる。この無駄な機能。


「この際だから、外壁一周するか。」


 南から出たから、逆に反対側に北というよりは町の半分から北側に向かってほんの少し登りになっている。川があるしうまく行けば何か流れてくるかもしれない。


「外から反対側に行こうとしますと明日の朝大変になりますよ。」


 監視その2に現実時間で心配された模様。それとも案に森に行けということかな。何かある? むしろ、北に何かある? フラグ?


「さて、どっちに何があるのやら?」


「返答はないですね。このまま乗るのは癪ですが目的には適してます。」


「ルールブレイカーを目指しているわけじゃないから乗るか。」


 今日中に終わらす気でいる監視員たち。僕としては明日でもいい気がするが終わらない限りこれが外れることはないだろう。


「近いところが一番楽ですよ。」


 監視その2の言葉。もう仕掛けができてますよ、といいたげなをも雰囲気を感じてしまう。やらせかやらせなのか。リポップ調整済?


「雪華。」


 宝石を投げて呼び出す。これ使役というよりは召喚している気がするのだが。普段は宝石があるネックレスだし。


「宝石獣ですか。また珍しいものをお持ちで。たまに混じっていますからね。店でもみます。それがそうだと気が付く人はいないので。そこは種族的な効果ですかね。それにしてもここで孵すことができるのでしょうか。」


 監視その2の視線は自然とアリス・パンドーラに向かう。こんなこと出来るのは1人しかいないから当然。そして、これが普通でないことを今気付く。


「ん~。んーん。うん。」


「これもですか。」


 適当に返事をする僕と小声でつぶやくように言う結。我関せずの原因。店で買ったのを貰った事にしよう。手に入れた先は言ってないし。そうしよう。それよりも妖精と言っていたのに宝石獣に変わっているのはどうして?


 乾燥薬草を出すが首を横に向けられた。お気に召さないようだ。とりあえず、モフる。もう少しフワッと度が欲しい。毛並みの長さの問題?


「使役しているからと言っても何でも言うこと聞くわけではないのですね。あなた妖精と言いませんでしたか?」


「好感度がありますから。けど、満腹なだけですよ。妖精ですよ。カテゴリーは。」


 結も同じ事に思い至った様子。ただ、基本的な基礎にくるのが妖精だとさ。あと、お腹が一杯だった。一回も食事を出した覚えがないのだが。


「言いませんでしたか、妖精だから最低魔力があればいいと。」


「聞いたような気もする。」


「何かありましたね。」


「よかったですね。最初の使役が宝石獣で。ヘルプにある特殊使役に入ります。」


 項目は確認した。ただ、読んでいない。ヘルプには、あった。が、ない。詳しい内容はどこ?


「使役といっても感覚は動物ペットなんですね。他にの内容はないのですけが。」


 結も同じ事をしていた。レベル1で能力の発動ができる。レベル2にならないと専用の空間を開き休眠できない。休眠状態だと食事トイレ不要。一定レベル毎に使役対象が増える。成功率の上昇。パーティー枠を使う。ログアウトしてもそのままでいる。自動で専用空間に行かない。だいたいこんなところ。使役出来たのはレベルアップポーションのせい。これ自動で戻らないのはきつい。忘れそう。でも、外で放し飼いなら大丈夫か? 離れすぎては駄目とか、使役者から何メートル以内とか書いていないんだよな。


 他に特殊使役があると。多分、この子は、特殊使役に入るはず。それがない。


「さっき呼び出した時の魔力と大気中の魔素、首からぶら下げた宝石が体に接触している部分からの魔力でお腹満たしてなければ最悪餓死の可能性もありましたよ。プレイヤーがログアウトしてもいますから気を付けてください。」


 透けているおかげで好感度が下がらなかったようだ。減っている気がしないのは食べる量が魔力回復スキルを超えない範囲だからだろう。宝石のままで動いてないし。ヘルプはいまでた。説明が必要だった。宝石から何か出るか決まっている。どの宝石に何が入っているか分からない。まさにガチャ。適当に持ってきたんだろうな。


「イメージ的には召喚なんだけど。」


 正確に教えてくれそうな監視その2はニコニコしているだけ。興味を示したからといっても教えてはくれないらしい。


「召喚はパーティー枠減りません。一時的に来て用たしたら帰ります。隷属できません。エラー出たの忘れたましたか。この子、隷属紋浮かびます。ほら。」


 その言い方どうなの? バカされた気分なのだが。チクチクと刺されてるのだが。


 アリス・パンドーラが背中を触れると三角形を2つか3つを合わせた見るからに魔法陣。陣の外枠にアルファベットを合わせた様な文字。読めない。


「やはりナンバリングでしたか。」


 ナンバリング? 聞かない子だ。


「魔法陣にはデバイスの製造番号とプレイヤーネームが刻んであります。個体識別の一環とでも思ってください。全国にランダムで13個の特殊特殊デバイスが配られます。それがナンバリングです。」


 急に解説を始める監視その2。


「商店会長のうn、って13ってあの13?!」


 監視その2が見ていた箇所を凝視するとなんとなくわかる魔法陣にある13の文字。本人が忘れていた製造番号ナンバリング13。13体の神の使途。特殊AIで13番目と言えば、


「担当ってそういうことですか。アンケート結果の他にも原因あったのですね。」


 結の声が明るい。自分だけに責任がないことがわかり安心したようだ。


「もっとましなのいたでしょうに。先輩なんだかんだでもってないですよね。私が言ってはいけないのですが。」


「あ〜。」


 なんかいろいろ納得した。


 商店街会長はこれを飲み屋で貢ぎ物にしようとしたのか。すげぇな。尊敬しないけど。


「必ずというわけではないです。むしろ、そのままに担当なった方が稀です。」


 本来はスルーされるらしい。希少価値が高いらしい。


「私シングルナンバーのデバイス何ですが。」


「えっ。」


 俺より凄い人がいた。13個しかないはずなのにその2個がここに。


「私じゃないですよ。教えませんが。」


「本当によくそれ手に入りましたよね。」


 担当は決まっているのにわざわざ否定するアリス・パンドーラ。他人事の監視その2。違うのかな?


「ええ。立花万里。アリス・パンドーラ。あなたのベースオリジナルに頭を下げて譲ってもらったんです。」


「えっ。」


 無機質で機械をイメージする声。


 思いもよない事実。そこでしてゲームが、もとい僕とか、一緒のスタートをしたかったというわけで。自分から誘った手前というのもあって欲しいが・・・・・・。それほど鈍感でもないのだけれど。


「私だって時と場合によっては嫌な相手に頭を下げます。安いものです。」


 その言葉が文字通り安くどうでもよいという印象を強く受ける。思い過ごしかな?


「まあ、ほどほどにな。」


 軽く後頭部を撫で肩を軽く1回叩く。なんか漫画でみたなというのを真似てみた。


「さて行こうか。あまりに遅いと苦情がくる。」


 とりあえず、先に行ってみる。中断したおおもとの原因は僕にもあるがこの際いいか。


 歩きながらもう1つ原因のスキルを確認。eX)雪魔法、威嚇、聴覚、跳躍、脱兎、の計5つ。雪魔法はスノーラビットの名前からくる物かな。種族特性だろう。eX)は、多分、エクストラの略? エキストラだったかな? ユニークではない。どちらにしろ特殊スキルであることは変わりないけど。水との相互性は無いのかな? 水魔法は今のところ使えない模様。雪魔法レベル1、スノー。効果、口から雪を広範囲に出す。


 火や炎のファイヤ的なやつだと思うのだか、なぜ口からした? ドラゴンブレスをイメージでもしたのか?


 僕の頭の映像が酔っぱらいのそれなのだが。白い物を拡散放出するがキラキラエフェクトに見える貧困な想像力。テレビが悪い。きっと。多分。そう。


 後はウサギだからだな。脱兎が羨ましい。レベルに応じて逃げるスピードが加算される。使役に共有のスキルあるといいのだけれど。


「雪華。聴覚を音が小さな方向はどっち?」


 耳を縦、ピクピクしている。うん。可愛い。背中をモフる。顔を向けて鼻をひくひくしている。あっちかな。


「よし。行くぞ。」


「先輩。ありがとうございます。」


「何が。」


「いえ。何でもないです。」


「ところで、鬼灯さん。普通は音が大きい方じゃないのですか。プレイヤーもそうですが敵もいますよ。」


「だって面倒そう。」


 たまにとったリーダーシップに水を差すアリス・パンドーラ。そして、しらける空気。ジト目を向けられているとはこのことだろう。



「就寝前に終わるといいですね。」


 監視その2が無駄なフラグを建ておる。


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