22話
「答えを下さい。」
いつもの部屋?に通されすぐに頭を下げる。
「即答?!」
「無駄に奇麗なお辞儀です。」
驚く結とは対照的に興味を全くないアリス・パンドーラ。彼女の琴線に触れなかったらしい。
背筋を伸ばし深くなりすぎない程度。手は横に伸ばして。我ながら改心のできだと思うのだが。
「奇麗だからといっても駄目ですけどね。私に完勝したらいいですよ。」
「嘘だ!」
「わりと本気です。」
「他の誰かに任せましょうか。ネットに流せば飛び付く人、1人か2人はいますよ。」
淡々と話が進む予感。他力本願。いい言葉だ。これと戦えとか運営何考えてるの?
「まあいるでしょうね。その辺のフードコートで普通に駄弁ってるのと変わりない状況ですから。」
見られていた。
どこにいた?いつ来た?まるっきり気づかなかった。いや、ログ確認しただけか。考え過ぎかな。
「ただ、警告らしい事をしたせいで彼ら乗っていかないでしょうね。わざわざ周りに見せたのに台無しですよ。」
何故か責められている。空気読めない子の扱い。実際間違いではない。納得はできないけど。
「まあ、いまのところプレイヤーの大抵が出来る出来る詐欺ですから引っ掛かることになるのでいいのではないですか。」
どっちだよ。出来る出来る詐欺なんてあるのか。気をつけよ。けど、そう思っているほどかかるんだよな。
「つまり探せばいると。」
掌を上に、水を掬うような格好をすると空からお面が落ちる。それを当然のように付けるアリス・パンドーラ。
「┐('〜`;)┌」
「わざわざ作るとは。」
「貴女も大概暇ですね。」
「他にもありますよ。」
( 」´0`)」オーイ。( ̄▽ ̄)。<(`⌒´)>エヘン。プププ。ザマァ。
次々と落ちるお面。途中から文字のみが。飽きたのか?
「文字のはシステムを借りているのが見つかったからですね。たかがコピーでケチ臭い。」
飽きたのではなく怒られた後だった。ピクトさん型からのコピーは思いのほか処理能力を使うと。今後、揺らぎが起きたらこれのせいにしよう。
「ゲームじゃない方向でこのゲームは大丈夫ではない気がします。」
「あ〜。」
「大丈夫ですよ。まだ許容範囲内ですから。」
ついつい同意したがまだ処理能力には十分な余裕がある。まだ、ね。
「それでどこを探せばいるのですか。」
「ちっ。さすがに流されませんか。」
「あっ。」
「鬼灯さんちょろいです。」
「先輩。黙ってて下さい。」
怒られた。ついでにお面を手渡された。
(´・ω・`)
顔の横につけとこ。あっ、これ紐ないのにくっつく。さすがファンタジー。
「今週中には1dayスキル情報解禁しますから調べて下さい。」
「なにそれ?」
「特殊スキルです。さっきの人が言った光や炎がというやつです。普通はデフォルトスキル欄から選びます。」
結は知っている様子。スキル欄をしっかり探せばあるのかな。デフォルトスキル、初期選択時か。
初めからスキル欄を使わなかった僕は知る余地がない。サポートこれだし。
そもそもゲーム時間か、現実時間か、基準がわからないが1日限定なのだから仮持っていても間に合わない。
初めから舞台にあがっていなかい模様。
「あの時はちゃんとしたAIだった。」
「一般大衆向け仕様ですからね。そんなこともあります。外面だけは超いいですから。」
開始サービスでキャラクターデザイン時を思い出す。言っていて何がちゃんとしたのか不明。だが、少なくとも人を試すようなことは、あったな。ただ、最後のは余計。自分から断言することではないな。
「わかります。」
流石アンケート回答者。わかったゃうのか。
「まあ今後はわかりませんが。」
相変わらずの何を対象にしているのかわからない言い方。性格かスキルか。それともゲームか。黙っていなかった僕が悪い?まあいか。そもそも、スキルが答えとは言っていないし。まるっきり関係ない場合もある。だからここははっきりと、
「身分証がが出ないんですが。」
自分に必要なことを確認する。僕も自分が大事なのだ。
「私にも責任があります。」
「おい。」
「例えば、モンスターなら種族の村があればそこからか。ランダムでこの町の外、平原か、山か、森のどこかからのスタートになります。ゴースト、スケルトン系の種族由来は南側にある共同墓地です。まあ大体この辺ですけど。山、川、森、平原と揃っていますから。」
判明するスタート地点。ヘルプには項目がない。掲示板に上がった情報のまとめか。今後公式サイトにあがるか。まだ詳細出てないけどレベルについての項目はあるし。1dayスキルもこの類?
「集落に祭壇に似た何かがありそこでお供え物すれば落ちてきます。集落ではないと南にある教会。外から入れる場所があります。外壁にくっついているのはそのためです。魔物プレイヤーの多くはそこですね。完全な中立地帯だと違うのですがアンデット系が他の教会に行くと浄化効果でじわじわライフ削られ最終的にそのままなら死にます。ここはあくまでも中立地帯よりですから。
動植物系プレイヤーは南。北は人。東は獣。西は妖精。エルフなら北と西。獣人なら東と北。魔物と動物は南といったい感じでざっくりとしてます。」
なるほど。ヘルプにある寄付は必ずお金ではないわけだ。5ジェニーしか出さないからではなかったらしい。だが1つ、
「妖精の上は?」
種族でいえばその上が足りない。上位にいるからといって相互性があるわけではない。あるなら身分証が出る。
「いませんよ。そもそもこんな序盤に純粋なフェリーはいません。その上なんて論外です。」
何言っているのこの人という顔をするアリス・パンドーラ。
「おい。」
断言しやがった。
純粋なと言うのはミードさん分類の1つ。妖精の国行くタイプかな。
「仮にこんなところにいるとしたら悪戯する問題児を捕まえにきたか、討伐にきたか、ですぐ帰ります。他にいるとしたらプレイヤーですがプレイヤーに妖精族いません。彼らすぐ死にます。簡単に死にます。魔力=ライフ=魔力0で死にます。塊でスタートですの注意事項にびびって選びませんでしたから。」
なにそれ知らない。ここにも話し合いのみでした影響が。もしかして他に霊体プレイヤーがいないから僕に、自殺者なんてふざけた称号が回ってきた?
悪戯するタイプも純粋枠にいるのか。ミードさんの分類に間違いがある可能性。そもそも対象に話を聞けないのだから当然か。
僕を指さしてたアリス・パンドーラ。いま必要がある? あるならヒント? 基本的にアバターについては言わないからな。
精霊は上位。実態を持てるのが精霊の特権ではないはず。エルフ初めから実態。魔素、魔力の集合体で、
「国とやらに行ける?」
「何で序盤で行けると思うですか。答え出してるのに何でそこなんですか。」
声に出していた。いや、読まれた。そこじゃない。指差し、透けてる、複合種族、有形無形、魔力だけ集合体。のどれか。
「魔力だけ?」
「違いますよ。」
指差しの意図は、
「あっ種族。」
初めから答え出ていた。妖精の上。つまり精霊はない。なら、私にものにもは、
「キャラクターデザインか。」
「そうです。」
結局は自業自得。説明の通り。何も不思議はない。勝手にかき回した僕が悪い。余計なことを考えすぎ。思考がずれている。項垂れて目の前に_| ̄|○のお面が置かれる。(´・ω・`)の反対側に付ける。_| ̄|○はいまの状態だからね。
「話しについて行けませんが、有形無形の話でなく種族的ななにかですか。」
「まあそんなところです。」
「それが答えですか。」
「答えです。もう一つの方のヒントは持ってるはずですよ。」
また指を刺された。仕方ない。なんとなくわかる。
「教会の秘技に特殊な魔道具。」
「先輩?」
「黒い服のエリーが言った魔力個体論の特例。他人の魔力を他人に入れる方法。ん。そうか魔道具か。あれ、それだと修理か。なら教会の秘技か。」
「残念。そっち行っちゃいましたか。方向が違います。」
違った。(´・ω・`)を顔につける。足を抱えるように座る。いわゆる体育座り。
「追加分はご自身でヒント出しましたよ。」
「あっ、あ〜。」
何かを思い出した結。全然、思い出せない。夢にも出ない。
「先輩。特殊魔道具に魔力個体論の方です。」
「あっ、方向性。魔を使う要素を陣として平面図化し力を流す回路があるならそこに補充すればいい。で、人に影響を与えないでできる道具で済む。スキルにこだわり過ぎたか。」
答えは持っていた。しかも言ったような気がする。ミードさんにお礼を持っていこう。
「そうです。状況次第で必ず特殊なスキルが必要ということにならないです。最悪道具さえあればいいです。所詮は他者の魔力を留め置くだけですから。」
「それらしきこと言いましたね。さっき。」
結が追い討ちをかけてくる。余計な知識が仇になった。理解力と国語力が足りない。
「なんか同じところを行ったり来たりしてる。」
「私は楽しいですよ。」
「あなたの場合、そこが見たいだけでしょう。」
自然と漏れる感想にいい笑顔を見せるアリス・パンドーラ。あきれるような結。
結局のところ一人相撲していたと。
「魔力を補充することが前提なら元に戻すことに意味はない。再生、修復できるようなスキルではなく単純な教会の秘儀でもいい。最悪、時間的な巻き返しでもいいわけだ。特殊スキルもこの方向。」
「魔力譲渡から離れて下さい。あれ魔力を魔力として認識している者が対象です。物が対象でないです。わかっていないようですから言いますけど、植物に魔力を出して成長させた場合、養分として吸われているだけです。譲渡じゃないです。栄養です。栄養。プレイヤーや住民程度がそこまで器用なことが出来ると思わないで下さい。普通に戻すだけでいいです。ゲーム初心者ですか。」
心配された。ついでに貶された? オフラインはするのですが。ダメですか?
「で、物理的要素は線で繋げるだけでも最悪大丈夫?」
「物にもよります。後はご自身達でどうぞ。」
「そこは教えてもらえないのね。」
これで終わり。
結局のことろ出来る事の選択肢が増えただけのような気がする。身分証についても他の町に行けばなんとかの程度でいまの状況を打破する物はない。話を切らなければよかった?
「答やると明言はしてませからね。いつものことです。」
さも当然という感じの結。気にしている様子もない。怒っている様にも見えない。
「完全攻略本ではありませんから。そんなことよりお二人ともゲームしてください。ゲーム。周りは外でヒャッハーしてイベントでヤッターとか、次のエリヤはどこと話あっているんですよ。図書館とギルドの資料廻りに薬の発注詐欺。別に悪いとは言いません。情報収集は大事です。イベントに強制不参加でも町に貢献素晴らしいことです。プレイスタイルはそれぞれですから。でも少しは外に行きましょう。現記録データの中にある戦闘記録、私としか戦闘がないんですよ。それ状況的に正式なもので加算されませんからね。誰とも何とも戦闘してないのはお2人だけすよ。」
客観的に知るゲームのしてなさ。テンプレにあったんだけどな。
「池の魚は?」
「あります。このゲーム虫を倒して経験値入りますから。別に勝とうが負けようが戦闘の記録があればいいのでそれすらもない。」
怒られました。呆れられたではなく本気で責められている模様。
「このままだとプレイヤーではなく運営が迷惑します。引いては担当している私にまた苦情が来ます。」
「どういうこと?」
担当とはいったい。苦情が来るぐらいならいいだろう。僕じゃない。ゲームする方に問題が出るわけではなさそう。
「えらいひとに聞いてみます。実家の番号知ってますから。」
「うん。駄目だね。迷惑だから。やめよう。」
そこまでする必要はない。実家とかすげえ迷惑。サポートからの延長だろう。好感度高いし。むしろ、
「こっちに預けておけばおとなしいとでも思われたか。」
こっちが正解のような気がする。
「首輪扱いですか。私が知人でアンケートを書いたこともありそうですね。(・д・)チッ。」
そんなんだからこうなるんだよ。流れるようにお面を受け取りわざわざ付ける。何その準備の良さ。
「戦闘に関しては、する事で全体的な何か制限を解除される要素があるのではないですか?」
「流石、大叔母様。その通りです。カミングスーンの項目はリアルで一週間以内を予定しています。」
他のこともきちんと考えていた。僕は担当に意識持って行かれた。この差。並行処理に難あり。
公式サイトのレベルについてに枝をつけた? もしかしてスキルも? 一週間以内に戦闘すればわかるか。
「生産では駄目なのですか?」
「戦闘スキルを最低1つの条件をもとに後付けなのであの人たち戦闘にしか繋げなかったんですよ。」
結の言葉に補足でかえすアリス・パンドーラ。あったな、そんな条件。忘れてた。
「ところでまたということはもう苦情がきた後ですか。」
そもそも簡単にログが見えるからと言ってそれをやるとは限らない。ついでだから見た。都合がよく進む展開には都合がよい土台があってこそ。
「そうです。戦闘をすればよし、そうでなければ、」
「私が出向きます。」
善人と2人に称されるAIが入室しました。入室というよりは空間から出る感じかな。そして、嫌な顔をする結とうんざりな顔をするアリス・パンドーラ。ある意味、戦闘をしないことの罰かな。
「わざわざAIを使うとかバカですか。シューティングの世界にお帰りください。」
オリジナルを知っているからこその言い方をする結。個人情報はどこにいったのか。制作側に知人がいると知り合い率が高くなるという例。
「ついでにいいますと今回のイベント担当者が薬品の発注詐欺でイベント制を壊す恐れがあるからその罰だそうです。」
やっぱり罰か。けど、結がしなくとも他の誰かが気づく可能性もある。医学系の学生や食品系の専門学校生など気づきそうなのはいる。八つ当たり? ここは余計な事をした結が悪いになるのかな?
「詐欺ではなくみなし発注です。予定です予定。」
「どちらかというと詐欺です。使わない架空ですから。ゲーム的には問題がない上に他にも同じことをした人はいます。けど、知っているからこそと知らないからは違うそうです。だから、恩情としての期間が一週間以内と。私はあくまでもおまけのおまけ程度の認識で構いません。」
「お前か。」
「結局のところこれに振り回されただけですか。」
事の原因のアリス・パンドーラはテヘペロの文字お面を付けて黙秘。
こちらは聞かされただけなのに。
「戦略としてこの子もこちらにくれるのですか。」
結が投げやりに指をさす。
「無理です。それよりも私がそちらに加えて彼女と戦う選択肢もありますよ。」
「初めの方で言いましたよ。私に完勝と。」
「そこまで戻るの?」
「戻ります。」
わりと本気は、本当に本気だった。
「でどうしますか。一発殴りにきますか。今なら援護射撃がつきますよ。」
彼女なりに罰を受ける形になるのかも知れないが、全然そうには見えない不思議。
「そうだ外に行こう。」
「その首、預けておきます。」
負けるとわかっている無駄な戦いはしない。いそいそと外に出る。楽しみだなぁ。HAHAはぁ。
「潔く勝てないと公言してくれといいですよ。」
「あなたそういうところですよ。」




