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勇者クレーマー ~神話レ○プ!鬼神と化したカーリー~  作者: 作者くんはハゲみたいなもんやし
神の城編
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第三十五話「で、出ますよ(脱出)」

あ ら す じ

のあが はつどうした!  

 ミラーボールと化した室内で、NOAH(ノア)から噴出される光と

カーリーさんが未だ遠き純真(マダミダラ)で放った【オレンジ】が乱反射する。


【オレンジ】はNOAH(ノア)から噴出される光を圧倒的な火力でかき消していく。

そのフロアに残っていれば、私もカーリーさんも無事では済まない為、下の階へ向かった。


この城は近いうちにNOAH(ノア)の影響で崩壊するだろう。

現に反射された光線が私たちに向かって、かなりの数が飛んで来ている。

これらはカーリーさんが全て剣を使い弾いていた。


 私(42㎏)を片手で小脇に抱えつつ、走りながら片手の剣でいなす。

簡単にやっているが、30分で世界中に届く光線。

つまり光線の速度は約40,000㎞/hくらい。

アホみたいなことを平然とやってのけるカーリーさんには脱帽だ。



命からがら第四の部屋へもどってきた。

部屋の奥には仮面を被らされたまま磔になっているキングボスがピクピクしていた。


「カーリーさん、あいつこのままじゃ死んじゃいます」

「関係ないよそんなん」

「や、でも、何か目覚め悪いし……」

「はぁぁぁぁ~、あほくさ」


 カーリーさんは私をぞんざいに放ったあと、腕を組んでこちらを見ていた。

私はよろよろと地面に手を付き魔力を流した。

魔力が地面を伝い磔台まで届いた後、固定した部分を解除した。


キングボスはドサッと音を立て地面に落ちたが、まだピクピクしていた。

とりあえずあとはいいだろう。

私の責任は果たしたので、これで死んでも私は責任を取りません。


「あれも連れていくんか?」

「や、これでも死ぬなら寿命でしょ」

「そうなんや……まぁええわ」


カーリーさんは再び私を小脇に抱えると更に下の階へと向かう。

最上階では相変わらず轟音が響いている。

早めにこの城から抜け出したいところだ。


 運ばれること十数分、第三の部屋まで戻ってきた。

たしかジウ先輩が戦っていたはずだ。もう結構な時間がたっているが……。


 部屋の中央に目を向けたとき、地面に伏せる2つの身体があった。

片方は片腕をなくしているイケメンの涅槃顔だった。

そしてもう片方は、片目を失い涅槃顔で倒れているジウ先輩だった。


「じ、ジウ先輩! 大丈夫ですか!」


 カーリーさんもそれに気づき、そちらへ近づく。

ジウ先輩の傍で腰を下ろし、脈や呼吸の確認をした。


どうやら死んではいないようだった。

だがかなりの重症であることは見て取れる。

もう一体の涅槃顔は生死の確認すらしなかった。


「遠乃。 俺はジウを抱えて走るぞ」

「了解です」

「一人で走れるか?」

「魔力も一割くらい戻りましたので、恐らく大丈夫です」


 本当は0.5割くらいだけどしょうがない。

この状態で走るのは非常にしんどいがジウ先輩を置いていくわけにはいかない。


 カーリーさんがジウ先輩を抱えて走り出した。

私はそれにおいていかれないように必死に走りだす。

ここにトールさんもひでもいないことが非常に気がかりだった。




 ヘトヘトで走ること十数分。第二の部屋まで戻ってきた。

部屋を見回すと、当時は無かったはずの石像が目についた。


よくよく目をこらしてみると、その石像の前にはバルカン大先輩の死体があった。

下半身が無いところを見ると、ミョルニルで爆散させられたのだろう。

相変わらず恐ろしい威力だ。

 

 そして次にその石像をよくみる。

短く切り込まれた髪、小麦色に焼かれた肌。

見事に鍛えられた筋肉、均整の取れたプロポーション……。


「いやああああああああああ! トールさんっっ!!」


 その石像は間違いなくトールさんだった。

なんでトールさんが石に?なぜ?なにがあった?


「遠乃、先を急ぐぞ」

「でもカーリーさん、トールさんが!」

「その状態をすぐに解除するのは無理や」

「見捨てるんですかッ! 仲間なのにッ!!」

「今は無理やいうとるんやアホォ! それともここで死ぬんか!」

「でも……でも……」

「解除アイテムがシモキ=タザワにあるはずや」

「シモキ=タザワ……」

「それを持って来れば治せる。 今はとにかくここから出るぞ」

「わかりました……」


 この石像状態が非常にやっかいなのは見て取れた。

私が魔力全快の状態でもこれを治すのは不可能だろう。

カーリーさんの言うことが本当のことかは定かではない。

ひとつだけ確かなのは、現状トールさんを治すことは不可能だということだ。


 その考えで、自分を無理やり納得させる。

とにかくここを抜けることだけを考えて走り出したカーリーさんの後を追いかけた。



 第一の部屋へ向かうこと数十分。

私の魔力はやっと一割程回復していた。


 ひでの場合は今このときまで足止めをしている可能性がある。

その場合、葛城と戦闘をすることになる。

ならば不意打ちで今の魔力で撃てる最大の魔術を撃ち込むか……


「カーリーさん、葛城がいる可能性があります」

「そういやそうやな」

「成功するかわかりませんが、不意打ちで極大焼却呪文(ミロヨ=ミロヨ)を撃ちます」

「わかった。 失敗の可能性もあるから、あんまり離れんなよ」

「了解です」


 音を立てないように第一の部屋に入った。

カーリーさんが三歩程後ろをついてくる(大和撫子並感)



 部屋を見渡すと葛城はいなかった。そして中央に座るひでがいた。

若干肌が黒くなっているような気がするが、戦闘で煤汚れたのか。

ひではニコニコ笑いながら歌っていた。


「一年生になったーら~♪」


 その様子に安心した。どうやらひでは葛城に勝ったようだ。

死体等がないことをみると逃げ出したのか……。

とにかくひでが無事でよかった。

  

「ひで! 大丈夫だったんですね。 よか……」


 こちらを向いたひでの顔があまりにもいつもと違った。

よかったと言おうとしたはずが、言葉にならなかった。




 ひでは「ニチャッ」とした笑みを浮かべたあと、私へ拳を振りかぶった。


次回で神の城編は終わりかな。

次章は「蘇生編」を予定しております。

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