第十二話「絶対華蓮」
「葛城流……””究極奥義””」
葛城がそう叫んだ瞬間、ジキルの目をもってしても葛城が消えたようにみえた。
次の瞬間ジキルは後ろに吹き飛んでいた。
「うわぁ!効くにょ!!」
ジキルはふざけた声をあげながら地面をゴロゴロと転がり続けた。
そしてさらに葛城が追い討ちをかける。
「”絶 対 華 蓮”」
葛城がもつ刀の切っ先がジキルののどを突き、一番遠い壁まで突き飛ばす。
「へあっは!」
ジキルは壁にぶち当たり動きを止めていた。
絶対華蓮は極論するとただの突きである。
ただそれは縮地中にさらに縮地をする、【2段縮地】を利用した突きである。
しかし、この技は葛城の身体に非常に負担がかかる技でもあった。
故にいままで使用することはなかった。
「骨当たると痛いよ。肘アタック痛いよ!!」
そういうと葛城はさらに【2段縮地】でジキルを追い討ちに行った。
「ねぇ!効く効く!!やめてぇ!!」
ジキルは追い討ちに対しのけぞりモーションを連発しながら連撃に耐えていた。
葛城はひとしきりジキルに連撃を加えたあと、手を止めた。
いや、手を止めたのではない。
度重なる身体の酷使により動けなくなっていたのだ。
「もう倒したよな。もうOK?OK牧場?」
葛城は瓦礫に埋もれるジキルを見つめていた。
究極奥義を放ち、その後も自身の身体が悲鳴を上げるほどの攻撃を加えたのだ。
・・・立つはずがない。葛城はそう信じていた。信じたかった。
だが、瓦礫は音を立てながら崩れた。
「ヤダスゴクキキマスー(棒読み)」
無傷のジキルがそこには立っていた。
それを見た葛城は動揺することなく、そっと目を閉じ薄く笑っていた。
「効くって言ったのに効かねぇってのはおかしいだろそれよぉ……」
ポツリと葛城は呟いた。
それと同時にジキルが眼前まで迫っていた。
すでにこちらへ拳を突き出すようなモーションをとっていた。
「ダイナマイッ!!」
四天王の第一層の戦いが終わった。
そうじゃなくて・・・まあいいや、こいつを連投すればいいわけだ。




