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あとがき



※ ストーリーについて



 この作品は、『行きつけのお店の店員に好かれる話。それで店員は実は同級生とかで、その頃と雰囲気が違っていて主人公は気づかなくて……』そんな思いつきから書きはじめました。

 同時進行で書いていた『シロクロPOB』が行き詰っていて、気分転換のつもりでちょっとした恋愛ものを書きたくて、初めは二十話前後の短いお話のつもりでした。いざ書き始めてみると、れいの秀への想いとか、れいと奏のすれ違いとか、書きたいことが増えてどんどん長くなってしまいました。

 ある意味、れいと秀もすれ違い……なのかな。

 いちお、れいと奏は両思いで付き合いだしてハッピーエンドですが、最後、どんなふうに締めくくるかすごく悩みました……

 微妙だったら、すみません。



※ タイトルについて



 物語の中でキーワードになって来るのが、再会場所の“喫茶店”と“ラベンダー”です。この二つからいろいろ考えて、『君色ブレンド』となりました。

 つまり、君色っていうのはラベンダーのことです。

 奏はれいのラベンダー好きから自分もラベンダーを育てるようになって、ラベンダーの香りのコロンまでつけています。れいは、コロンはつけていませんが、ラベンダーの匂い袋は部屋中に飾って、洋服ダンスにも入れているので、ラベンダーの香りがします。

 奏にとって、ラベンダーの香りは好きな人の香りで、その香りに包まれていたい、合わさっていたい――とか思ってラベンダーを育てていたのだと思います。

 だから、このブレンド……ブレンドコーヒーの意味だけじゃなくて、合わさる、混ざるの意味もあるんです。こっちの意味合いの方が強いかも。

 舞台の一部が喫茶店だから、コーヒーを想像しがちですが、実は違うんですよ。喫茶店メインのお話ではないのでね。喫茶店色が強いのは『恋をあきらめたその時は・・・』ですよね。

 この作品では、いつもははしりだけ書くプロットを、かなり細かく最後まで書いたのですが、それがかえって悪かったのか、途中、方向性を見失ってぐちゃぐちゃになってしまって、すごく悩みながら書きました。

 れいの視力が悪い設定のせいで、せっかくの美男子ぞろいの喫茶店という設定もあまり活かしきれず、なんだか不完全燃焼です。

 だけど、書くこと自体は楽しんで書けたし、書きはじめるとすらすら書けました。矛盾だらけで、なんででしょうね……



※ キャラについて



 恋愛ものは人物紹介って基本、入れないのですが。読み手としてはあってもいいかなと思い、一話ごとに下に名前と簡単なプロフィールを乗せてみました。

 分かりやすかったのかどうか、果たして……

 乗せていない人もいるのですが、いちお、主要人物だけもう一度書きます。


・羽鳥 れい(はとり れい)

 小学生で父が亡くなり、母親と姉と女三人で暮らしていたので、男の人に対する免疫がない。中学生頃まではそれほど男の子が苦手だったわけではないが、高校の衝撃的な出来事――初告白で初キスを奪われる――によって男性が苦手に……

 その印象があまりにも強くて、それ以前も男性が苦手だったと本人は誤解している。もともと人見知り体質で、中学からの親友の七海が他の人との間に立ってくれていた。

小学生の時、家族旅行で行った北海道で初めてラベンダー畑を見て感動し、それからラベンダーが大好き。

 奏と付き合いはじめたれいは、しばらくはその実感がわかなく、ぎこちなく接してしまう。まだまだこれから始まる二人――というかんじです。


辰巳たつみ かなで

 父方の祖父がイギリス人でクォーター……という設定は始めありませんでした。ブルーベルのオーナーとは親戚で、喫茶店で働くのが夢だった奏は、調理科のある高校を卒業後、叔父の経営するカフェバーブルーベルの従業員となる。

 中学三年から五年間ずっとれいに片思いしていた。中学の頃はあまりお洒落に興味がなくて、ぼさぼさの頭とビン底眼鏡だったが、高一でイギリスに戻った時、偶然遊びに来ていた叔父に髪の毛を遊ばれ、いまの風貌に。それからはもてるようになったが、それまでの女子の態度を思い出すと複雑な気持ちだった。それよりも、中学の頃、外見など関係なく優しくしてくれたれいが思い出の中でどんどん美化されていって、手元に残ったハンカチを大事にし、初恋を大切にしていた。ロマンチストなのかもしれない。

 日本に来て、一人暮らしをはじめたアパートの近くでれいに似た人を見つけた時は、幻かと思ったりして。お店に来たれいをみて、淡い気持ちが溢れ出す。


犬飼いぬかい しゅう

 れいのサークルの先輩。人懐っこい笑みを浮かべる。誰に対しても平等に優しく接するが、サークルで同期の女子から目の敵にされているれいは気になっていた。その気持ちを妹のようと思っていたのは、一人っ子で、妹がいたらいいな……とか思っていたからだと思います。

 でも、れいに告白されて、妹ではなく一人の女の子として好きだと気づく。それからはわりと積極的にアプローチをする。

 奏とれいが付き合いだしたと知ってからも、勉強を教える口実で会ったり、星を見に誘ったり。そのたび、奏はやきもき……そんな話も書いてみたかったです。


猿渡さるわたり 七海ななみ

 れいの中学からの親友で、よき理解者。イケメン大好きで、ブルーベルの従業員の卯月を好きになるが、卯月には好きな人がいて素っ気なくされてしまう。



※ for Thank you!



 最近は小説を書くエネルギーに、大好きな作家さんの恋愛小説を読み返し、執筆中はAKB48を聞いています。

 本編終了後、奏視点のお話数話書く予定でしたが、どうしようか迷っています。内容は、まあそのまま本編の奏視点です。中学の二人で出会いと、奏の初恋、再会してどんな気持ちだった、などです。

 今はもう違う話を書きたい気分になっていて……

 それに、本編でもだいたい奏の気持ちも書けたしいいかな~、とか思ったり。

 一人の方にでも、「読みたい!」と言って頂ければ書きますが、今は迷い中です。

 なので、とりあえず、これで完結とさせていただきます。

 ご要望があった時か、気分がのれば、奏視点を書く……つもりです。

 最後まで読んで頂きありがとうございます。本当に、たくさんの方に読んでいただき感謝です!

 一言でも感想を聞かせて頂けると嬉しいです。



2011.11.26 滝沢美月




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