↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LAVeLESS  作者: 神矢
PR
45/90

ラヴェレス誕生秘話 終

 それから。


 何でも屋には、少しずつ依頼が入るようになった。


 荷物運び。


 掃除。


 修理。


 探し物。


 時には魔物退治まで。


 そして。


 ある日の昼下がり。


「あそこの何でも屋。」


「態度最悪だよね。」


「あー。」


「分かる分かる。」


「いっつも。」


『めんどくせぇ……。』


「って言ってる。」


「そうそう。」


「やる気ありませーん、って感じ。」


「あはは。」


「でも。」


「腕はいいんだよねぇ。」


「それはそう。」


「この前、棚の修理頼んだら。」


「一時間くらいかかると思ってたのに。」


「十分で終わったよ。」


「私も。」


「荷物運んでもらったけど。」


「一人で全部持ってった。」


「しかも走って。」


「何なの、あの人。」


「分かんない。」


「あと安いよね。」


「あぁ。」


「それ。」


「この前なんて。」


『思ったより早く終わったから。』


『これでいいです。』


「って。」


「勝手に安くされた。」


「商売する気あるのかねぇ。」


「ないんじゃない?」


「依頼するたびに嫌そうだもん。」


「でも。」


「アイリスちゃんはいい子なのにねぇ。」


「あぁ。」


「あの子はほんといい子。」


「いつもちゃんと挨拶するし。」


「困ってる人いたらすぐ手伝うし。」


「営業もあの子がやってるんでしょ?」


「そうみたい。」


「じゃあ。」


「主人の方いらないんじゃない?」


「いや。」


「あいつが仕事するんだよ。」


「あははは!」


「確かに。」


「じゃあ、もう頼まなきゃいいのに。」


「……。」


「……。」


 一瞬。


 全員が黙る。


「でも。」


「頼んじゃうんだよねぇ。」


「分かる。」


「私。」


「あの『めんどくせぇ』聞くの好き。」


「あははは!」


「私も!」


「今度、庭の手入れ頼もうかな。」


「いいじゃん。」


「絶対嫌な顔するよ。」


「見たい見たい。」


 楽しそうな笑い声が。


 昼下がりの街へ響いていた。



「レイ。」


「ん?」


「依頼追加。」


「お。」


 アイリスが一枚の依頼書を差し出す。


 レイは受け取り、内容へ目を通した。


「いつ?」


「三日後。」


「三日後……。」


 壁に掛けられた予定表を見る。


「午前は荷物運び。」


「昼から修理。」


「その後か。」


「うん。」


「分かった。」


 レイは予定表へ新しい依頼を書き込む。


 そして。


 少しだけ手を止めた。


「……。」


「最近。」


「依頼多すぎない……?」


「そう?」


「あぁ。」


「最初こんなんじゃなかっただろ。」


 アイリスは少し考え。


「私の営業が。」


「上手いのかも。」


「……。」


 レイはアイリスを見る。


 どこか得意げだった。


「……そうか。」


「うん。」


「……。」


 レイは何も言わず。


 予定表へ視線を戻した。


 そこには。


 いくつもの依頼が並んでいる。


 レイを外へ出すために、始めた。


 何でも屋 《ラヴェレス》。


 今日も。


 大繁盛だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。