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胸壊
王都へ辿り着いた三人は。
中級区に、三階建ての一軒家を購入した。
すぐにアイリスが見つかる保証はない。
ラクエンの大オークションが開かれるまでにも、まだ時間があった。
長く捜し続けるためには。
生活と情報収集の拠点が必要だった。
その家は、後に。
何でも屋となる場所だった。
三人はギルドの依頼をこなしながら。
奴隷商。
競売。
地下街へ運び込まれる商品について、情報を集め続けた。
そうして。
およそ三週間が過ぎた頃。
かつてレイたちを追っていた組織が。
再び、三人の前へ現れた。
その日。
二人の仲間は、連れ去られた。
⸻
三人で暮らしていた家に。
レイだけが残された。
話しかける声も。
返ってくる言葉もない。
広すぎる家の中で。
少年は、次第に笑わなくなった。
それでも。
アイリスを捜すことだけは、やめなかった。
夜になれば、地下街ラクエンへ降りる。
酒を飲み。
周囲の会話へ耳を傾け。
奴隷商やオークションの情報を拾い集めた。
そうして。
さらに二週間が過ぎた。
年に一度の大オークションが、目前へ迫った。




