↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LAVeLESS  作者: 神矢
PR
116/148

ノア外伝 答え合わせ②

 ゲルムの答え合わせ


 では。


 続いて。


 情報調査部、調査隊隊長。


 ゲルムの推理についても、答え合わせをしておこう。


 彼は。


 ノアと出会ってから、様々な推測をしてきた。


 その答えは。


 果たして、どれほど当たっていたのか。


 


ゲルム「大会優勝者は、トーリア家の関係者だ」


 → ある意味、正解です。


 大会優勝者であるレイは。


 確かに、トーリア家と関係があります。


 ですが。


 経緯が逆です。


 トーリア家が大会優勝者を隠しているのではありません。


 大会で目立ちたくなかったレイが。


 自分の正体を隠すため、トーリア家に協力してもらいました。


 結果だけ見れば。


「大会優勝者とトーリア家には繋がりがある」


 という推理は当たっています。


 なお。


 普通に考えて、そんな経緯を予想できるわけがありません。


 ここについては。


 ゲルム。


 あなたは悪くありません。


 


ゲルム「あんな若造が、あの奥様と……? いや、私の方が大人の魅力がある。…………あっ、諜報員か」


 → 違います。


 諜報活動ではありません。


 ノアくんは。


 年上のお姉さんに好かれやすいだけです。


 ただの不倫です。


 


ゲルム「月二百万ベルを提示した時、確かに驚いていた。だが、その直後には当然だという態度……やはり、最初の反応まで演技だったのか?」


 → 違います。


 普通に驚いていました。


 年収ではありません。


 月収二百万ベルです。


 現在、寮付きで15万ベルの給与なので。


 ノアくんにとっては、とんでもない金額でした。


 では、なぜ。


 その直後に。


「まぁ、それくらいですよね」


 などと言ったのか。


 


 → 格好をつけたかっただけです。


 


 隊長補佐として誘われた人間が。


 金額を聞いた瞬間に喜ぶのは、少しダサい。


 そう思ったので。


 知ったような顔をして。


「当然ですよね」


 と言いました。


 それだけです。


 


ゲルム「貴族のパーティーへの潜入を断ったのは……ルコを経由し、あの優秀な何でも屋と我々を繋げるためだったのか?」


 → 違います。


 普通に。


「十七歳の令嬢の恋人として貴族のパーティーに潜入して、対象から情報を聞き出してください」


 などという依頼を持ってきたゲルムを。


 頭のおかしい人だと思いました。


 自分には絶対にできないので。


 断りました。


 その結果。


 ゲルムはルコへ相談し。


 偶然。


 何でも屋のレイへ辿り着きました。


 ちなみに。


 その何でも屋が。


 あなたたちが喉から手が出るほど欲しがっている。


 魔導大会優勝者です。


 


ゲルム「内容を聞く前に依頼を受けた……やはり、我々がこの案件を持ってくることまで把握していたのか?」


 → 違います。


 何も知りません。


 前回の依頼を断ったことを。


 ノアくんは、少し申し訳なく思っていました。


 なので。


「次の依頼は、できるだけ受けよう」


 と思っていただけです。


 結果。


 内容も聞かずに。


「やります」


 と言いました。


 なお。


 その後、短時間で依頼を達成できたのは。


 不倫相手の友人と、たまたま繋がりがあったからです。


 ノアくんは。


 何もないところから、最初の手掛かりを見つける。


 0から1を作ることは苦手です。


 ですが。


 一つでも手掛かりがあれば。


 そこから人間関係や情報を繋ぎ。


 次へ辿っていく。


 1から2へ進むことは得意です。


 これは。


 本当にノアくんの才能です。


 


ゲルム「王城への潜入を断った……やはり、王家直属の人間だからでは?」


 → 違います。


 ノアくんは。


 王家直属ではありません。


 王城に潜入しろと言い始めたゲルムを見て。


 とうとう本当に頭がおかしくなったのかと思いました。


 怖かったので断りました。


 そして。


 その王城潜入を代わりに完璧に達成した何でも屋。


 


 また、大会優勝者です。


 


 あなたたちは。


 もう何度も。


 探している本人へ仕事を頼んでいます。


 


ゲルム「会社への潜入自体は失敗した。だが、ノアさんは撤退を選ぶことで、こちらの損害を最小限に抑えてくれた」


 → 少し違います。


 


ゲルム「それに、完全に取り押さえられ、身動き一つ取れない状態から脱出した。私なら、あの状況では諦めるしかない」


 → 違います。


 脱出していません。


 捕まえた警備員から。


 逃がしてもらいました。


 


 なお。


 その警備員は。


 ビヨンド商会が以前から何度も仕事を依頼している。


 何でも屋のレイです。


 


 そして。


 もうお分かりですね。


 


 大会優勝者です。


 


 レイは《センス》によって。


 ノアの身体能力まで確認しました。


 多少は鍛えている。


 だが。


 完全な素人。


 危険な人間ではない。


 そう判断した結果。


「ここ入っちゃダメだよ。早くこっちから出て」


 と。


 普通に逃がしてくれました。


 多少の疑いはありますが、驚くほどビビっていたため。


 それは、プロの侵入者ではなく。


 夜中に学校へ忍び込むちょっとヤンチャな若者、のような印象を持ちました。


 レイはわりと、そのくらいの可愛い悪いことに耐性があります。


「お前、何やってんだ。次来たらぶっ飛ばすぞ、はは(笑)」


 くらいで終わってます。

 


 


 ノアは。


 その事実を。


 何一つ隠していません。


 


「潜入直後、とんでもない警備員に取り押さえられました」


「全く気づけませんでした」


「身動き一つ取れませんでした」


「なんとか逃げてきました」


 


 ほぼ全て。


 正直に報告しています。


 


 ゲルムが。


 勝手に深読みしました。


 


ゲルム「全案件を共有した途端、案件処理速度が上がった。人材配置まで行い、現場の人間が経験を積めるよう考えている……」


 → 正解です。


 


 おめでとうございます。


 


 ここに来て。


 ようやく。


 ほぼそのまま正解です。


 


 ノアには。


 情報を整理し。


 人と情報を繋ぎ。


 適切な人間へ仕事を振り分ける。


 管理職としての才能がありました。


 


 ただし。


 


ゲルム「こちらから頼んでもいないのに、ここまでしてくださるとは……月三百万ベルでは、あまりにも安すぎる。早く増額を要求してくださればいいのだが」


 → そこも事実ですが、理由が違います。


 


 ノアくんは。


 あなたたちから全案件を渡されたことで。


 


「なるほど!」


「最初から管理職として採用されていたんだ!」


「現場の依頼は研修だったんだ!」


「研修が終わったから、正式に隊長補佐の仕事を任されたんだ!」


 


 と。


 全てを勘違いしました。


 


 そして。


 


「こんなにもらっているんだから、ちゃんと働かないと」


 


 と。


 真面目に頑張っています。


 


 ちなみに。


 ノア本人が考えている自分の適正報酬は。


 現在受け取っている金額より。


 一桁ほど低いです。


 


 そのため。


 月三百万ベルでも。


 未だに。


「こんなにもらっていいのかな……」


 と、少し申し訳なく思っています。


 


 一方。


 ビヨンド商会は。


「月三百万ベルしか払っていないのに、ここまでしていただいている」


 と、申し訳なく思っています。


 


 双方。


 申し訳なく思っています。


 


 理由は。


 全く違います。


 


 そして。


 ゲルム。


 


 あなたが追い続けている。


 正体不明の魔導大会優勝者。


 


 貴族のパーティーへの潜入を依頼した何でも屋です。


 


 王城へ潜入してもらった何でも屋です。


 


 ノアを一瞬で取り押さえた警備員です。


 


 あなたは。


 何度も会っています。


 


 何度も仕事を頼んでいます。


 


 その度に。


 完璧に仕事をしてもらっています。


 


 そして現在も。


 


 ノアが、その大会優勝者だと思っています。


 


 以上。


 


 ゲルムの答え合わせでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。