第74話
ニン視点~
「ただいまっと丁度良かった。飯か?」
「おう、お帰り! そうだぞ飯だ! っと誰だ?」
ゲンが聞いてくる。一応言っておくか。
「さっき路地裏で会ってな、まぁそのなんだ。訳有りって感じで家に帰りたくないらしい。まぁ一日ぐらいなら泊めたっていいだろう? ゲン。ああ、そうだ名前はないからな。」
一瞬戸惑う。俺が普段そんなことしないからか? もしそうなら、潰す。そして、雪で積もったところに埋める。
「一日と言わず、ずっといてもいいんだけどな。別に俺はいいぜ。訳有りでも訳無しでも、泊まっていいしな!」
にこやかに、大きな声で言う。それは、本心からいってる言葉。嘘もなければ冗談でもない。本心からの言葉。それが通じたのか ″コイツ″ は少し、嬉しそうに笑った。
「ありがとうございます。」
「おう、いいぜ! 気楽にいろよ。堅かったら話せないしな。だろ? ニン。」
「ん? ああ、そうだな。それで、他のやつは何してる?」
「リンは、晩飯の支度、ハカセは、大きい窓の近くで本を読んでる、サクラギと、ダグスは一緒に話してたぞ。それから、俺はだな。」
「お前の話はどうでもいい。どうせ、バカなことしてただろうしな。聞くだけ無駄だ。」
「おい!」
コイツは今の会話を聞いて笑った。徐々に本来の自分を見せるようになってきたな。それは、本当にいいことだ。
「俺はな、外で雪遊びをしてた! 楽しかったもんね!」
俺は、軽くゲンのことをスルーしつつ、手洗い場に行き、手洗いうがいをしてから、リンの元に向かう。あいつならすぐに状況は分かると思うしな。それに、コイツだってあんまり聞いてほしくないはずだ。そう思いつつ俺は、コイツを連れ、リンがいる調理場へと向かう。ちなみにゲンはどこかに行った。事実そうなのだ。あいつは目を離せばすぐにどっかに行ってしまう。
「よう、リン。飯はいつできる?」
「ん? ニン。もうすぐ終わりよっと。んんん? はぁ~ん。そう言うことねぇ。ん。分かった、分かった。温かい物でも出すよ。オイゲン! 炎を出してくれないか?」
大きな声でゲンを呼ぶ。本当に来るのか? っと思ったが直ぐに来た。
「炎ね。分かった。ホラッ、これでいいか?」
「上出来だ。これでスープを温めることができるた。はい、どうぞ。温かいから気を付けてね~あっそうだもうすぐ出来るから、みんなを呼んでくれないかな? ゲン。」
「分かったぞ。フゥハァ、飯だ~! 集まれ~! 飯だぞ~!」
ドタバタと音が聞こえ他のやつらがやって来る。
「ホラ、急げ、ダグス」
「分かってるよ、サクラギ」
二人が言い合いながら、階段を降りてくる。
「ゲン、僕を呼んだ?」
ハカセが、月の光を入れている大きな窓から降ってくる。
「飯だ」
「ご飯か。ご飯! 僕も丁度お腹が減ってきたところなんだよ」
「俺は、ペコペコで、お腹と背中がくっついてしまいそうだ」
そして、大きなテーブルに並べられる数々の料理。それには俺もビックリだ。
「今日はお客さんが来てるからね。これぐらいはしないとね。たくさん食べなよ! みんな!」
その言葉が食べ始める合図だった。スープを食べ終えたのでコイツも参加する。俺の隣でちょこんと座っている。
「騒がしいだろう? でも、いつもこんなんだよ。黙って食えないからな、あいつら。美味しいか?」
そして、ここに来てから、初めてコイツが喋った。
「楽しいです!」
満面の笑みを浮かべこちらを向く。俺はコイツの頭に手を置き
「たくさん食えよ。」
「はい!」
元気よくそう返事した。
今月はドラゴン物語りの投稿を頑張ります。週一投稿がんばります。




