第63話 そして今にあたる
そして、今にあたるのであった。え? なになに? 回想は終わったかって? 終わったよ。ながいながい回想でしたね~。本当に。まったく。いったい誰のせいだと、って俺のせいでしたね。あっはっはっは~いや~まったくおもしろい話しですよね~本当に。あっはっはっはっ~。笑い事じゃねぇ~けどな。この手錠、魔力が使えない。恐らくハカセがつけらていた手錠の上位互換なんだろうな~。ってことはだよ俺、外せないのでは? まさかな。そんなことあるはずないない? あれ? ちょっと怖くなってきたぞ。いやいやいや、あいつらならなんとかしてくれるはず! だよな? さて、どうするかな? 誰も居ないし、来てくれる様子もない。あれ? 俺、もしかして忘れられてる? いやいやいや。え?
「カツカツカツ」
音が聞こえる。こっちに来る! もしかして、あいつらが助けに来たいのか! よ~し! これで俺も出れる。こんなところからおさらばできるぜ!
「よぉ、ゲン。元気か?」
この声は、ニンだ! さぁ、ニン! この鉄格子、いやこの地下牢ごと斬っちゃって~!
「助けに来たぞって言いたいところだが、、、な?」
ん? いったいお前は何をいってんだ? 助けに来てくれたんじゃねぇ~の?
「まぁ、その~、なんだ、見れば分かるだろう。」
そこには、手錠をしたニンが居た。ってオイ! 捕まってんじゃねぇ~かよ! なんだよ! 格好つけてたのに! 捕まってんじゃん!
「お前はこっちだ。」
ニンは俺の目の前にある、牢屋に入れられた。
「さて、ゲン。どうする?」
「俺の期待を返せ。」
「仕方ないだろう? 捕まってしまったもんはよ。」
「え? どうして、そんなに清々しいの?」
「俺の辞書に捕まるという文字はない。」
「いや、あれよ。」
まったく、コイツってやつは。けど、暇ではなくなった。
15分は過ぎただろうな~。そう思った時だった。
「そろそろだな。」
「ん? 何が?」
ものすごい大きな音がした! いったい何が起きてるんだよ!
「終わった? いったい今の音はなんだったんだ?」
「合図だ、攻撃のな。」
となると、今のは誰のだ? って熱い。さっきからどんどん熱くなっていってるような。熱い? ああ、ドラゴンか。にしても、火力えぐいな。
「さっ、行くか。」
そう言うとニンはさけるチーズのようにすっと、糸を斬るようにそっと鉄格子をぶち壊した。いやいやいや、ちょっと待て! ニンもあの手錠をつけられてるんだよな! なら、魔力は使えないから、自分の力だけで、ぶち壊したのかよ。ん? て言うか。
「お前壊せたんなら最初から壊せよ! そして助けてください!」
「ん? 良いぞ。」
あ~あ。そんな簡単に壊しちゃたら俺が弱いみたいな感じに思われちゃうじゃん。けど、これはニンが異常だからな。魔力なしではおかしいからな。そうやってひとりひとりツッコミをしていたときだった。
「お前たち! 待て!」
兵士だ! 5人組。
「ゲン。お前はこの先にある、階段を登れ、そこから地下2階に行ける。」
「なぁニン。そもそも何階あるの?」
「ここが地下3階だ。2階は大広間となっている。その、大広間を抜けたところにある王の間に頭がいる。」
ん? にしても、ニンのやついつもとなにか違うような。
「あ~!!! お前! 刀がないじゃん!」
「ん? ああ、とられた。捕まったときに。」
ああ、うん。なぜかは分からないけど、大丈夫そうだね。俺の驚きと、心配を返してほしい。
「分かった。ニン。けど、無理すんなよ。」
「お前に心配されるようなザマを見せたことあるか? ないだろう。」
そう言うとニンは、ぶち壊した牢屋の鉄格子を一本右手に持ち、戦闘体勢に入った。
「ああ、そうだ。ゲン。手を出せ。」
「え? ああ、うん。ハイ、」
俺は言われるがままに手を出した。すると、ニンは手錠をいともたやすく取った。いや、もうおかしいだろう。
「ゲン。すぐに行く。」
「早く来いよ。」




