表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドラゴン物語り  作者: kurokuro
水の国編
69/154

第57話 破龍の最後

黒龍視点~

「人間をなめなよ。」

ああ、確かに、なめてはいけないようだ。なぜなら、コイツは、今この場にいる誰よりも強い。″龍人化″ をしていても、倒せないだろう。そもそも、龍人化とは、その前に補足が必要か。本来の姿であるあの、龍の姿。あの姿は、魔力を常時放出することにより、自身の魔力で爆発しないようにする姿。だから、基本的に龍も、その下位の存在である、竜もその姿なのだ。我らの種は、とにかく魔力が多いから、そのような、形に進化したのだ。そして、″龍人化″ は、その常時放出している魔力と、中にある魔力。全てを凝縮する。それすなわち、自身の魔力の爆発を早めるようなものである。つまりだな、そもそも龍はこの姿にならない。なら、なぜこの姿になったのか。それは、単純で簡単である。答えは、やつらが強いから。ただそれだけ。俺は、やつらが強いと認めた。だから、″龍人化″ を使った。そして、今もその姿である。なのにも関わらず、本能が言っている。この姿になっていたとしても、やつの方が強いと。このままでは、殺されると。なら、どうするか? そんなもの決まっている。自身の魂を。命を、魔力に返還させ、魔力を増やす。そして、やつを、いや、ニンという人間を殺す! ″魔力開放″ のその先にある、″命の開放″ を使う!

「俺は、認めたぞ! 人間! いや、ニンよ! ――″命の開放″――」

「″命の開放″? ああ、確か、魔力解放の先に力。命を魔力に返還される。死ぬ気か?」

死ぬ気で行かねば死ぬだろう? 分かっているさ。

「″破龍の咆哮″――″逆鱗″――」

直撃だ。そう思った次の瞬間。俺の、攻撃は斬られた。

「あぶねぇ~だろ? いきなり攻撃してくるな。」

なぜだ? まさかあの、刀で斬ったのか? そんなことあるはずがない。なぜだ? まさか、やつの魔力は、空間系なのか? いや、空間に乱れはなかった。空間系の魔力は、自然の魔力に干渉する。だから、魔力感知を使えば、簡単に動きが読める。と言うことは、空間系では、絶対にない。なら、なぜだ? なぜ、斬ることができたのだ? そんなことただの人間ができるはずがないのに。

「お前、魔力の属性はなんだ!」

「ん? ああ、属性な。ないよ。あ? 聞こえなかったか? もう一度言うからな。よ~く聞いとけよ? 俺に魔力の属性は、ない!」

そんなことはない! 絶対にだ。魔力の属性がない。なら、なぜだ? なおさらわからない。属性がない。無属性。そして、ようやく気づいた。やつの魔力の多さに。なぜだ? そもそも、なぜ、ニンは、こんなにも魔力が多い?

「それは、この目のせいだろうな。″龍の目″ だ。」

″龍の目″ なんだそれは。ッ! 動いた。今確かに動いた。目の中にいる、小さくて、まだ、生まれたばかりのような龍が。今確かにこちらを睨んだ。それに、なんだこの魔力は。とてつもなく、底が見えない。いや、ないのかも知れない。そう思わせる、この魔力は。この目は。

「この目は、むかし最古の龍が、俺に宿した目だ。動いただろう? 怖いよな、俺もだよ。こんな目できれば、斬りたい。切り落としたい。けど、それは、できない。こいつの。この龍が、それをさせない。こいつの、再生力でな。何度、斬ったか。何度、ぶつけたか。何度、壊そうとしたか! お前には、分からね~よ! 黒龍!」

これが、やつの強さ。かわいそう? 俺には、そう見えんな。なぜなら、あいつは、仲間と共に笑っていた。そんなやつがかわいそうに見えるか? 俺には、見えんな。だからと言って手加減はしないし、殺すつもりだ。

「″暗黒の剣″」

蹴られた! 剣を流し、なおかつ俺の威力を使って回る。そして、蹴りを入れる。なんだこいつの、戦闘センスは。

「″斬突″」

斬撃! あれを喰らえば、ひとたまりもないぞ!

「チッ! かわしやがって!」

10分は、たっただろうな。あのあと、10分間打ち合ったが、俺の攻撃は、一撃も入らず、俺は、少しずつ斬られていった。いったいなんなんだ。まるで、俺の攻撃を先に。未来を読んでいるような、動きは。

「魔力感知だよ。お前、今自分の魔力で、行動が読みやすいことに気づいてる? 気づいてねぇ~よな~?」

いや、俺も魔力感知を使っている。なのに、俺は、お前の行動が読めない。まさか、いや、そんなことは、絶対にない! もしこれが、本当だったとすれば、俺には勝ち目などハナからなかった。

「俺はな、無属性が魔力を鍛えて極めてやったよ。これだけ言えば、もう分かるよな?」

ああ、やはりか。やつの魔力には、属性がない。そもそも、魔力には、相性がある。例えば、火なら水に弱かったりを水は、雷や電気に弱かったりと、強いところと、弱いところがある。なら、無属性の弱点とはなんだ? そう。つまり、無属性には、弱点もなく、弱いところもない。それすなわち! 全ての魔力、そして属性に対抗できることであり! あらゆる魔力、属性は、やつの前では、無力。無駄となる。ゆえに強い。ゆえに最強。

「もう良いか? 終わりにしても。」

なら、その、最強に抗うしかないだろう。俺の最高の一撃をぶつけてやる!

「″破龍の逆鱗″――″破龍の咆哮″――″破龍の激昂″――″混魔撃″――″破龍の一撃″」

これが、俺の最高の一撃だ! これで、終わりだ!

「俺の前では、あらゆる攻撃も、魔力も、属性も、その気になれば、意味を持たない。無駄なあがきだったな。じゃぁな。黒龍。」


「グガッ! アガッ! 死なない。まだ! まだ! 死ねぬ、あの方の役にもたてない! マダダァァァ~!!!」

「チッ! めんどくさいな。暴走しやがって。自分の魔力人間が飲み込まれるってどういうことですか~! でも、もう終わらせる。」

斬られた。

「マダダァァァ~!!! いつか、いつか! 蘇り、お前たちを殺しに行く! いや、今ここで、道ずれだぁぁ~!!!」

爆発したと同時にぱっと明るくなった。と思ったら暗くなった。音もない、光もない、誰もいない、自分がなんなのかも、わからない。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。ただただ、やつらが、人間が憎い。いや、やつが憎い。今もどこかで、見ているのだろう。あの方の邪魔になる。消えろ。消えろ。消えろ。消えろ。消えろ。消えろ! 貴様だけは、貴様だけは~!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ