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ドラゴン物語り  作者: kurokuro
水の国編
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第56話 ボロボロの一撃

ハカセが、起きてきた。寝すぎだ。こっちは、死ぬところだったし、あいつは強いし、あと地味にハイになってたし。けど、最高のタイミングだったぜ。ハカセ。反撃を開始したいところだけど、二人で倒せるのか? あ~いや。考えるだけ無駄か。

「ハカセ、作戦とかある? ほら、頭良さそうだし、な?」

「残念だね。確かに僕は頭が良いけど、作戦はあいにく持ち合わせてないね。ゲンは? 、、、あっそうか、バカだから思い付かないのか。ゴメンね。」

軽く馬鹿にするな。謝るな。そして、俺はバカじゃない。どうしてみんなして俺をバカ呼ばわりするんだ? みんな俺のことを、いったいどう思ってるんだ? まったく。

「お前たちに聞くが、なぜ、人は戦う? なぜ、生き物は戦う? なぜ、戦うと思う?」

いきなり何を言い出すんだ? 今は、戦っているんだぞ? それほど、自信があるのか? なら、今すぐ無くすことだな。こっちには、ハカセが、いるんだぞ!

「さぁね。いきなりどうしたの? 黒龍。悟りでも開くつもり?」

ハカセ。お前言うね。さっきまで寝て、人をバカ呼ばわりした人の言うセリフかな? あきれるぞ。本当に。

「ゲン? どうしたの? まるで、僕にあきれた、みたいな顔して。」

君は人の心が読めるのか? それとも、超能力者かなにかですか?

「つまり、答えは分からないのか。教えてやろう。なぜ、戦うのかを。理由は二つだけだ。 一つ、生存本能だ。誰かを殺らねば自身が殺られる。その、逆も然り。自身を守るために、誰かを殺す。だから、争いは、終わらない。 もう一つは、正義だ。では、聞こう。お前たちの正義はなんだ?」

正義? そんなのたった一つしかないに決まってんだろ? 俺はただたんに

「みんなが、笑ってればそれで良い。つまりだな、俺は、その、笑顔を悪意があって、壊すのが、破壊させるのが許さない。ただそれだけだ!」

「みんなを笑わせるためにか。そのために、俺と戦うのか。予想通りの対応だな。お前は、ぶれないな。ハカセ。お前は、どうなんだ? お前の正義とは、なんだ? お前のなかの、正義とは? それは、俺と戦うことと関係しているのか? どうなんだ? 答えろ。答えろ! ハカセ!」

「僕の正義か。どうだろうね。僕のなかの、正義なんて、薄っぺらいよ。すぐに変わって行く。コロコロとね。だから、まだ分からない。けど、今の正義なら、確かに言える。胸を張って、大きな声で言える。今の僕の、正義は、″かれらに″笑ってもらうことだよ。」

「″かれら″とは、分からないが、変わったのか。」

″かれら″ それが、誰を指していて、どういう意味で言ったかなんて、本人にしか、分からない。けど、ただ一つ、悪い意味では、ないことは、はっきりと分かった。それが、ハカセなりの覚悟なのかも知れない。真意はどうやっても確かめることは、できない。けど、そう、信じることは、できる。今の俺に、いや、俺たちにできることは、それぐらいだから。それぐらいしかできないから!

「そうか、そうか! 変わったか。やっと変われたか、ハカセ。そうだな。それが、今のお前の正義なら、俺は、それについてなにも否定しない。ただ一つ言うなら。俺からすれば、お前たち二人の正義は、俺からすれば、悪だと言うことだ。それが、もう一つの争う理由だ。正義の後ろには、正義しかない。表裏一体なのだよ。お前らが語る正義も、俺が、望んでいる正義も、全て、全て、正義なのだ! つまりだな、この世に明確な悪など存在しないに近い。誰かの、正義があれば、悪が生まれる。誰かが、正義を語れば、誰かが、悪になる。みんな、一人ずつ座っているのだよ。正義の座に。誰も悪の座になんか、座らない。だが、誰かの、正義と誰かの、正義がにていたら? 同盟を結べば? 均衡は崩れる。誰かが。対象は自動的に、悪の座に座らせられる。正義と悪はそういう関係なのだ。そう考えれば、悪が本当の正義なのかもしれないな。」

だから、なんだ? つまり、俺たちの正義がお前の、正義を悪だと決めたから、お前が本当の正義になると? 違うな。お前は、言っただろう。″正義の後ろには、正義しかない″ と。つまり、俺たちの、俺とハカセの正義とお前の正義との戦いだろう。どっちが悪なんてそんなものはなから考えちゃいないさ。どっちも正義で良い。俺はな。

「どうやら、意志が固まったようだな。それじゃ俺に、語ってみろ! お前たちの正義を。俺も、語らせてもらうぞ。」

どうやら、それが、再戦の、合図らしい。

「あの状態でもなくてもここまでの、スピードを出すとはな。だが、甘い。」

「甘いのは、お前だよ。バ~カ」

さぁこい! ハカセ!

「″水撃″」

「自爆覚悟か? ゲン。」

ただたんに、自爆するはずがないだろう。やるなら全力の自爆だ。

「″極大火球″」

「ウググググ、ハッ!」

嘘だろ。火球ごと投げ飛ばされた。あっ、これ、ヤバイやつ~。

「ギャァ!」

「不味いな。″水流″」

おっ? これは、ハカセの水? ああ、そう言うことか。どうやら、ハカセはこの、水の流れで俺を戦場に復帰させる気らしい。が、それを黒龍が、許すだろうか。答えは、否である。来た。

「″熱拳″ チッ!」

かわされた。ギリギリのところで。さすがだな。黒龍。けど、まだまだ~! 反撃は始まったところだぜ!

「″破龍の咆哮″」

「ゲン! こっちに。」

なんだか、分からんが、ハカセが言うなら。分かったぞ。俺は、お前を信じるしかできないからな。

「よっと。それでどうするんだ?」

「僕の攻撃に炎を流してよ。」

ああ、そう言うことか。分かったぞ。ハカセ。俺たちならできそうな気が来てきた。

「″水流″」

「″炎の渦″」

『″混魔撃″ ″炎水流″』

アッブネェェェ~! ギリギリだ。あと少し遅かったら、多分吹き飛んでた。ナイスだぞ。ハカセ。やっぱり、信じて良かった。

「ありがとうね。ゲン。信じてくれて。」

「お前が居なかったら、死んでたと思うぜ。ハカセ。」

こっちこそ、ありがとうよ。これでまだ戦えるぞ。ハカセ。

「ゲン。速攻だ。」

「了解。お前に合わせるよ。」

俺は、走ってハカセに合わせるだけ!

「″火球″」

「そんな攻撃じゃびくともしないぞ。」

ああ、俺は、これで良い。反対側にいる、ハカセが、やってくれるからな。

「″水槍″」

「かわせなかったか。ん?」

次は、前だよ。黒龍!

「ゲン! 両手をあげて!」

おお、分かった。上げれば良いんだな! 了解だ。なにするか分かんないけど。ッ! 俺の両手には、ある一つの剣を握っていた。これも全て計算したのか? ハカセ。それとも、気がついたらか? どっちでも良い。けど、最高のタイミングで、持ってきやがる。

「これで、終わりだぁぁぁ~!!! 黒龍! ″紅桜″ ――″火炎″――」

斬った。事実斬ったのだが。黒龍も読んでいた。黒龍も自身の剣で致命傷を避けた。だけじゃなかった。剣が。俺の剣が。折れていた。あとで、ニンに言って、治してもらうからな。待っててくれよ。″紅剣″

「どうやら、俺の剣も限界だったらしいな。よくやった。」

「グッ!」

殴られた。ハカセの方に戻る。ハカセは、息切れ状態だった。

「どうやら、まだ反動があったみたいだ。ゲン。」

「ハハッ! 俺は、殴られたよ。お陰で顔が痛いよ。」

どうやら、お互いなかなか不味いらしい。と、その時だった。

「終わりだ! ″破龍の咆哮″ ――″激昂″――」

ヤバイ、ヤバイ。間に合わない!

「どうやら、防御体制に入る前にあったったみたいだな。姿さえ残っていれば、良いのだがな。これじゃさすがに厳しいか?」

「だからぁ~! なに、勝った気でいんだよぉぉぉ~!!! まだ、死んでないぞ~!」

ああ、確かに、直撃だ。けど、なめんじゃねぇ~! こちとら、死んだと思った回数は、多分お前より多いんだよ! なめんじゃねぇ~ぞ! コラ!

「あ~あ。身体中がいて~」

「そうだね。僕も死にそうだよ。ハハッ!」

「笑うしかないな!」

「どんなに、攻撃しようと倒せる気配もない。確かに、わらうしかないね」

「諦めるのか? 戦いは終わりか? 戦意はもうないのか?」

おいおいなに言ってんだ?

『俄然ヤル気が出た!』

「こんな気持ち初めてだよ。なんだろうねこの、胸の高まりは。」

「痛すぎていろいろとぶっ飛んだんじゃね~の?」

「人間、死にそうになったら、こうなるものなんだね。」

「今なら何でもできそうだ。」

「ゲン。本当におかしくならないで。」

「うるせ~!」

「ゲン。良いことを教えてあげよう。」

「本当に、良いことなんだろうな? 」

「魔力がもうない。」

「あっ俺も。」

「そっか。なら、出しきるしかないね。」

「だなぁ。それしかないしか!」

「考えは、まとまったか?」

ああ、まとまったぜ。さぁ行くか! ハカセ!


「ドラゴン、本気だ。遠慮は、いらない。この、体がぶっ壊れても良いから、あいつを、黒龍をぶっ倒す!」

「分かった。良いぜ。全身全霊の一撃をぶつけてこい!」


ハカセの右手に、俺の、いや、ドラゴンの魔力を流し込む! ハカセは、俺の、右手に魔力を流し込む! さぁやってやろうぜ!

「ハカセ、ハァ~。大丈夫か?」

「倒れそうかも。」

そうか、なら、俺も倒れるぐらいまでやってやる! ドラゴンの魔力を直接流し込むと、ハカセが火傷をしてしまう。けど、今の、ハカセなら、自分の水で、多分火傷は、しないはず。逆にハカセは、自分の魔力を出しすぎて体が冷えてしまうかも知れない。けど、それは、ドラゴンの火力で暖めることによって免れる。だから! 最高の一撃を与えられる。

「ボロボロのお前たちで何ができる?」

ボロボロなめてんじゃねぇ~よ!

「走るよ! ゲン!」

「わかった! ハカセ!」

『ウォォォォォォ!』

「こんもの、なっ! 足が、」

「逃がすわけないだろう。黒龍。」

「ハカセの言う通りだ、俺は、右手、ハカセは、左手があいてるもんなぁ~。」

「拘束か。だが、こんなものすぐにッ!」

「ちょっとの間の時間稼ぎだよ。」

「これで、さいごだァ!」

『″混魔撃″ ″火水砲″』

「ガァァァァァ!」

『ォォォォォオオオオオオ!!!」


「龍の鱗を貫通させるとは、なかなか惜しかったぞ。が、相手が、悪い。残念だったな。二人とも。」

「けど、効いたんだろう? 黒龍。」

「ああ、効いたよ。」

「なら、良かったね。ゲン。」

「ああ、そうだな。ハカセ。」

『これが、ボロボロの一撃だぁ!』

「そうか、だが、お前たちの敗けだ。いや、最初から、わかっていたかもしれないな。お前たちがあっけなく終わるのも、死ぬのも全て。お前たちの正義は、弱かったな。しょせん人間だ。」

そう言って俺たちに右手を向け、魔力を溜め、撃った。が、それは、俺たちに届かなかった。

「人間を、なめるなよ。」

お前、最高に、カッコいいところ、持ってくなよ。あっそうだ。ごめん。お前がくれた、剣折れちゃた。あれ、治るかな?

変な終わり方したけど、ごめん。うまく繋ぐから。あと、次回もしかしたら、少し時間が戻るかも。ごめん!

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