第95話
血がドバトバと出てるな。手は痺れるし、足が重い。
「このまま、行けば俺の勝ち。つか、勝ち確~! って訳で耐久戦な。模倣!」
そう言って五十人のコピーを出す。どれが本物か分からない。いや、見つけた。一人走って逃げて行くやつ。アレだ。
「じゃ後は大量出血で死にな!」
クソダリィ
――――【場面は変わり】――――
ゲンのやつは大丈夫か? それにしても後ろの魔力が増えている。ゲンが何かしたのか?
「見つけた、出口」
水路の出口を思いっきり蹴る。そして、ジャンプして降りる。
「意外と高かったな」
辺りを見回す。広い空間、灯りはある。そして、その空間の中央に一人居る。
「来るのは分かってたからね~それにしても遅かったね」
どうやらゲンが会ったやつみたいだ。
「なぁ出来れば戦いたくはないんだが、まぁ無理だろうな」
「分かってるなら言わなくてもいいんじゃない? ほら、始めようよ。いや、始めちゃお」
来る。確か、触れられたらアウトだっけ?
「なら、触れることができない状況を作ればいい話だ。 "闇夜暗下"」
この空間全てに闇を張る。この空間はもう俺の物だ。
「うわッ何これ引きずり込まれる。ねぇこれ完全に入っちゃたらどうなるの?」
やっぱり聞いてくるか。完全に引き込まれるとどうなるのか。答えは簡単。天井から落ちるだ。下と上は繋がっている、横もそうだ。前後左右繋がっている。たがら、裏をとるのも簡単だ。そして、この技の長所、それは俺だけ自由自在に移動できること。逆に最大の欠点それは、俺以外の生き物は全て入り込むこと。つまり、勝手に入って行くと言うこと。だから、アイツにこの事がバレたら向こうも裏をとることができる。しかも勝手に入るからどこから来るか分からない。けれど、どこまで入るかは俺が決めれる。今回は、足首までだ。多少引きずり込まれるぐらいでいい。
「へぇ~魔力を纏って体に直接闇を当てなければ引きずり込まれないのか。ってことは常時纏う必要があると。これ、結構消費するね。けど、それは、君も同じことだ。この空間に張ってある闇全てに魔力を流してるから相当魔力を消費するでしょ?」
アイツが言っていることは確かだ。俺は今も魔力を消費し続けている。魔力切れになったら俺の敗けだな。だから、速攻で終わらせる。俺は闇に入りアイツの後ろから出、蹴りを入れる。アイツは蹴り飛ばされ転がるが直ぐに体制を取り直す。
「移動もできるのか。便利だねでもさ、甘いよ? 僕が今まで何もしないで居たと思う? 僕の魔力って "爆発" なんだ。しかもこれ結構条件があってね。まず、魔力があるものしか爆発させることはできない。それから生き物には内部からしか爆発させることができない。まぁ生き物じゃなかったら内部からでも外部からでもどっちからでも爆発させることができるんだけどね。これが少し面倒なんだけど、手で触れたものしか爆発しない、今のところはね。そして、最後。触れている時間で爆発の威力が変わる。まっ二十秒も触れてたら殺せる。十秒で致命傷だ。さて、説明は終わったと言うことで、爆発開始!」
そう言って手を叩く。それが合図なのかは分からないが、揺れる。物凄くでかい爆発音と共に、闇が消えて行く。そうかこの空間、つまり、壁や床、天井にも爆弾は仕掛けられていた。なら、今俺が立っているところも。
「 "闇箱" 」
闇で作った箱に入る。箱の中まで爆発する。が致命傷とまでは行かなかったが、
「ウッ」
口から血が出た。
「今のは内部からの爆発。壁の内部から爆発させた。人が、生き物が作った物だから魔力が籠ってある、皮肉だよね。人を守るために作ったものが内部から爆発する兵器に変わるんだ。勿論、それは、壁に張り付いてある闇にだって効果はある。それを伝って君自身の体だって内部から爆発する。ねぇ今、どんな気持ち? 苦しい? 痛い? 逃げたい? それとも、死にたい? 駄目だよ、まだ死なせない。君には生きてもらう。だって君を、君の仲間の前で殺したら、きっと絶望すると思わない? だから、ダ~メ。知りたいんだ僕は、人間を」
・・・何だ? 今の発言は? まるで人間ではないかの様な発言は。
「お前、何者だよ」
「知りたかったら死ぬ気で探れよ。そのための場でしょ?」
死ぬ気で殺す。
「え! 何それ! 面白いね! 両手に闇を纏うなんて!」
「全てを飲み込み、引きずり込む、それが闇だ。だから、この手に触れた物は全てを無意味にする!」
「へぇつまり、触れたら終わりか。僕と一緒だね。じゃあ始めよっか! 触れられたらゲームオーバーの殺し合いを!」




