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第89話
今週分
決して逃げているわけではない!
「何で? 誰も、居ないんだよ。何故? どうして、血が飛び散ってんだよ」
それに、そこら辺に魔力が漂っている。しかも、重い。上手く身動きが取れねぇ。何が起きたんだよ。考えろ! 考えろ! 考えろ! 今、自分は何をすればいい? 国王に話に行く? ああ、それがいい。心を落ち着かせろ。焦っても何の意味もない。呆気に取られるな、驚くな。今することを確実に、するんだ!
「フ~! よし。行くか」
一歩づつ前へ前へと足を運ぶ。
「ッ!」
何かが、こっちに向かってくる!
「いってぇ」
体が痺れる。ん? 痺れる? まさか。
「何だゲンか。よかった」
そこら辺に漂っていた魔力がサンダーに近づいて行く。
「簡易的な結界だ。入れば身動きを制限する程のな。もう一重張るか "雷子の遊場"」
辺りの魔力がより一層重くなる。
「さて、ゲン。お前から、あの、バケモノの魔力がするが、なぜだ?」
バケモノ? もしかして、さっきあったやつのことか?
「笑顔のやつか?」
「アア、そうだな。兎に角、城に来い。話はそれからだ」




