第86話 宣戦布告
投稿がんばろ
何なんだコイツは? 本当に同じ人間なのか? 馬鹿げている。地面に飛び散っている血に触れ口元にもって行き舐める。これ以上無い程に顔を赤らめ、満面の笑み。そして、一言。
「サイッコウ」
バケモノだ。
数十分前に遡る。
今日。この日もまた、ビミオンには平和が訪れていた。黒龍。又の名を、破龍との戦いが終わったからだ。話を聞く限りでは、水の国は、徐々に復興しているそうだ。元々にあった場所から外れ、森の中で再建しているだと。新国家である、サナイトも最近は著しく成長し、とても豊かになっているとの事だ。ビミオンとサナイトは国交を繋ぎ、サナイトと水の国は現在、国交を繋ごうとしているのだとか。兎に角。平和が各国に、訪れているのだ。そのような事を考えながら、城から、街の警備に行こうとしていた時だった。
「サンダー様! 今、門の警備兵が、血だらけで倒れているとの通告が!」
「分かった。城の大門を開け住民を中へ。兵は出きる限り住民の防衛だ。俺は先に行く」
まずは、民間人の安全が大切だ。では、次に何をするか。最速で敵の発見と、捕獲だ。
「後の指揮を頼む」
「ハッ!」
俺は両足に雷を纏い、脚を強化し、城から出、街へと降りる。
「大勢の人々が城へ? そもそも、門の近くには、人は住んでいない。なのに、どうして、こんなにも動きが早い?」
少し目線を落とす。広場には、大量の血が円を描くように撒かれていた。そして、その円の真ん中に一人の男がいた。
「アイツか」
俺は剣を抜き出し、男の首へと向ける。すると男は、
「危ないよぉ」
警戒しない? むしろ笑っている? なぜだ?
「目的は何だ?」
「・・・人殺し」
ッ! 俺は剣に雷を纏い振る。当たっても気絶で済む。
「だから、危ないって」
男は飄々とした顔で剣の上に乗る。
「見ててよ。人間バァクダァン」
人間爆弾? まさか! 俺は逃げる人々に目を向ける。すると、一人の人間の手足、首、体の至るところが弾け飛んだ。爆発したのだ。
「貴様!」
俺は剣先を見る。が、居なかった。
「どこに?」
「後ろだよ~」
俺は急いで回避する。
「ねぇねぇ酷くなぁい? 流石の僕も傷ついちゃうよ」
顔を膨らませるが、すぐに止め笑った。
「来ないの? さっきみたいに?」
コイツの魔力が分からない。しかも、さっきの爆破も。条件が分からない。故に近づけない。手を出せない。見てしまったから。
「ホラホラ~おいでよ~」
手をクイクイする。挑発のやり方だ。行ってやる。一瞬で近づき、一瞬で斬る。雷の魔力を持つ俺なら。そうと決まれば行動するのみ!
「遅いよ~」
うるせぇよ。だが、その口も開けねぇよ! 俺は男の背後に回り、刃を振る。が!
「飽きた」
そう言って振り向く。なッ! この早さに対応出きるのか! 男は右手を伸ばす。恐らくそれが爆破の条件か。ならば触れられるのは不味い!
「遅いよ」
剣を持つ右手に触れられる。
「人間爆弾、起爆」
その瞬間。右手が爆弾する。
「グアッ」
だが、先ほどの人の用にはならない。しかも、右手が吹き飛ぶ威力でもない。なら、爆破の威力にも何か制限があるのか?
そして、現在にあたる。
「貴様! 何が目的だ」
「・・・目的? う~ん。僕は只楽しめれば良いだけ。あっ! 忘れてた! 宣戦布告。僕たち帝国はビミオンを潰しま~す。まっ今回は混乱させれば良いだけだから。バイバ~イ。それから、君は弱い。だから、もっと、強いやつ出してね。僕は楽しみたいんだから、ね」
そう言って消える。空間魔力の所持者がいるのか。兎に角、王に伝えねば。それに俺は、数週間は戦えぬだろう。右手がうごかない。一体何が目的なんだ。
「帝国」




