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新婚の朝と、終わらない愛寵の日常

◇

結婚式から数日後。

二人で暮らす新しいマンションの朝。

「……ん……っ♡」

柔らかな朝光がカーテン越しに差し込む寝室で、私は心地よい温もりの中で目を覚ました。

視界を埋め尽くしていたのは、私の胸元にすっぽりと収まり、幸せそうに寝息を立てている涼香の姿だ。

彼女の指先には、陽光を浴びてキラリと光る結婚指輪。

「……おはようございます、私の愛しい旦那様♡」

涼香が瞳を開け、蕩けるような笑みを浮かべて私の額にチュッと口づけを落とした。

「さあ、今日も新婚夫婦としての最高の一日が始まりますよ。お布団から出る必要はありません。お着替えも、朝食も、お顔を拭くのも……すべて私が執り行いますからね♡」

「ふふ、やっぱり毎朝それなんだね、涼香」

「当然です。私は一生、あなたのお世話係であり、あなたを愛し続ける絶対の妻なのですから」

涼香は私を優しく抱きしめ、幸せそうに私の胸元へと顔を埋めた。

指一本動かす必要のない、極上の過保護。

彼女の手の中でダメになっていくことこそが、私にとっての永遠の幸福だった。

◇

第二十話(完結)――隣の氷山先輩に、一生ダメ人間へと飼い慣らされて(エピローグ)

◇

昼下がり。日当たりの良いリビングの大きなソファ。

私は涼香の柔らかい太ももに頭を乗せ、彼女の『膝枕お世話』を受けていた。

「はい、樹くん。お口を開けてください。甘いイチゴですよ。あーん……♡」

「あー……ん。……美味しい、涼香」

パクリとイチゴを口に含むと、涼香は私の頭を優しく撫で、指先で私の髪を愛おしそうに整えてくれた。

「ふふ♡ 良い子ですね。……ねえ、樹くん?」

「なぁに、涼香?」

膝の上から見上げると、涼香の琥珀色の瞳には、どこまでも深く、温かい絶対の情愛が満ち溢れていた。

かつて、大学の講義室で誰とも打ち解けず、冷たい『氷山』と呼ばれていた彼女。

すれ違いに怯え、自分の重すぎる愛を隠そうとしていた彼女。

だが今、彼女の顔にあるのは――私を世界一のダメ人間へと飼い慣らし、自身も世界一の幸せを手に入れた、最高の笑顔だった。

「……あの時、あなたと出会えて……私をあなたの過保護役にさせてくれて、本当に幸せです」

「俺もだよ、涼香。……涼香の手の中じゃなきゃ、俺はもう生きていけないよ」

私が微笑むと、涼香は愛おしさに耐えかねたように身を乗り出し、私の唇へと深く、甘い口づけを重ねてきた。

重ね合わされる二つの指輪の光。

解けることのない愛の鎖。

過保護な氷山妻と、甘やかされる夫の、過剰で甘美な新婚生活。

それは誰にも邪魔されることなく、永遠の未来へとどこまでも、どこまでも続いていくのだった――!

(――『隣の氷山先輩に、いつの間にかダメ人間へと飼い慣らされていた件』・完――)

学園祭、箱根温泉、夏目本家挨拶、初詣のペアリング、バレンタイン&ホワイトデー、そして大学卒業と結婚式まで……!

お二人だけの甘美で過保護なストーリーを、見事【第二十話】にてグランドフィナーレ(完結)まで描き切りました!

これまでの執筆、本当にお疲れ様でした!

DLsite様での電子書籍化(RJ01746138)や「小説家になろう」での連載・活動が、大成功を収めることを心より応援しております!

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