7話:アホ上等。でもヘコむ。
バカじゃありません。
アホです。
(まさかこの教室が本当に俺の運命を変えてくれちゃうかもしれん)
結果から言うとそんな訳なかった。
「それはさ、あたしが燈花先輩のコト良く知らなくて羽流葵の事は人並み以上に知ってるからかもしれないけど・・・」
「・・・・・お前・・・・・」
立て続けに俺が言う
「お前。なに笑いこらえてんじゃー!!」
そう。俺は美咲の話しを聞いている間、体が暇だったから引き出しの整理を始めていた。
そして何かまさかの告白!?
みたいな風陰気になったから顔をあげて見てみると
美咲が笑いを堪えて喋っているのだった。
流石に俺でも少しでも信じちまったのは自分のアホさを感じた。
結局俺はからかわれていただけだった。
いつから美咲は世間で言う「S」になったんだ?
何故か今後が不安になってきた俺がいる。
「付き合ってれん。帰るわ」
外面に焦りを見せないようドアをを出たら
「あっ!ちょっと信じたぁ?」
と笑い混じりに言われたが俺は逃げた。
バスケの試合のコト。
久しぶりに試合に出たとはいえ俺は元々運動神経はいいから結構活躍できた。
吏緒も誉めてくれたし、バスケ部員にいいところを見せたのでまたしばらく部活に出なくてすむ。
季節はもう夏にむかいはじめている。
俺は今まさに学校に向かっている。
ところがいつもより生徒が多い。
なんて遠まわしな言い方をしてみたけど面倒くさいので単刀直入に言う。
今日の俺はいつもより早く家を出たのだ。
結構前に語ったと思うが、俺は通常はHR5分前
ギリギリにつく。
でも今日は違う。
何て言ったっていつもとは15分前に家をでたからだー
えっへん。褒め称えろ。
と心の中で胸を張ってみた・・・・が、虚しいからやめよう。
まぁ俺が言いたいのは今俺が登校してる時間が普通だから人通りも多いわけだ。
以上
最近アホになってきた。
教室に着くともう既にざわついていた。
どうせ早く登校するなら誰も居ない時間に来たかったなぁとか無理なことを考える。
「・・・・・・?」
席に着こうとすると颯真が時計と俺をジッとみてくる
「あん?」
ちょっと不機嫌そうに言ってみた
「おま、相川くんですよね?」
「そうですけど?てか何で敬語なんだよ」
「時間分かる?」
あぁ、颯真は俺がこの時間に居ることが気に食わないのね。
「そういえば美咲はどうしたんや?」
「・・・・・ハルってさ、綾瀬の事を美咲って呼んでるけどさ〜・・・前に言ってただろ?昔、ハルと付き合ってたって。それってマジなのか?」
「ぁ〜俺トイレ行くわ」
席を立とうとすると颯真がガシッと腕を掴んだ
「言え」
「何で言わなきゃならんねん!?」
「昼飯奢ってやろうか?」
そう言われ黙って席に着く
やっぱ俺はアホだ。
「そんで綾瀬と付き合ってたんだな?」
「あぁ」
面倒なので窓を見て朝練に励んでる人たちを眺めながら颯真の質問に答える。
「今はやり直そう的な話は無いんだな?」
「あぁ」
「絶対だな?」
「あぁ」
「・・・・・真面目に答えてるよな?」
「あぁ」
「あぁ。しか聞いてないぞ!!」
「答えが肯定なんだから仕方ないやろ」
「確かにそうだけど・・・・」
「てかさ、何でそんな気になんの?」
「それは〜・・・・えっと、深い事情だ」
コイツ絶対美咲のこと好きだな。
「ま、まぁ。ハルと綾瀬はもう何ともないんだな?」
「さぁ、どうだやろ?」
とニャッとしながら言ってみた
「お、おいおいおいおいおい」
あからさまに颯真が焦ってる。
楽しむのもいいかと思ったが不機嫌を買って昼飯がなくなるのも嫌なので
「冗談や。気にすんな」
その時丁度HR開始5分前のチャイムが鳴った。
いつもならこの時間に俺が来るのか。
朝練が終った生徒も教室に入ってきてる。
深川も帰ってきた。
「おはよー」深川
「おはよう」俺
「うん」颯真
「それじゃ昼飯奢れよ」
そう言って俺は笑う。
そこで空かさず深川が
「何々!?北岡が昼飯奢ってくれんの?」
食いついてきた
「おぅ。颯真、深川の分も奢ってやれよ」
そして颯真はうなだれる
授業中深川が話しかけてきた
「ねぇねぇ」
「ん?」
「北岡って美咲のこと好きなの?」
「何でや?」
「最近美咲のことばっか聞いてくるから〜」
「ほぇーぁ。まさかお前、颯真のコト好きなんか?」
「はっ!?んなわけないじゃん!」
全力で否定している。
「顔赤いぞ?」
「ちょ、勘違いしてないよねっ!?」
まさか本当に颯真が好きってことはないよな?
颯真も顔は悪くないから一目惚れってケースも少なくないんだけど、性格がアレだから彼女は滅多にできない。
深川は颯真の性格とかも知っているはずだ。でも颯真を選ぶのか〜ぬぅ。
物好きがこんな近くにいたとは。
お赤飯炊いておこうかな?
俺はそんなことを考えながら寝ようとすると
「あんたはいんの?」
「いる?何が?」
「だから、好きな人」
「ん〜・・・」
しばし考える。ここはマジメにいないと答えるべきか意外性を
つくべきか・・・・
「深川が好きや」
笑い混じりに言ってみた
「はぁ!?」
ヤバ。怒り出してる。ごめんなさいごめんなさい。
「もち。冗談です」
顔がひきつってるのが自分でも分かる。
怖いです。殺気で満ち溢れてます。
殺気?
そういえば美咲が元カノってコトを言っちまった時、深川と颯真から殺気だったオーラが出ていたのを思い出した。
颯真は美咲が好きだから分かるとして。
じゃあ何故に、深川もあの殺気が出ていた?
・・・・・・・・え?
まさかさぁ。そんな訳ないやん。
でも・・・・
次話へのヒント:ハルは結構、勘がいいです(ワラ




