アリアちゃんとおかぁさん。
おかぁさんが身体を洗い出したのでその間に、と、思ってあたしは湯船からあがった。
隠してるのはもちろん胸。下半身はどうせぱっと見じゃよくわからないだろうから。
「あたし、先に上がるね」
そう言いおかぁさんの後ろを足早に通り過ぎようと、して。
「ん? まりあ? いや、ありあ??」
そうおかぁさん、振り向きざまにあたしの腕を掴んで。
「どうしたの? その胸!」
ああ、両腕でも隠しきれてなかったみたい……。っていうか洗い場の鏡に写ってたかぁ……。
「って、胸だけじゃない、下半身も……」
「あちゃー。もう、正直にはなそ。ありあちゃん」
って、まりあちゃん……。
「うん……。あのね……」
あたしは観念しておかさんにここの所あった事、全て話すことにした。
お風呂場の中でこんな話、長話になるからしてられないから、って。
まりあちゃんがその場を取りなしてくれて、とりあえずあたしとまりあちゃんはお風呂を上がり髪を乾かして。
おかぁさんがお風呂上がるの待って晩御飯にした。
今夜は出来合いのお惣菜にエリンギの炊き込みご飯、うどんの切れ端をちょっと入れたネギのお味噌汁。
お惣菜はメンチカツ。濃いめのソースをたっぷりかけて食べる。これが美味しいの。
ごはんを食べながら、あたしはゆっくりと少しづつ、ナインにあったあの日からのことを話した。
途中、ちょっと思い出し泣きとかしちゃったけど、なんとか最後まで話したところでおかぁさん、
「ごめんね……。ちゃんと女の子に産んであげられなくて……」
そう、つぶやいた。
ううん。あたし、おかぁさんの子供で良かったよ……。しあわせだよ……。
あたしもそう、半泣きで、おかぁさんに抱きついた。




