中子さん。
湯船に浸かって。
まだぼろぼろ泣いてるあたしをまりあちゃん、撫でてくれて。
「ありがとうまりあちゃん……」
「あたしとありあちゃんはずっといっしょ。これからもね」
うん……。そう言ってくれるのが、嬉しい……。
「それより、麻里子の話。ちょっときになる名前が出てたよね?」
「え?」
「中子さんって人。ほら、覚えない?」
うー、誰だっけ。
「ほら、エンジェルレイヤーの最初の人って」
「ああ、最初の被害者で人格崩壊しちゃったって……」
「うん。ありあちゃん、あきさんと会った時の話してくれたよね? その時あきさんナインのこと、9号とか中子さんとか呼んでたって言ってなかった?」
あー。
そういえばそう。すっかり忘れてた。
「うんうん、言ってた」
「で、なんで猫なんかなってんのとか言ってたって」
「そうそう。えー、ということはナインは9号で中子さんで、人間で?」
「そんでセントイプシロンの学生の可能性あるんじゃない?」
ああー。うん。そっか。
「え? だとしたら」
「あきさんもイプシロンに居るかもだよ?」
そっかーー。うん。そうかもだよー。
「ありがとうまりあちゃん! 明日にでもセントイプシロンの教室訪ねてみよー」
「あは。元気でたねありあちゃん。うん。一緒に行こう」
ほんとまりあちゃんのおかげ。なんか元気出た。
あきさんと会えるかも? そう考えるとほんと嬉しい。
もちろんナインにも会いたいよ? うん。
ガタゴト。
「まりあー、ありあー、居るのー? ただいまー」
あ、おかぁさん帰ってきた。
「おかえりー。お風呂はいってるのー。ありあちゃんも一緒ー。ご飯出来てるから先食べてていいよー」
ガラガラっと脱衣所が開いた。
「ああ、なら私も先にお風呂かな」
って言っておかぁさん、服を脱いでる。
「えー狭いよー。すぐ出るから待ってー」
「うん、待ってー」
「何言ってんの、いいじゃないその為にお風呂広くしたんだから」
ガラン。
お風呂場の扉が開く。
うー。
まだおかぁさんに魔法のこと話してないよ……。どうしよう。
あたしは湯船の中で胸を隠す。




