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ひみつのアリアちゃん  作者: 友坂 悠
16/28

君の色。3

青、だった。


今日はとっても良い天気で空はほんと綺麗な青。


でも、それよりもすごく青、の。彼。


いや、青のストライプのワンピース、に、青いウイッグ。コスプレ用かとも思うけど、すごく自然。


足元は白のサンダルで、綺麗なすらっとした足が見えている。もちろんムダ毛なんかまったく元からなかったかのように、無い。


もともと綺麗な顔に薄っすらとした化粧。長い睫毛。そして、青い瞳。


そして白のつばひろ帽子に青いリボンが巻かれてる。


ほんと、見た目すごく綺麗なお嬢様なんだけど……。


「おはよーありあちゃん。待ったぁ?」


ああ、そっか。令くん? というか、令ちゃんはほんと性別とか関係ないんだ。なんだか、すごく羨ましい。


「ううん。さっききたとこ。に、しても、かわいいね」


「あはは、ありがと。ありあちゃんもかわいいよ。けっこうお揃い? ピンクのワンピに帽子も一緒?」


そう。実はあたしも令と似たようなコーデだ。色がピンク系なだけで。あはは。なんだか双子コーデみたい? 色違いだけど。


もう、なんだかちょっとどうでもよくなった。


彼、いや、令、は、令だ。


「じゃ、まず雑貨屋さん見に行こっか。けっこうかわいいの売っててお気に入りのお店があるんだー」

「うんうん。そこいこー」

「お昼はお弁当持ってきたからね。良い感じの公園あるからそこでたべよ」

「あ、わたしもおにぎり作ってきたよ。交換して食べよう」


ちょこっと警戒してた部分も実はあった。でも、なんだかそんなの吹き飛んじゃった。みんな一緒、ではないしあたしと令は違うんだろう。

令はあたしみたく弱く無い。

でも。

仲良くなれそう。

うん。




雑貨屋さんでお揃いの猫和柄のシュシュを買って。

喫茶店でちょこっとお茶してケーキを食べた。

あたしは紅茶のチーズスフレ。

令はマスカットのタルト。

一口づつ交換して。味わった。


猫公園に着くと初夏の香り。今年はまだそんなに暑くはないから良かったなとかおもいつつ木陰のベンチに腰掛けた。


「ありあちゃん、あれあれ。ちょっとあそこ見て」

令が指差す方向に、黒猫がいた。

……ナイン?


ここはあたしが勝手に猫公園って呼んでる場所で、本当は水花公園っていうらしい。

ここに来ればけっこう猫と頻繁に遭遇するからそう呼んでるんだけど。

お気に入りの公園の一つだ。

だから。

黒猫がいたってナインとは限らないんだけど……。

「かわいいねえ猫。ありあちゃんが猫公園っていうから期待してたんだー」

うん。よかった。


ナインはあれから姿を消した。

あたしの魔法はとけてないから、また現れるんじゃないかと思ってるんだけど。


あたしはべつにナインを恨んでもいないし利用されたとしても感謝してる。

だから。

帰ってきて。ナイン……。

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