君の色。
☆
君の色。
なんだかよくわからなくなった。
あたしの今までの悩みがほんと何処かに行っちゃったみたいな気もしないでもないけど。でも……。
あきさんはあたしを女の子だよって言ってくれた。
それはすっごく嬉しくて。
あの後、ふっと気がついたらまりあちゃんとみーちゃんの覗き込む顔があった。
すっごく心配かけたっぽい。
倒れたあたしは、まりあちゃんとみーちゃんに公園のベンチまで運んで貰って、そこで寝かされていたらしい。
あきさんにはあの後一度も会えてない。寂しいな。
心が繋がるって、なんだか高揚感、万能感を増幅させるのか、あたしの心はその一度味わった満足感を追い求めてるのだろうか。
どうしてももう一度あきさんに会いたかった。あって、この気持ちを確かめたかった、はず。
でも。
今、なんだか令くんから目が離せない。
クラスの中で、令くんは女子からも男子からも人気だ。
みんなの輪の中ですごく嬉しそうに笑うその姿に、あたしの目は釘付けだった。
「ありあちゃん、ひょっとして令くんの事好きになっちゃった?」
そんなこと、ない、筈。
まりあちゃんのそんな冗談めかした言葉にも、あたしの心は動揺して弾けた。
「ありあちゃんはピンクが似合うね」
と、令くん。
「ねー、あたしはあたしは?」
「まりあちゃんは赤かな。それも真っ赤な真紅」
「あは。ありがとー令くん」
令くんが転校してきて一週間。
あたしたちは毎日のように一緒に登下校してた。
おうちは割と近所だったのでなんだか令くん毎日うちまでお迎えにくる。
明日は休日。会えないのは寂しいな。
「ねーありあちゃん。明日のお休みって予定ある? よかったら街を案内してくれない?」
明日はお仕事、無いかな。
「あたしはお仕事だけどありあちゃんはオフだよねー。二人で遊んでくるといいよ」
と、まりあちゃん。
えー、どうしよう。
「おはよー」
「おはよーみーちゃん」
みーちゃんが後ろから抱きついてきて。
ちょっと二人からは遅れた格好になった。
前に二人。ちょっと離れてあたしとみーちゃん。
「で、ありあちゃん、あした令君とでーとなの?」
あうあう。みーちゃん、聞いてたの?
「デートじゃ、ない、かな? ちょっとこの町のいろいろ案内してあげたり?」
「デートじゃん」
「うーん。
でもさ、思えないんだよどうしても。
令くんにはごめんなさいだけど、ほんと男の子には思えないの」
「それは、同意。でも令君は自分の事男だって言ってるんでしょう?」
「うん。そうなんだけど、、」
「まぁ、危険があるとは思えないからいいけどもー」
「うん」
みーちゃん心配かけてごめんね。




