女の人間関係は面倒なんだよね〜
「これで部員4人目だね♪」
千早が入部したことにより書道部はこれで4人目。これでまともな部費が学校から支給される。
「ええ。これでまともに部費が貰えるからサークル活動も活発になるわ。新入生歓迎会も出来るわ」
詩音は明るい笑みを浮かべる。ちゃんとしたサークル活動出来るのが嬉しいのだろう。
「これで部費が支給されるのだけど、ここからは部員が増えるごとに部費が増えるわ。」
そう、この大学ではサークルの人数によって部費が増える。当然といえば当然でだろう。
部員1人増えると掛かる費用も増えるし飲み会の金額も増えるのだから。
「ということはもっと部員増やせば良いんだね♪任せて!これから色んな講義で色んな子と仲良くなれると思うから、仲良くなった子を誘ってみる♪」
満面の笑みの奏音を見て千早は「はぁ・・・」とため息を付く。
「アンタね・・・。サークルに色んな人を誘って人数増やしたところで人間関係の面倒事が増えるだけなんだから。」
そう・・・。特に女子大のサークル活動は人数が多ければ多いほど変な派閥とかが出来てサークル内がギスギスする。
「そ、そうだよね・・・。私、そういうの嫌だな・・・。本当に入りたい人だけ入部して貰えば良いと思うよ」
結衣もどこか思うところがあるのだろう。
それを聞いて奏音も思い出した。女の人間関係の面倒なところを。
女性同士の特有の共感や結びつきの深さがある一方で、同調圧力やグループ意識、比較・嫉妬といった複雑な心理が絡み合いやすい面倒な対人関係だ。
安心を得るためにグループや派閥を作り、同じ行動をとろうとし、見た目やライフスタイル、立場などを無意識に比べ、優劣を気にする女特有の人間関係だ。
そして周りの目を気にして本音を隠し、表面的な円滑さを優先するところ。奏音も中学高校時代に非常に苦しんだ。
表面的には仲良いけど裏ではボロクソに悪口を言われた経験がある。
こういった人間関係に女は常に悩まされ苦しめられる。
「そう・・・だから部員集めは慎重にね。部員が増えるのは嬉しいけど面倒な人間関係は私も嫌だから。」
詩音にも思うところがあるのだろう。奏音は詩音の顔を見て察し、少し反省した。
「ゴメン・・・そうだよね。あたし達女ってただでさえ面倒な生き物なのに、相性とかを考えずに増やしたらサークル活動が辛くなるよね・・・」
奏音、猛省する。ここにいる人はみんな、そういった面倒事が嫌いな人ばかりだ。奏音自身も厄介な人間関係は嫌いだ。
だから部員の勧誘は慎重にしなければならない。奏音はそう心に誓った。




